何処か影の有る漢
つい 3日程前の夜も開けぬ朝方
夜ともなれば灯を灯している玄関へ
向かう先の階段を一歩又一歩と降り
暗闇の中を足元を観ながら降りたその先
灯火の輝く四畳半程の玄関に
観える手前の角を曲がり降り
玄関を足元に観た視界の先に
人の様に歩く 薄黒い影を目視する
その人影に似た 後影を不思議に想い
仕事に向かう為に自家用へ
何時もより体調の良い 寝起きの筈が
自家用に乗り 大通り手前の
信号待ちにて 突然の頭痛の異変に気が付いた
その異変に耐えながら
事務所前の駐車場に車を停め 歩き出した
朝方の積み込みの時間に
周辺にいる筈の人も見当たらず
事務所のドアノブに手を掛け
扉を開けた
事務所内の何時もの空気との違いを感じ
辺りを観廻したが
早朝の事務所内の非番も見当たらず
出勤点呼の確認をする機械のある
左の方へと脚を向けた
その瞬間
燕のような速さで
私の視界の先を 手前からカーブを描き
直線を数メートルと横切り 消え去った
薄黒い鳥の様な姿の影と
出勤前 家の玄関へ差し掛かる
右角に曲がる 四段手前にて観た 薄黒い影を
脳裏に焼き付け思い出していた
判り易く言えば
水の上に数滴垂らした墨汁の波の様に
ゆっくりと影を引き歩く
陽の終から夕闇へと変わる影のようであった
一体 あの二つの薄黒い影は
何であったので有ろうかと想い
常備しているPocket WiFiより
スマホにて検索を始めた
薄黒い影は何であったのか
検索の言葉を組み替えては
ページの言葉に観入っていた
検索をしても
あの薄黒い影については
悪霊だとか 先祖霊
死の直前に見える
物体だという言葉しか見当たらず
少しの間 頭痛からの異変を感じた朝方を後に
積み込みと納品を終え
薄黒い影を観た朝方の作業を終えた
朝方と同じ道を走り
昼からの納品を終え
茶人の故郷の
とある場所にて
良からぬ異変に気付いたのである
信号待ちの車の中
普段臭うことの無い
煤のような 焦げ臭い匂いが
私の鼻に届き
もしやこれも あの薄黒い影と
何か関係があるのではなかろうか
そう悟ると
また私の脳内を
検索の時へと進ませたのである
検索をしても 同じような言葉しか
見当たらず半ば諦め
その日は脳内に薄黒い影を閉じ込め
仕事を終え
次の日を迎えた
そして次の日の昼頃
この話を読んでくれている
一人の方からのコメントなり
メッセージにて
薄黒い影の名を知ったのである
その薄黒い影の名は
シャドーマンと言う名であり
サイト内にて閲覧を行い
閲覧の後に 動画サイトにて
その姿を 目の当たりにした
動画サイトにての映像と
数日前に観た 薄黒い影
更に シャドーマンという存在に
脳内が興味を持ち
検索を重ねたのである
シャドーマンという得体の知れない物体は
シャドーピープルとも呼ばれ
その存在自体は
人に危害を加えることも無く
人の視界には映らず
存在として知られたのは
写真や 動画の中に映る姿だけだったらしく
では 私には観えたあの薄黒い影は
シャドーマンでは無かったのか
悪霊とも想える薄黒い影に
名前が付いたシャドーマンなる者に
今更 名を変えるわけに行かず
名を変えれば 存在自体を否定し
私が観た 薄黒い影も 唯の悪霊に
成り下がってしまうのではなかろうか
そうなれば私の観た薄黒い影も
成仏出来ず シャドーマンと同じく
この世を彷徨う事になるだろうと
更に検索を重ね
シャドーマンと呼ばれる者に
私が過去に身体に感じた靖国での
いつかの戦で無念にも散った
同期の桜の魂とは別に
交通安全祈願の為に訪れた昔に
お祓いの後 私と母の身体から
遥か上空へと消え去った
成田山での薄黒い影は悪霊であり
靖国の能楽堂裏の木の下で
私の身体に入り込んだ
知覧に帰りたがっていた
同期の桜の魂から
暗闇の中に訪れた知覧の
神風特攻隊祈念館を右手に振り返った際
人間であった頃の姿を観たのだが
靖国にて 桜の木の下で
御霊祭りを知らず 霊が集まる場所も知らずに
通った私の心臓を締め付けたのだが
知覧での姿は 茶色の航空部隊の軍服を着た姿であり
波長の合った人間にしか
観ることが出来ぬ 姿である
十年程前に知覧にて観た魂から
私は 霊を観ることが出来る存在だと気付き
過去に感じた色々な霊現象も事実であり
検索を重ねた後に知った
薄黒いシャドーマンなる影の物体に
霊が見える人にしか
目視する事が出来ないという事実を
検索をする事により知ったのである
では 会社の事務所内にて観た
燕のようなスピードでカーブを描き
視界の先に消え去った
鳥のような薄黒い影の物体は
一体何であったのであろうか
早いスピードで消え去った物体に
私には観られては困るかの如く
視界の先から消え去ったのかは
謎であり
さては二年前に従姉妹の式にて訪れた
沖縄に眠る無念の中に散った
残波の人達の霊が
私の身体から抜け出し
成仏をする前の姿をシャドーマンとして
薄黒い人影を 私を観せたのか
この五月の頃から仕事で訪れる機会が増えた
とある地にて その地の出身で有る 茶人の魂が
各武将大名を知る 時の想いと波長が合い
携わった武将に助けられた私の先祖の遺伝子と
茶人の魂が共鳴し 薄黒い影を引くシャドーマンとして
私を護るかの如く視界の先に現れたのか
それは定かでは無いが
今後の情報の展開に
期待しているのではあるが
シャドーマンという存在や
日本で言われる霊という
人の身体の死後に抜け出した
魂としての存在の霊は
意図も簡単に観えるのか
そして次ぐ月の休日に
豊国廟を訪れた際
太閤殿下の墓前にて
シャドーマンとなった薄黒い影のある茶人の魂と
太閤殿下に助けられた先祖と同じ遺伝子をも持つ
末裔である私と 眩しい陽射しの中に波長が合えば
出世をすると言われた占いにて
数ヶ月後には その年齢になる私に
何かしらの力が新たに宿り シャドーマンは
私の三人目の守護霊になるであろう
波長という周波数の合わせ方
それは 瞬時の閃きの中にあり
悪意を持って接する事なかれ
然すれば路は拓かれるであろう
夜勤の為に早めの床に着き
天井を上に瞼を閉じた
すると瞬時に観えてくる色の有る柄や
風に流される柄の中に 白い顔のシャドーマンの姿を観た
その顔は能面のようであり 無表情であるように観えた
瞼の裏の視界の先に 消え去りそうになる隙に
般若の形相を想わせる面に代わり消え去ったのである
その後直ぐに 瞼裏の映像は切り替わった
何処かの城の中である
城の中に居た二人を襲うのは
台風と言われる竜巻の風に
巨大な城は 瓦を飛ばし
天守から崩れだし
その風に飛ばされた天守も 堀の中に落ち
そこで 瞼裏に観えた映像を後に
瞳を開け
その光景を描いておこうと 想い
書き終え また瞼を閉じる その前に
上に描いた文を少し検索し
納得が行けばそのまま 眠りにつくであろう
その後 十一時のスマホの目覚ましにより
目覚める事になったが
目覚める前の夢の中で
鮮やかで美しい虹を夢に観たのである
伊集院 大和守




