氏族を見守る鳥との戯れ
あれから 1時間ほど部屋で寛ぎ
前日までの疲れを流す為にシャワーを浴びた
伸びた無精髭を剃り シャンプー リンスを
髪に洗い流し 乾かし 服を着替え
いざ出陣
外に出れば 肌を突き刺すような陽の暑さ
部屋の中で聴いた風の音は
窓を揺らす程の風が吹いていたはずだが
暑い陽射しからか 風は生暖かく感じた
家から徒歩数分で辿り着く商店街へ向かい
某 ドラッグストアにて
フローラルの香りの ボディーソープと
山のマークの入った 裏の表示に
春にぴったりのカフェモカです
と描かれた ストローを刺して飲む飲料を購入した
その後 また暑い陽射しを浴び
涼しい場所へ逃げ込もうと
いつかの夏に訪れた 場所を目指した
電線の上には ツバメが止まり
ネットの情報で見た 絶滅と言われた
雀の声を聴き
黒点が消えたから太陽が
活動しなくなるのでは
ネットの偽りの
情報とは裏腹の この突き刺さる暑さを感じ
ようやく 鳥居をくぐり
墓地の説明書きを 写真に納め
墓地の周りを一周しようと歩く最中
墓地の中に 入れないように石で組まれた
壁の上を カラスが戯ける様に
飛び歩く姿を見つけ
私は カラスに おはようと声を掛けた
すると 飛び歩くカラスが 突然立ち止まり
私の方を確認して 挨拶を返して来た
私が声を掛けたのが悪かったのか
1匹のカラスは 私の頭上を速度を上げ
飛び去り 木々の生える上から私に
声をあげた
すると 何処かの木の上から
もう1匹のカラスが
1匹のカラスに返事をするように
敷地内に響き渡る大きな声で鳴いた
私とこの墓地に眠る武将には先祖を通して
繋がりがあり
その事をカラスは知っていたかのように
私が 行く方向を着いてくるではないか
刺し違えるように 一つに重なった楠を横目に
敷地内を歩き
歩く私に着いてくるように
2匹のカラスも 木をつたい 飛び交う
その飛び交う姿に
やはり人間にはまだ
解明されていない何かがあり
ネットの情報でも判らないことが
動物には 分かるのであろうと確信した
強く涼しい風が吹く この場所を後に
鳥居をくぐり 鳥居の手前をまた元の場所へ
戻ろうとするカラスの姿を確認すると
私は 悪戯心に火がつき
また 鳥居をくぐりカラスの方へと身体を預けた
すると その姿を木の上から確認していた
カラスが 鳥居の方に居る私の側にある枝に留まる
これは不吉な予感か
それとも歓迎されているのか
どちらとも取れないが
同じ行動を2、3度と繰り返し
カラスの心を弄んだ
すると 鳥居を潜り終え 商店街へ向かう
私の姿を見送るかの様に
2匹のカラスは 電線から私を見下ろしていた
夢で見た光景をネットで検索したり
日常に起きる事も含め
その言葉にスピリチュアルという言葉を足し
私にとって不都合な情報なら
好感の持てる情報が見つかるまで
検索するのが 四月までの私の趣味であった
久しぶりに スピリチュアルとカラスを足して
検索したが 私にとって 好感の持てる
情報がまだ見つかっていない
日毎に変わり行く手相を見つめ
今こうして 西日の指す 沈む夕陽を観ながら
今日の出来事を キャンバスに描き終えた




