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宇宙の月陽に照らされて  作者: 伊集院 大和
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雨に濡れながら






早朝には 薄ら程度に生えていた髭も


夜遅くに帰宅する時には

風呂場手前の脱衣場の

壁に掛けてある鏡で観て取れる程

髭は伸び切っていた


長い毛をシャワーで濡らし

フローラルのボディーソープで身体を洗い流し


軽く水気のある頭にシャンプーを泡立て

頭皮をブラシで洗い流し

ある程度水気を無くしてからリンスをして

洗い流した


前日の短い睡眠の為に

ほぼ1日は疲労感を抱えたまま

仕事を終え


数日ぶりの早い帰宅に

疲れてシャワーより先に

眠気を取ることを優先した昨夜


寝起きに執筆の追加をして


その後シャワーをして

真新しいハーフパンツと


柄のあるTシャツに着替えた


シャワーを浴びた後

窓の向こうに聴こえてくる雨音に気付いた



現在 早朝4時過ぎ

雨音は ポツポツと 何処かの家に当たり

地表に降り注ぐ雨音は 外を観なくとも

風に流され激しく降り注いでいる音から

雨量が予測出来る程である


連日の暑さから

蛙の雨乞いの唄は聴こえていたが

この雨は一日を通して降り注ぐのか


陽が昇る頃には

雲間から眩しい程の陽射しが降り注ぎ

雨も次第に止んでいくのかは

私にも解らない


雨が降らなければ 水不足に繋がり

雨が振り続けば いい迷惑だ


電車で通勤をしている人は

やれやれと感じている事だろう


雨に濡れた車両の中で

通勤ラッシュに押され

気分もうんざりとなり


湿気を吹き飛ばす程

雨の日の車両が

涼しければ良いのにと想うだろう


私が 雨に濡れる理由は


自身がまだ新人だった頃に買った雨具が

いつの間にか心無い輩に奪われ

次第にネームプレートも奪い捨てられ

上履きまで履き捨てられ

その存在自体を剥奪されてしまったのであり


傘をさしながらの作業は不可能な現状

雨具にしか頼るしかないのが現状である


そこを敢えて 雨具に頼らず作業をしている

いつか大雨に濡れていた

少年の心を忘れない為に

私は 今でも 雨に濡れる


雨も何時しか止むことを 願いながら



その後 執筆を終え

仕事へ向かう為に階段を降り

降りながら眼の前の視界から消えていく

薄黒い人影に気付いた



風に揺れ流される豪雨の中

会社の事務所に辿り着き

扉を開けると

今度は 薄黒い物体が

私の視界の先を横切り

一瞬の後に消え去って行ったのである


あの薄黒い影のような物は

一体何であったのだろうか

答えが見つかればいいが

これも一つの霊体験なのだろうか





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