何処か影の有る漢
朝方の出勤前に玄関へと降りる
数歩手前の階段にて
薄黒い影が視界の先を歩き
直ぐにでも消えてしまいそうな
ゆっくりと歩く影の足元を観ていた
あのなんとも言えない薄気味悪い一日から
既に四日が過ぎていた
そして金曜の晩から
土曜の夜中に変わる日付の中
私は高速道路を西へと走り
潰された休みの眠気を飛ばすために
脳内はずっとあの薄黒い影でもある
シャドーマンという存在について考えていた
シャドーマンと言われる薄黒い影は
どうやら私には見えるようで
過去にも一度 観たような覚えもあるが
シャドーマンという存在の名前すら知らず
唯の悪霊だと想い
検索をしても予想外の内容に頭を痛めていた
動画にてその姿を見ると
私が観た姿と似ていて
薄黒い影という名前から
シャドーマンと言う名前に変わったが
そのシャドーマンの真相について
真実かどうかは その眼で確かめて欲しい
過去に描いた話から
思い当たる言葉を検索して貰えれば有り難く
私は実体験を元に描くことの方が多い為
脳内の過去の記憶も辿り
脳裏にある光景を想い出しながら
描いているが 的中している点に
驚かれる事もあるだろう
真実をまだ解明されてはいない現代において
過去の時代から知られている
数々の不思議な現象の一つでもある
霊という存在から話をすれば
シャドーマンという存在は
簡単に解明されてしまうかも知れないが
ネットの情報では何処までが事実であるのか
定かではない
人は人としてこの世に生きている時
物を見たり 話を聞いたりするのは
脳内が活動しているからであり
人としての死後 この身体は
炎へと焼かれ 肉体とは別に骨格だけが
この世に残るのだが
今 こうして 話を読み
何かを考えたりする脳内の存在は
人の死後 一体どうなってしまうか
考えた事は有るだろうか
人は 病気なり不慮の事故にて
この世から去らなくては行けない時が来るが
亡くなる直前に
虫の知らせという形で
一度 この体を離れ
その死を伝えたい人の元へ
肉体とは別の 魂という存在が
伝えたい人の元を訪れるが
伝えたい想いを伝えきれた場合は
この世に留まらずに 成仏の路を辿る
もしも危篤という状態ならば
意識を回復出来る兆しも
虫の知らせという形を取り
伝えたい人へ伝えることが出来れば
危篤から回復する事も希にあり
奇跡の中の一人と言われるのがそれである
人は 怪我なり病気なりで
緊急を要する時に 手術台にて
麻酔をされると想うが
私は 20代の頃 一気に三つの病気が見つかり
本来なら既に他界しているのであるが
病気にての手術の際に
全身麻酔を受けたのだが
この全身麻酔は
量で意識が回復する迄の時間を
調整出来ると想うが
手術を開始し 眩しい灯の下の10秒以内に
私は 全く 記憶もなく
寝かされた肉体と
今 物を見たり考える事が出来る意識というのか
脳内を利用する魂という全ても
確認する事が完全に不可能であった
幸い 手術は成功したのだが
意識が戻ったのは 手術後
手術室から担架で病室まで搬送され
担架から病室のベッドへと移されている時に
少しずつ意識が回復したのだが
本来なら自身の体重も身体に感じれる筈が
担架からベッドに移された際
魂が戻るまでの間
医師が言うには
身体が軽く感じたようで
ベッドに移されていた本人も
全く 身体の体重を体感することもなく
微かな意識を回復するまで
身体も軽く 呂律も回っておらず
酒を飲んだ状態に思えたらしいが
この全身麻酔を受け
本人の意識が戻ることが無い中で
この身体が死を選び
魂という存在の帰る場所が失われた際
一体 その魂は何処へ戻るのだろうか
記憶を司る脳も失い
戻る体も失い
では その影となる存在の行き場は
一体どこになるのか
その昔 影踏みという言葉の
遊びがあったと思うが
その二つを踏まえて
今一度 自身の脳内にて
私の文面を思い返し
想像を掻き立てて貰えれば
私と同じ様に 霊を感じる事が出来れば
行き場を失った シャドーマンの姿を
その眼で確認する事が可能になるであろう
そして昨日
私がまだ仕事をしている時間に
扉の向こうの視界の先に 一瞬ではあるが
早いスピードで左から右へと移動する 人影に気付き
扉を開け 移動したはずの人影の姿が移動した方へと
眼を向けたが
人の姿すら目視出来なかったのである
稀に 暗闇の中の場面に 遭遇することが有ると思うが
暗闇の中に 目を凝らしても 何も観えず
身体には一瞬ではあるが 異変を来すことがある
何も観えないはずの暗闇の中に
人の気配を感じたり
誰かに観られてるような感覚
ふと その感覚が訪れた時に
気配を感じた身体は 恐怖を感じ
鳥肌が立つ事があると想うが
暗闇の中にいる時は姿を表さず
恐怖心を与える為に
霊を感じる人の足元なり
周囲には 必ずシャドーマンは潜んでいるのである
伊集院 大和守




