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EpisodeⅩⅨ「対峙」

PVが3000、ユニークが500を突破しました!

本当にありがとうございます!

 機体の中で9時になるのを待つ。

 その間も警戒を怠る事は無い。


「暇だなー」


 インカム越しからそんな声が聞こえてきた。


「そんなこと言うなよ……」

「でも、確かに暇だな」


 9時まであと2時間ある。

 この時間をどう過ごすか、それが結構問題だったりする。

 機体内だから、できることも限られてくる。


「しりとりでもするか?」

「え?2時間もやんの?」

「それ以外やることなくね?」


 と言うわけでしりとりが始まった。

 6人でやるしりとりは割と長い。

 さらに、皆結構物知りなだけあって長引く。


 ルールは簡単だった。

 普通のしりとりで実在していれば何でもあり。

 アニメでもゲームでも小説でも、何でもありのルール。


 そんなこんなで2時間を無駄に過ごした。

 俺はこの間に色々とやりたいことがあったのだが、皆に強制参加させられた。

 すぐに負ければいいじゃないか、と思われるかもしれないがやるからには生き残りたかった。

 負けず嫌いと言うやつだ。


「そろそろ、9時ですよー」

「はいよー」

「りょーかーい」


 しりとりをしていたためか皆完全に気が抜けきっている。

 それが悪いというわけではないのだが、メリハリはちゃんとつけてほしかった。

 それに、この人たちは立派な社会人、のはずだ。


「全機、展開」


 そう言うと、皆は横一列に並び、ラインを形成しながらゆっくりと進行していった。


 ***


 それがなったのは朝起きて頭が回り始めた頃だった。

 執務室に入り、仕事に入ろうとした時だった。

 町中に警報が鳴り響いた。

 この警報は街に危機が迫っているときになるもので、人々に避難を呼びかけるものだ。


 警報が鳴り、屋敷内は一層あわただしくなる。

 昨日はちょうどロカードの連絡を聞いて駆け付けたシリカがこの街に到着したばかりだ。


 まだ、ザナック王子は戻ってきていない。

 まあ、戻ってくるとしてもあと1週間は掛かるだろうと踏んでいる。

 生きていればだが。


 そんな中に鳴り響いた警報にシリカも慌てて目が覚めた。


「一体、何が起こっているの!?」


 急いで着替えて部屋を出ると、使用人の人たちは急いで非難を初め、兵士たちは街の入り口の方へと向かっていた。

 私はその中の一人の兵士に声をかけた。


「何があったの?」

「この街に向かって巨大なゴーレムが6体向かっているんです!」


 兵士はそう言うと廊下を走って行った。

 その後ろを見ながらシリカは思案する。


 6体の巨大なゴーレム…。

 まさか、彼らが来たというの…?

 他に思い当たるようなことは無い。

 でも、あの森からこの街までは1週間は掛かるはず。


 そこでシリカは考えることを辞めた。

 6体のゴーレムはカメたちで間違いなく、移動スピードが速すぎるのは今考えてもどうにもならない。

 それよりもどうにかして話し合うのが先決だ。

 シリカは急いで騎士団を集めて、入り口に向かった。


 ***


 街の外側には兵士たちが規則正しく並び、ロカードが指揮を執っていた。

 兵士たちやロカードの顔には必死さと少しの絶望が混じっていた。

 それもそうだ。

 今、この街に向かってきているのは神話にも出てきたことのない巨大なゴーレムなのだ。

 それを見て、絶望しない者はきっと勇者ぐらいだろう。


 シリカは兵士たちから報告を受けているロカードに話しかけた。


「状況はどうですか?」

「見ての通りです。……あれがロボットワークス、ですか?」


 ロカードの問いにシリカはしっかりと頷いて答えた。

 その答えにロカードは表情を変えることなく呟く。


「まさか……これほどとは…」

「私もあれが動くなんて思っていませんでした」


 シリカが見たのは壁に並んでいた状態の6体。

 動いているところを見るのは初めてだった。

 あれがもし動いたら、という事は考えたこともあったがそんなことはあり得ないと自分達の常識に当てはめて否定していた。

 でも、それは間違っていた。

 彼らは異世界から来たと言っていた。

 異世界の技術にはあんなものを平気で動かすことができるものがあるという事を無意識のうちに無視していた。

 認めたくなかったのだ。


「このままでは……」


 ロカードがそんな事を口にしたとき、6体が動きを止めた。

 そして、そのまま動くことなく立ち尽くした。

 まるで、何かを待っているかのように。


「どうしたのでしょうか?」


 隣にいたクルスが聞いてきた。

 状況だけを見れば兄のザナックはやられ、彼らが攻め込んできたという事になる。

 しかし、彼らは侵攻を続けず、止まっている。


 こちらを警戒しているように見え無くもないが、そうではないとシリカの中の本能が囁いていた。


「どうすれば……」


 ***


 さて、これからどうしよう。

 思っていた以上に敵の行動が速かった。

 もうちょっとあたふたして対策なんてできないと思っていたのだが、そんな事は無かった。

 寧ろ、短時間で兵士たちを整列させて、防衛体制に入っている。


「なんか日体大みたいだな」

「あ、それ俺も思った」


 確かにこれは日体大レベルの集団行動であった。


「で、どうする?」

「どうしましょうかねー」


 ほんと、どうしよう……。

評価等々してもらえると大変励みになります。

よろしくお願いします。m(_ _)m

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