森での戦い
私は勝手についてくるシウテクトリとシェーンベーンの森に入っていた。
「シェイラさん、やりたい依頼は無かったんですよね?どうしてシェーンベーンなんかに来たんです?」
「酒代が幾らか欲しいからに決まってるでしょ」
「あははは!!ほんと酒が好きですね、シェイラさんは!!」
「さっさと適当な魔物を倒して、酒代に変えて呑みに行くぞ」
「はいっ、シェイラさん!!」
私達2人は森の奥へと進んでいき、1限は掛からなかった。
薄い紫色の髪の人物が四つん這いで雑草を見ていた。
「あれ、パテカトルじゃねぇか!また雑草探しか?」
「んぅっ、その声は。シウテクトリか。雑草じゃねぇ、薬草だ!なんべん言えば分かる、お前は!!っとぉお隣の女性はシェイラさんだったよな?よろしく」
パテカトルと呼ばれた人物が親しげに片腕を差し出し、握手を求めた。
「パテカトルさん、よろしくお願いします……」
私とパテカトルは握手を交わし、パテカトルは地面に四つん這いになって何かを探し出した。
私とシウテクトリが四つん這いになるパテカトルを見下ろし、歩き出そうとしたら、聞きたくない声に呼び止められる。
《スプレア・ヴィルド》のメンバーであるセクメトが姿を現した。
「お前、シェイラだよな?げぇっ、待て」
「なんで《スプレア・ヴィルド》が此処に居るんだ?」
セクメトの背後からブリュタールが姿を見せた。
ブリュタールの隣に見掛けていない緑髪の青年らしき人物がいた。
「ボクはソーヴァ。モーディグっていうパーティメンバーを探しに来たんだ。シウテクトリ、パテカトル、見てない?」
「見てないぞ」
「会ってない」
シウテクトリとパテカトルが返答した。
「そっ。行こう、セクメト、ブリュタール」
ソーヴァがパーティメンバーに先に進もうと促した。
セクメト達が立ち去って、私達も歩き出した。
「モーディグって人、どんな感じ?」
「戦闘狂ですかね……まぁシェイラさんは勝てる強さですよ。暴れるはずだからすぐ見つけられる筈なんですけど……此処には居ない気が……」
会話を交わしていると正面から次々と樹々が倒れていき全長が6トルス程ありそうな針ネズミが現れた。
「氷塊!!」
私はそう唱えて、10トルスはある氷塊を出現させ、イーゲルコット目掛けて放った。
冷気が辺りに漂い、肌に鳥肌がたった。
イーゲルコットが氷塊の下敷きになり、断末魔をあげ、絶命して死んだ。
10トルスはある氷塊が消え、イーゲルコットを鞄に収納して来た道を戻っていく。
冒険者ギルドに赴いた私達。
「シェーンベーンの森でイーゲルコットを狩ってきました。解体をお願いします」
解体コーナーで全長が6トルス程あるイーゲルコットを出した。
私達は一旦、冒険者ギルドを後にした。




