ケルさんのご飯係になった理由③
少しだけ沈黙が流れた。
「………………なんで?」
「ショウの見た目は、この世の基準だと高校生位なんだよー」
ショウの目の前に全身鏡を出したショウコ。
ショウコの言う通り、ショウの外見は少しヒョロっとした高校生って感じなのだ。
しかし……
「………高校生位って…僕そんなに若くはないよ。軽く○○○歳は越えているよ?」
「そんな屁理屈言わないの!!」
もう!っと頬を膨らましながらショウコはショウの説得を続ける。
「勉強の内容は問題ないと思うけど、この世の人間がどんなのかって手っ取り早く解るでしょうー!」
「まぁ………そうだけど…」
ショウコの言いたい事は一理ある。
死んだ人間の事は詳しいが、この世にいる「生きている人間」の知識はあまりない。
しかし、それでもショウが渋っているとショウコが小さな声で呟いた。
「あと………私、学校とか行きたいけど行けないし………」
その言葉を聞いて、ショウはハッとした。
ショウコは新しくあの世を納める魔王…
魔王という響きは良いが、この世に生命が有る限りショウコの役目に終わりは無い。
見えない檻にショウコは閉じ込められている様なものだ。
「……解ったよ。学校に通ってみるよ」
小さなため息をついて、ショウが了承した瞬間だった。
「本当!じゃあ、あっちに行ったら「横浜みかん」と「フクロウサブレ」送って!!!あと気になるスイーツのお店ピックアップしたからそれも!!!お願いね♪」
さっきの哀愁が消え去り、この世のガイドブック(スイーツ多め)を眺めながらニコニコしているショウコを見てショウは思った……
「(……結局それ…?)」
こんな感じでショウはケルさんのご飯係になったのであった。
ちなみにショウコが頼んだスイーツを贈るのにショウは半年かかった………




