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第三話 出会い

「さて、あとはDNA鑑定だな。これは少し時間かかるから待っててくれ。今、この機械に入ってるデーターベースから探している最中だから。あ、手はもう離して大丈夫だ」


その言葉に千颯は機械から手を離した。

そう話し終わるとふと思い出したように燐斗が慧斗に話しかける。


「そういえばお前なんでこいつに絡んでたんだ?母さんの手伝いしてたんじゃなかったのか?」


「そ、それは……」


その言葉に慧斗はバツが悪そうにした。その態度に燐斗は不思議そうにしていると、千颯が即応える。


「こいつに隠し子って言われた」


「隠し子!?。お前何変なこと聞いてんだ!」


その言葉に驚いた燐斗は慧斗に勢いよく問いかける。慧斗は渋々口を開いた。


「だって周りがそう言ってたんだ。親父の態度が全然違うから知り合いか隠し子なんじゃないかって!」


どうやら千颯がこの病院に来た時の燐斗の態度がいつもと違っていたらしい。その態度に周りが不審に思いそんな噂が息子の耳に入ったことにより、さっきの千颯への質問になったようだ。


(しかし、そんな態度で疑われるとはなんて…大変だな……噂好きというのはどこにでもいるんだな)


千颯は噂を流すものもそれを信じる息子の慧斗も嫌気がさしていた。

すると燐斗はため息をつきながら話し始める。


「あの、噂好きの婆さん達か……あのな、誰だって子供が川で倒れてたって聞いたら焦るだろうが……ただ」


「ただ?」


燐斗が少し躊躇ってると病室に桜色の長い髪をポニーテールでまとめた女性が入ってくる。


「ただ……初恋の女性の子供の時の姿に似ていて焦ったじゃない?あなた?」


「千夏!」


千夏と呼ばれた女性は慧斗の方に向かい口を開く。

「慧斗、噂は噂よ。まずは本人に確かめて事実確認しないとダメ。そうじゃないと何が真実で何が嘘なのか見分けられなくなるわよ」


そう促すと、千颯の方を向き。


「ごめんなさいね、うちの息子が変な質問をして。もう身体は大丈夫かしら」


「いえ、大丈夫です。気にしないでください」

(まあ、驚いたは驚いたけど……それより)


千颯は先程千夏が言っていた言葉が気になった。

「あの、初恋の女性って……」


「い、嫌それは……」

燐斗が焦ったように話を変えようとする。

すると千夏は楽しそうに、どこか懐かしそうに話し始めた。


「それはね、この人が昔向こうの学校に通ってた時にね好きだった女性なの。あなたと同じ青い目でね黒髪で、本当に雰囲気もそっくりなの」


「まあ、医学以外なんにもできなくて、魔力も全然ないから家を追い出されて、それ以来会ってないがな。しかもあいつは他の男と結婚したし、俺にも千夏がいる今更どうこうってことじゃないさ……だから」


────ピピッ DNA鑑定が終了しました。結果を表示します────


そういいかけた時千颯が持っていた機械が音を立てて検査結果が表示された。


────

被検体A

DNA鑑定の結果以下の人物との関係があることがわかりました。


月神千夜子(つきがみちよこ)(祖母)

桜町千夏(さくらまちちなつ)(叔母)


以上の人物との関係を証明いたします。

────


「………………」

その結果にその場にいた全員が固まった。

そして全員が千夏の方に顔を向けた。

千夏は驚いたように声を挙げる。


「待って!私も知らないわ!……でも機械が間違えるとは思えないし……とりあえず、おばあちゃんに連絡しましょう?」


「まさか母さんの隠し子だったのか」

と慧斗が言うと燐斗が慌てて否定する。


「ちょっと待って!そうなったらお義父さんの名前が出でこないのはおかしい。とりあえず、慧斗は走ってお義母さんがいる神社に言っておばあちゃん呼んでこい!千夏もお義父さんにまずは連絡して来て貰え。確か、薬の買い出ししてるはずだから」


「わかった!」

燐斗の指示に慧斗は従い、急いで外に出で言った。

千夏は少し混乱していたようだが、千颯の持っている検査結果を写真でとりあえず父親へ連絡を入れる。

千颯は慌ただしくしている3人をただ見ていることしか出来なかった。


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