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恨みを買った勇者-3 ゲームじゃん

アデルはバターミン藩国の兵士たちに依頼されて、

バターミンの街の一角のある冒険者ギルドの貸し切った部屋の中で魔導鑑定のクエストをこなしていた。


「この事件って国境地域で起こった魔王軍施設と思われる場所の近くにあった村の殺人事件の話なのよね」


アデルはそういうと兵士から受け取った魔道具の破片を手に取ってそう聞いた。すると兵士の1人がこう言った。


「あの村の生き残りの少年が全財産を叩き込んできたんだ...頼む」


アデルは口すっぱく、あのクエスト...極秘作戦については黙っておくようにタカノに頼まれていたから...

あの作戦に関わるようなことの調査はあまり乗る気にはなれないでいた。


『秘密契約を破ると...焔帝国で逮捕されちゃうんだけどね...でも、頼まれて一体何があったかを調べるのは仕方がないかぁ...』


とアデルは諦めをこめてため息をついて、渡された魔道具の鑑定をし始めた。

そしてこの魔道具の主な使用者の魔力を感じ取ってアデルは驚いてしまった。


「え、どうして...どうしてあの人と同じ反応が出るの...?

彼は死んだはずなのに、どうして...」


「何か?心当たりでもあるんですか?やはり、魔王軍のものなんでしょうか?」


アデルはそれを聞いて頷いてこう言った。


「これは確かに魔王軍の物だわ。魔物の痕跡もあるしーー」


それを聞いた、兵士の1人がこう言った。


「じゃあ、これを持ってたと思われる冒険者パーティに詳しい事情を聞かないと...」


そういった兵士は何人かを連れて、

冒険者ギルドを後にしていったーーー


アデルはそれを見送った後、鑑定を続けたーー


心の中で思い浮かぶのは微かに感じる、死んだ愛する人の魔力反応だった...

それをひたすらに探ってしまう。


「アデル。大丈夫?顔色わるけど...」


そう、隣に座ってきたショウタに気がついてアデルは魔法を解いてこう言った。


「ええ。大丈夫よ。

それよりも、これ確かにあの村にあったのよね?

しかも魔王軍独自の魔法反応もあるのにタカノが捕まえた冒険者の反応もあるのよ....」


兵士はそれを聞いて深々と頷いてこう言った。


「ああ。これはその冒険者が落とした物だってその子供から聞いたーーー

あいつらが村を襲撃したって証言してるそれを確かめたい...」


ーーーー


「え、でもダメでしょ....ちゃんとクエストを受注してないし。国境を越えるのはまずいと思うけど」


ヒナタはそう一緒に冒険する仲間達にそう声をかけた。


ヒナタのパーティは

C級冒険者として登録して日も浅いが、数々のチートスキルがあってちょっと難しいクエストでもこなしていた。


このパーティのリーダーで剣士のケントは剣をぶんぶん振り回しながらこう言った。


「大丈夫だろ〜俺たちはC級でも魔王軍幹部を倒したんだぜ。A級への飛び級もあるとかって聞いたしさ!

少々あっても、大丈夫だろう〜


どうせ、国境を警備してる兵士なんてただのモブなんだし相手にならないでしょ」


するとそれに同調するようにアーチャーのアミもこう言った。


「ラルフさんが言ったととおりに行きましょ!

ラルフさん東ロムルス帝国の騎士なんだし問題ないでしょ」


魔術師のミノルだけが同調もすることなく黙ってついてきていた。


4人は歩いていると国境を示す石碑が置いてある所のたどり着いたーーー


石碑にはこの先よりは、冒険者ギルド所属の者であっても許可なき越境者には身元の保証がされないとかと警告の文章が書かれてた下に見覚えがあって懐かしい漢字のような文字が並んでいた。


「焔国って漢字みたいな文字使うんだ...なんとなくはわかるけどーーー警告文みたいになってるけど大丈夫なの?」


ヒナタはそう言ってたが、仲間達は何も言わないでその石碑の横を通って言った。


国境を越えて入ろうとする国は焔帝国にありバターミンというところでその国境地域に魔王軍の拠点があってその近くの村が魔王軍のよって支配されてるということで、

東ロムルス帝国の騎士団に所属するラルフという男性から解放を頼まれたということだった。


ヒナタはどこかラルフという人物には懐疑的だった。

ラルフは以前に魔王軍幹部に囚われているところを助けたことで知り合った人物で、仲間が殺されたと話す割には自分は無傷でどこか仲間の死を悲しんでないようにしていたし、

冒険者ギルドを通さないで依頼を頼んできた件今回の件もそうだが、やけに無名の冒険者パーティなのに援助をしてくれた人だったからだーーー


にこやかな人だったが、何か大切なモノが欠落してる魔物のような冷たさを一瞬感じ取った場面もあった。



国境を越えた一行はラルフからもらった地図を元に進んで行った。

目的の村の近くについて驚いたことは....


「この村で合ってるんだよな?」


ケントはそう言うと物静かな村を見てそう感じたのだった。

魔王軍の支配下になってて人々が苦しめられていると聞いていたが....


