恨みを買った勇者-2 任務失敗その理由は...
砦に潜入したタカノの達は、気がつかれないように回収すべき書類が保管されている場所へと向かっていた。
さっきの村の爆発で砦内は慌ただしい雰囲気になっていて、警戒レベルも上がっているだろうし、タカノ達が入り込んだのもバレるのも時間の問題のようにも感じられた。
「あっちに冒険者が入り込んできた!いくぞ」
そう大きな声が耳に入ったタカノは首を傾げたが....
部下たちに急ぐように合図を送り部屋の中に魔術で作った閃光弾を投げ込み、
炸裂した後、弓を構えて部屋の中に入り中にいた魔物を瞬時に無力化した。
タカノは書類が一切ないことに気がつき部屋の端から焦げ臭いにおいがしたのを感じ取った。
部屋の隅で書類や本などが燃やされているのが目に入ったのだった。
タカノは回収対象の文書が全て燃やされていることに気がついた..黒焦げになって炭になったそれらをみて舌打ちをしてこう言った。
「これはもう無理だな。爆弾を仕掛けて脱出する!
その際に残ってる工作員がいれば救出も行う」
タカノはそう支持を出すと、部屋を後にしてこの施設の至る所に爆薬を仕掛けるように支持を送った。
正面が騒がしいのが気になり、覗いてみるとそこでは依頼をしていない見知らぬ冒険者パーティが魔物達と大立ち回りをしていた。
パーティ編成は男剣士、女アーチャー、女ヒーラー、男魔術師といったところだった、年齢は10代後半と言った所だろう...そして会話の感じからーーーー
「あいつら、異世界転生者だな....」
というのが判断できた。
なぜなら、戦い方がいかにもRPGゲームチックな戦い方や単語が飛び交っていたからだ。
バッサバッサとオーク達を倒していたが...
このままでは爆発と共に上位魔法クラスの攻撃に巻き込まれるのが必須だと感じられた。
「助けるの?」
横にいたシンがそう聞くと、タカノは大きなため息をついてこう言った。
「面倒だが、見殺しにはできない。同郷のよしみだな」
タカノはそういうとオークの群れに突っ込んで行ってオーク達を背後から短剣でバッサバッサと薙ぎ倒していった。
シンもそれに続いていた。
爆弾の設置を終えた部下達もそれに参戦したーーー
戦いの中で剣士と目があい、彼がこちらに剣を向けて突っ込んできたのでタカノは剣を受け流し武装解除をして地面に叩き伏せた。
「落ち着け!敵じゃない」
魔術師が魔法攻撃をしようとしたので、シンが氷柱を飛ばす下級魔法でそれを阻止して、
アーチャーに関しては部下達によって組み伏せられていた。
「何する!離せよ!!!」
剣士は抵抗はするが、タカノの身体能力と訓練された技の前ではなす術がないようだった。
「今は話しても聞かないようだな...シン!スリープ!
拘束して連れて帰る」
「オッケー!」
シンはそういうと、
剣士に近寄り額に人差し指を置いて睡眠魔法を発動させた。
抵抗していたが直ぐに寝落ちしてしまっていた。
アーチャーと魔術師しは部下達によって腹這いに拘束されていて、驚いているヒーラーの少女は腰を抜かして杖を置いて両手を上げていた。
「場所を見られると困る。眠らせて顔に布を覆って運ぶ。新手が来る前に国境を越える」
ヒーラーはそこタカノの言葉を聞いて部下達にされるままに拘束されてシンによって睡眠魔法をかけられて布を頭から被せられた。
他の三人も同じく布を被せて睡眠魔法を被せた。
タカノは少年の剣士と魔術師2人を肩に担いでこう部下に言った。
「合図を送れ!急いで行くぞ」
部下がそれを聞くと、懐から花火を発射する魔道具を取り出して空に合図を打ち上げた。
ーーーーー
タカノ達は無事に任務を終えて、禁軍の駐屯地に戻っていた。
捕まえた冒険者達はそれぞれの素性がわかるまでは拘束するとしていた。
しかし、アデルの計らいで冒険者ギルドの職員が駐屯地に来ることで彼らの素性がわかったのだった。
だが、
極秘作戦を見られた上で任務失敗の原因となった彼らを簡単には開放するわけには行かなかったーーーー
シンの魔法は強烈だったようで、すでに5日経っていたがヒーラーを除いて他の三人はすやすやと眠ったままとなっていた。
タカノはヒーラーの彼女を呼び出して、事情聴取を行うことと説明をすることにした。
タカノの独断と偏見だが、彼女自身は敵意はないのははっきりしていたので彼女を通じて話をしようと考えたからだ。
禁軍の駐屯地になっているバターミン藩国の王宮の離れで彼女とお茶をする感じで呼び出した。
ヒーラーの名前は、ヒナタというC級冒険者でつい最近冒険者登録をした人物だった。
シンの鑑定魔法によると付与されたチートスキルは上級治癒魔法だった。
「怖がらせて悪かったな。お茶とお菓子を用意した好きに食べるといい」
「あ、はい...ありがとうございます」
ヒナタはそういうとテーブルに用意されたお茶を飲んでこう言った。
「おいしいです。ジャスミン茶なんてこの世界で飲むとは思いませんでした...」
「喜んでもらってありがたい。俺はキリシマ・タカノだ。よろしく」
ヒナタはその名前を聞いて驚いた表情をしてこう言った。
「日本人なんですか?」
「ああ。そうだ...こんな格好してるから現地の人だと思ってたかな?....まー焔帝国の武官をしてる。
今回のことで色々聞きたいことがあってこんな手荒いことをさせてもらった。そこは了承してほしい」
タカノがそういうとヒナタは身構えてこう言った。
「あの...もしかして、あの件ですか?」
タカノは首を傾げた、あの件とは何だろうかと思いを馳せてみたが....
