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幻影の翼
今日 8月9日
過ぎ去った台風から2日後になるが
明け方から 陽が昇っても
変わらずの雲に覆われた空であった
フロントガラスの向こうの空は
空一面に白い雲が架かり
サイドミラーに映る先程迄の空は
薄い水色を魅せていた
過ぎていく時間と共に
次第に空は明るくなると想っていたが
今日の空は何かを悲しむ様な空であり
夏には程遠く感じた
珍しく早上がりが続いた二日目の夕方
明け方と同じ道を通り 家路に向かう
大通りから 昔から有る町中の通りに
車のハンドルを切り
新しく出来た直線の道に入った
遠くに見える 対向車線に路駐された車を避けるように
1台の車が過ぎ
路駐された車を避け こっちの車線を跨ぐように
1台の車と対向を交わし
そして 私は何かの異変を察知したかのように
空を一瞬見上げた
車を運転していた為に目視出来たのも
時間にして僅か5秒という短い一瞬ではあるが
この時代には有り得ない物が
私の視界の先に映っていた




