その28
廃教会の中に野菜を納めてみれば
あたりは夕暮れ時となっていた
前回用いた蛍光灯を天井から吊り、
買取に使っていた台にセムジュの
世界地図を置く。
サンザ村を中心として、野菜を卸せる
町を探す。セムジュが
「教会で、悪人指名がなければ商いを
することは可能です。
対価として、全売上の1割を納める
ことになりますが。
問題は無名の商人から野菜等、食糧
を買ってくれるかどうかですな 」
追加で購入した蛍光灯で地図を照らす
山脈方面を除けば、町以上の規模の印
は点在する。
物は新鮮なのだが、街道が途絶えた村が産地だと、信用してくれるかどうか
無名の商人だし。 はぁ...
議論を交わしている最中、ソッと扉が
開かれる。ガーディアンがむかうと
先程のおばちゃんだった。
「守護者がいるから、すぐ村を出て
他所へ行ったと思ったんじゃが、
中が光っていたんで、まだ村に用事
があるのかと思ったんじゃ 」
「思い過ごしか?」と言われたので
自分の思い付いたことを話す。
「成る程のぉ、村出自で他所へ行った
もんは大勢おる。この村の親族から
紹介状を出すのは良い手じゃが、
字を書けるのは、ワシと村長しか
この村にはいないぞ。
ワシが書いたとしても、そのもん達
に信用を得られるかどうか 」
「それなんですが、出来れば親子関係
の、その町に護衛する人がいいです
身に付けている装飾品か何かをお借
りして、証とすれば信用能うかと」
ふむ。とおばちゃん考え込む。
「何処に売りに行くか次第じゃな」と
返ってきた。
台にある地図へ案内すると、正確さに
面食らっていたが、顎に手を当て、
地図をみる。
「このクリートムの街がいいかの。
村から3番目の地理じゃが、
番兵をしとる1人が、村の子供だっ
たはずじゃ。
2年に1度、帰郷しては母御に装飾
品を渡しとった。
自慢話にウンザリしたがの 」
お願いしてみると、おばちゃんが教会の外で待機していた女性に耳打ちして
いた。
さっきもパシりをさせられた人だよな
おばちゃんの付き人かな。
手には櫛のようなものを持って、
程なく帰ってきた。
大学ノートの1枚を切り、ペンと一緒に渡すが、「紙は高級品だ」とワメいていた。
なだめてから書いて貰おうとしたが
今度は書き続けられるペンにも騒ぐ
あぁもう、段々腹が立ってきたが、
腹も減ってきたよ。