あの魔王軍施設でのことではないような口振りだった。
とりあえず、話を合わせるつもりはなかったので淡々と事実を伝えることにした。
「その件は分からないが...
あそこにいた理由を知りたい。教えてくれないか?
あそこには冒険者ギルドからクエストは出ていなかったはずだが」
タカノがそういうとヒナタはどこかほっとした様子を見せてこう言った。
「ケントがクエストなしで魔王軍を倒そうって話をして。
あそこには魔王軍の施設と魔物に虐げられてる人たちがいるから行こうってことになったんです」
彼女は何かを隠しているように感じられたが、
深く追求する必要がなかったにでこう話を切り出した。
「キミたちはあの場にはいなかったし、何も見てない。
ここには冒険してて道に迷って、不法入国をしたから拘束された。
ってことにして欲しい。
魔術で強引にそういうこともできなくはないが、副作用があるからしたくはない」
タカノがそういうと、ヒナタは深く頷いた。
どうやら意図は察してくれたようだった。
「仲間にはそう説明しますーーー」
「感謝する。
全員が目覚めたら、東ロムルス帝国との国境まで移送するーーー」
「はい」
ヒナタはそういうと目の前にある茶菓子を手に取り食べ始めた。しかし、あまり食欲がないのだろうか、一口食べて...
申し訳なさそうにして部屋へと戻っていった。
ヒナタと入れ替わる形で、義禁の兵士が何か書状を持って駆け足でやってきた。
「大尉!ディンサン将軍よりの書状です。取り急ぎの確認をと承っております!!」
タカノはそれを聞くと兵士から受け取った書状を開いて内容を読み目を見開いたーーー
「バターミン藩国の国境付近で魔王軍幹部が活動してるって情報か....
まだ、仕事は続きそうだな。
今回の作戦も失敗してるし、まだラシュトスタンに帰るなって言われてるみたいだな...」
タカノはそうため息をつくと、
シンがその書面を見てこう言った。
「その魔王軍幹部って...?」
「以前に捕まえた、六神将だったかの上級幹部ジュナンの配下だって話もあるとかどうとかってさ...」
それを読んだあと、違う服装をした兵士達が入って着た。
彼らの服装は西域地域のもので確かバターミン藩国軍の兵士が身につけるものだった。
彼らはタカノへ近づくと彼らは跪いてこう言った。
「ラシュト藩王様。突然の訪問失礼します。
国境地帯で拘束した冒険者達の取り調べをお願いしに参りましたーーー」
タカノは首を貸してこう聞いた。
「彼らは焔帝国禁軍で預かっている。理由を教えてくれないか?」
タカノがそう尋ねると兵士の1人があるものをタカノに手渡してこう言った。
「彼らが国境付近の村を魔王軍にたぶらかされて襲撃した疑いがあります。
これは村に残された、魔道具の一つです。これは、魔王軍で使われてる装備の一つです....
これから、あの冒険者内の1人の魔導反応が出まして...」
タカノはそれを聞いてため息をついてこう言った。
「わかった、許可する。色々と面倒ごとが増えそうだな...」
ミミ「タカノ様はまた忙しいのですのね...せっかく、西域に来てのんびりって話でしたのに」
エミリ「そうですよね...なんか、私たちも呼ばれちゃったみたいで」
ミミ「ま、夫の無事の帰りを待つだけですわ...」
エミリ「それにしても、ミミさん聞きました?作者さんが新作を書くのか、兼業勇者の日常を再構築するとかって...」
ミミ「聞いてますわよ。何か描きたいものがあるそうですわね。私たちも出してもらえるようだから楽しみですわ」
エミリ「そうですよね。色々な作品のキャラクター達がちょこちょこ出てますもんね」
ミミ「そうですわね。ところでエミリ、娘達にはもう会いましたの?エミリが来るって聞いて楽しみにしていましたのよ」
エミリ「そうなんですね!まだ急がないので遊んで行きますよ(あーやべぇ...お嬢様達と戯れられるなんて...尊しっ)」
ミミ「なんか、心の声漏れてますわよ。
次回、ゲームじゃん。乞うご期待くださいですの」
エミリ「ゲーム?」
ミミ「さぁ〜?タカノ様の世界にはそう言ったものがあるらしくて、そこの世界観とこの世界は似てるって以前聞いたことありますわ」
エミリ「なるほど...亜空間世界のことでしょうか...」




