↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺は今でもVRMMOで最強《アルティメット》プレイヤーのままだ!  作者: イブキ
俺は今でもナンバーワンプレイヤーだ!

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
6/44

銃使いのゴブリン、ニビル

 ハジメが砂浜を歩き続け、大きな岩の向こう側に海岸沿いの町を発見した。すると、メッセージがポップアップした。

『狼と大鴉の町へようこそ』

 町にはNPCだけでなく、プレイヤーたちの姿もあった。プレイヤーの頭上には、それぞれのニックネームが浮かんでいる。

 ハジメは一人のプレイヤーに声をかけた。そのプレイヤーは椅子に背を向けて座っており、頭上には『ニビル』という名前があった。

「すいません、ちょっと聞きたいん――うおっ!?」

 ニビルが椅子から立ち上がった瞬間、ハジメは思わず後ずさった。

「なんだ? ゴブリンを見るのは初めてか?」

 ニビルは大きな鼻と尖った耳を持ち、肌は緑色だった……どこからどう見ても正真正銘のゴブリンだ。彼は道化師のような服を着ていたが、腰のホルスターにはペッパーボックスピストル(多銃身の拳銃)を差し、背中にはマスケット銃を背負っていた。

「ゴブリンがプレイアブル種族だなんて知らなかったぞ。すげえな!」

「だろ?」ニビルはニヤリと笑った。「だが、メリットとデメリットがあるんだ。人間は長所もないが短所もない唯一の種族だ。俺たちゴブリンは敏捷性や回避率が高い代わりに、NPCから差別を受けるんだよ。ハハハ! だから一部の店には入れないんだ。で、新米ニュービー、俺に何か用か?」

「セーブしたり、HPを回復したりするにはどうすればいい?」

「お前のストーリーモードは何だ?」

「ええと、ランダムだ」

「は? マジか……。まあ、それなら『黄金のくちばし亭』って酒場に行くといい。あちこちにあるチェーン店みたいなもんだ。てか、お前なんでそんな格好なんだ? 初期装備はどうした?」

「あ、いや……その……難易度を上げるために売っちまったんだよ」

 ハジメは気まずそうに視線を逸らした。

「さては、もう身ぐるみ剥がされたな!? ギャハハハハハハ!」

 ニビルは地面を転げ回って大爆笑した。彼のアバターの横には『笑い』の絵文字エモートがポコポコと浮かび上がっている。

「うるせえっ! ほんの1回だけだ、二度とこんなことにはならないからな!」

 ハジメはムキになって怒った。彼のアバターの横にも『!!!』や『怒り』のエモートが表示される。

「悪ィ悪ィ。まあ見りゃ分かると思うが、俺はニビルだ。また今度一緒に遊びたかったらフレンド申請してくれ。俺はそろそろログアウトするからよ」

『フレンド申請:ニビル』

『承認しました!』

「よし、承認した。ありがとな。俺はとりあえず、このミリ残りのHPを回復してくるわ」

「そういや、『黄金の嘴亭』でセーブする以外にも、マジで山ほどクエストがあるぞ。まだリリース直後で攻略情報も少ないが、SNSじゃ『ホームレスの剣士』を助けておくといいって噂になってるぜ」

「ホームレスの剣士?」

「いつも酔っ払ってるか、釣りをしてるNPCだ。まあ、俺もさっき助けたばかりで何ももらってないがな。でも、どう見ても重要キャラっぽいんだよ」

「なんで剣士って呼ばれてるんだ?」

「背中に包帯でぐるぐる巻きにされた長い何かを背負ってて、腰には剣を差してるんだよ。強盗NPCに襲われても返り討ちにしてたし、あいつに決闘を挑んだプレイヤーは全員ボコボコにされてる」

「面白そうだな! 教えてくれてサンキュー」

「おう、じゃあな!」

 ニビルがログアウトすると、彼のアバターは空中でデータの粒子となって消え去った。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。