いたって普通というか平和な感じになっていたのだったーー


呆気に取られていると、パーティ目がけて

いきなり村人と思わしき半獣人族の若い男性が鎌を振りかざしてきた。


ケントはそれを剣で受けてこう言った。


「何するんだよ!」


男は何も答えることもなくただ、鎌を何度も振り翳してきていた。ケントは我慢しきれずにその男を斬り捨てた。


「使徒だ!使徒が来た!!!」


村人の何人かがそういうと慌てふためいたようになって、各々建物の中に入って行って何人か武装した人が隊列を組んで槍を構えてきた。


それをみたケントは血払いをしてこう言った。


「なんか、歓迎されてなさそう....」


それを聞いたアミは矢を手に取って臨戦態勢を取っていた、

ミノルも身構えて杖を構えていた....


「仕方ね〜やるしかねーな」


ミノルはそう言って魔法陣を展開させていたーーー


ヒナタは押し付けられそうになった何かの圧力を感じとて3人を止めるために声をかけた。


「ねぇ!ちょっと待ってよ!何か変だよ!!」


3人の表情は普段と違って、何か楽しんでいるような感じがあったーーーー

ずっと一緒に冒険をしてきたのにみたことない表情とテイションをしていたから....


ヒナタはラルフからもらった、魔道具の首飾りが焼けるように皮膚に当たっているのを感じてそれを地面に捨てた。


魔道具からは微かに何かはわからないけど闇魔法が発動していて、紫色に光っていた。


ヒナタは冷静になって、仲間3人をみると見たことのない呪いがかけられていたことに気がついた。


急いで状態異常を解く魔法を詠唱し始めたが....

3人は村人と戦い始めていたーーーー


武装した村人と言っても、ばっちり整った冒険者パーティの前にはなすすべがないようだった....


蹴散らしたあと、ミノルが詠唱した爆裂魔法が村を焼き払っていた、

逃げ惑う村人をアミが射抜き、ケントは追いかけて斬りつけていた。


正気を失った仲間を止める事が出来ず、ただヒナタは怖さで立ち尽くすことしかできてなかった。


「モブを殺してもいいだろ?ゲームと同じな」


ケントはそう言って笑っていたーーー


そして、そのまま3人は魔王軍の施設に突っ込んで行き...

焔帝国の兵士たちに捕まったのだったーーーー


ーーーー


「私が覚えてるのはそれだけです....」


取調べを行うためにヒナタを呼び出しタカノは自白魔法をかけた上で彼女が語った話を聞いた。


タカノは気になった人物について聞いて見た。


「ラルフって....誰だ?」


「東ロムルス帝国の騎士だと名乗ってましたーーーよくお世話になっている人物です....


ごめんなさい....頭が割れるように痛いです」


ヒナタはそういうと頭を抑えて悶え出した。

驚いたシンが急いで治癒魔法をかけたーーー


立ち会いをしていたアデルがこう言った。


「記憶に高次元の呪術を掛けてると思うわ...これ以上はこの子の身が持たないわ」


タカノはそれを聞いて、

どこか心もとないいアデルを見てこう聞いた。


「分かった。アデル、そのラルフってやつは...お前の知ってる人物の可能性があるのか?」


アデルはそれを聞いて頷いたーーーー

そして真剣な顔つきをしてこう言った。


「考えたくないけど....ラルフは生きてると思うの...

でも、魔王軍の手先として....」


アデルはそう言うなり悲しそうな顔をして部屋を出ていった。


タカノはそれを見てこう部屋にいた部下に声をかけた。


「ラルフを探す。奴が今回の件には絡んでる....

この冒険者たちの処遇に関しては、一度上に伺いを上げるーーー

魔王軍関連となると、国外追放やらバターミンにも簡単に引き渡せない...」


タカノはそう指示を送るなり、ヒナタと話をし始めたーーー

アルス「珍しく、別の章の話がわからないと展開がわからないようにしてるよな」


エミリ「確かにそうよね。きっとこれってあのラルフさんのことだしね。

知らない方は、16章: アルスとエミリ旅のきっかけ を見ててくださいってカンペが...」


アルス「なんで魔王軍の事件でラルフさんの名前が出てるんだよ....魔王軍幹部のジュナンに殺されて死んだはずなのに....」


エミリ「そうよね。でも、魔王軍にはその何かしらの魔術か呪術があって人を復活させるとかってのもあるんじゃないの?」


ミミ「私の親友がそれに近かったかもしれませんわ。吸血鬼として復活してましたが....」


シン「何何、みんな重苦しい顔しないでよ!ほら、ラシュトスタンのお菓子を作ってみたからみんな食べて食べて」


ミミ「ありがとう、シン。気を遣ってくれて」


アルス「うわぁ!うまそうだな!陽都だと見ないやつだ干し葡萄入りのナッツケーキじゃん」


エミリ「こら!アルス!少しは場を考えてよね」


ミミ「いいじゃないですの?重いことをずっと思うのもよくありませんわ。私自身は踏ん切りがついてる話ですもの」


エミリ「でも、姉さんが....」


ミミ「そうね。彼女はきっと...辛いかもしれませんわ」


マオ「マオもケーキ!食べる!!!」


ミミ「あ、シン。私もそのケーキ欲しいですわ!

次回、アデルとラルフ。乞うご期待ですの!

後で一緒に持っていきましょ?」


エミリ「あ、はい...ありがとうございます」

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