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EpisodeⅩⅥ「尋問」

PVが1500を突破しました!

ここまでありがとうございます。

書き溜めが無くなってきましたが、毎日投稿できるように頑張りたいと思います。

これからもよろしくお願いします。

 日を跨いで、俺は捕虜を入れている部屋へと向かった。

 部屋の前には銃を持ったロボット2機が待機していた。


「お疲れ様」


 そう言うとロボットは敬礼してくる。

 それに俺も敬礼で返し、中へと入っていく。

 最近、ここでは敬礼が流行っている。

 理由は、ROMANYさんが「敬礼とかしたらかっこよくない?」と言い出したからだ。

 それから、ここでの挨拶は敬礼になっている。

 その内、階級とか作りそう…。


 部屋は至ってシンプル。

 ベッドとトイレがあるくらい。


 ベッドの上に座っている男(ザナックというらしい)が俺を見るや否や立ち上がった。


「貴様!俺を誰だと思っている?この国の第一王子だぞ!そんな俺をこんな部屋に閉じ込めるなど、許されるはずがない!」


 こんな部屋って言っても刑務所よりは大分マシだろ。

 そう思いながら、ザナックに憐みの目を向ける。

 ザナックは何もわかっていない。

 自分が置かれた状況とここでは立場は関係ないことをわかっていない。

 俺はこの時点でザナックは馬鹿だという事が分かった。

 なら、今回の進軍の理由は何となく察しが付く。


「はぁ~。こんな馬鹿が指揮官だとはな」


 大きなため息を吐きながら、目の前の無能な指揮官に呆れた。

 この言葉が聞こえていたようで、ザナックは怒りを露わにして飛び掛かってきた。

 馬鹿が怒ったときにする行動は至って分かりやすい。

 すぐに暴力を振るおうとしてくる。

 だから、対策なんて簡単だ。


「っ!」


 俺は拳銃をザナックに向ける。

 その途端、ザナックは狼狽えて動きを止めた。


「そんな物…ただの脅しだろう…」


 どうやらこれを知っているようだ。

 いや、彼の本能が危険信号でも出しているのか。

 そんな顔をしていた。


「さぁ、どうでしょうね。ただ、大人しく俺の質問に嘘偽りなく答えてくれたら貴方の身の安全は保障しましょう」

「っ!私を誰だと思っているのだ!」


 割と丁寧に上から言ったのだが、気に食わなかったらしいザナックは俺を掴みにかかる。

 その瞬間、俺は引き金を引いた。

 バンッ!という音が部屋になると同時にザナックが倒れこむ。


「ああああああああああああああああっ!」


 ザナックは右太腿を両手で抑えて泣き叫ぶ。

 それを横目に携帯端末を取り出して、KEIさんに電話をかける。


「もしもし?KEIさん?」

「どうした?」

「救護班を捕虜の部屋に向かわせてもらえますか?」


 俺が何をしたのか、それだけで察しが付いたKEIさんは「わかった」と言って電話を切った。

 その声は若干引いている声だったが、気にしてはいけない。


 5分程で救護道具を持ってきたロボットが数機部屋に入ってくる。

 ロボット達が来るまでずっと男の泣き叫ぶ姿を見なくちゃいけなかったので、SAN値が少し削られた。

 若干後悔している。


 応急処置を終えて、泣き止んだザナックを見ながら再び話し始める。


「さて、そろそろ立場を分かってもらえましたかね?」

「私はっ!」


 まだ、反抗しようとしているので拳銃を突き付ける。

 その光景に「ヒッ!?」と怯えた顔をするザナック。


「わ、わかった…」


 そう言ったのを確認して、俺はビデオレコーダーを起動する。

 聴取した情報をきちんと残すためだ。


「そうですか。それでは幾つか質問をしますので、嘘偽りなく答えてください」


 俺の言葉に小さく頷くザナックがなんだか、可哀そうになってきた。

 やったの俺だけど。


「名前、出身国と仕事を教えてください」


 ***


 聴取が終わり、情報を共有するために皆に会議室に集まってもらった。


「聴取が終わりました。なので、情報の共有を…?」


 話そうとした所で武神水域さんがゆっくりと手を挙げた。


「少しいいか?」

「どうぞ」

「聴取って…どんな感じでしたんだ?」

「普通に本人から聞きましたけど?」

「……なんか、救護セットを持ったロボットが捕虜の部屋に向かったんだが」


 ああ、そんなことか。

 そう思い、聴取を始める前のやり取りを皆に説明した。

 聞いているときの皆の顔はちょっと心配しているような顔だった。


「恐らく、戦争法なんて物は無いでしょうし、正当防衛みたいな感じなのでこれが問題になることはないと思います」

「いや……そういうのを心配している訳ではないんだ…」


 その言葉に疑問を持ちながら話を進める。


「彼はザナック・ローラン。ローラン王国の第一王子でした」

「結構でかいな…」


 SHUTさんの言う通り、結構な大物だ。

 第一王子が出てくるとはさすがに思わなかった。

 馬鹿だったけど。


「そして、進軍の理由ですが、簡潔に纏めると貴族に唆されたようです」

「どういうことだ?」


 KEIさんが疑問を呈したのでモニターを使いながら細かく説明する。


「この前来た月華騎士団。その団長だったシリカはローラン王国の第一王女だそうです。つまりは妹ですね。そして、第二王子ライトという人もいるそうです。ザナックは頭が悪いため、現国王は次期国王を第二王子のライトに継がせようとしているそうです」


 そこまで言うと、皆は溜息を吐いて椅子の背もたれに凭れ掛かった。

 ここまでで今回の進軍の理由が分かったようだ。

 まあ、よくある話だからすぐに気づくわな。


「つまりはあれだろ?貴族は馬鹿な第一王子を王にして傀儡王にしたかった。その為の実績積みに俺たちを潰すように言った。とかだろ」

「どうせ、俺たちを潰せば王になれる、とか言ったんだろうな」

「それに乗っちゃったわけかー」


 そして、皆同時に大きな溜息を吐いた。

 思っていることはわかる。

 皆、こう思っているのだろう。

「馬鹿だなー」と。

 問題がこれからどうするかだ。

 流石にこれを見なかったことにはできない。

 一度、国王と会う必要がありそうだ。

評価等々してもらえると大変励みになります。

よろしくお願いします。m(_ _)m

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