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話の流れは大体主人公で決まる。  作者: 櫻井 千桜
6章 話の修正部分は大体場所で決まる。
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55/69

55. 話のメタ発言は大体主人公で決まる。

さてさて、前回からリアムさんとの会話が続いているメイちゃんことサツキちゃん。こっから少しずつアクション起こしてもらいましょうかね。


それでは、どうぞ!


「そんでよ、メイ。お前これからどうするんだ?」


ふと静寂が訪れた後、リアムが口を開いた。確かに、このままでは私は金無し宿無し職無しだ。どうしたものか...。


「こっちに来て日も浅いんじゃないか?だったら、俺の仕事を手伝わないか?それとも、近くの町のギルドに入って、職を手にするのも良いかもな。家は俺と共同でも良いなら、暫くは此処で暮らすと良い。どうする?」


おぅふ。何と心の優しい方なのでしょうか。こんな見ず知らずの私に家を提供してくれるとな。...それにしても、ギルドはやはり存在するようだ。農業も興味がない訳じゃないが、あまりリアムに迷惑を掛けたくない。


「...ギルドまではどれ位掛かりますか?」


私の小さな問いに驚いた顔をしたリアム。しかし、すぐにまた笑顔に戻り、『ちょっと待ってな?』と言い、部屋を後にした。私は何も言えず、リアムが戻って来るのをただじっと待っていた。隣の部屋から何やらドタバタという激しい音が聞こえ、また、『あっれ~?確かにここら辺だった気がするんだが...』とか、『痛って』とかいうリアムの声も重なっていた。最後に何か大きな物が落ちるような音が響き、思わず目を閉じてしまった。



それから暫く沈黙が続き、リアムが再び扉を開けた時、背後に土砂崩れのような瓦礫が見えたが、敢えて何も言わないことにした。触れてはいけない何かをわざわざ踏むほど馬鹿ではない。


「これが、ギルドまでの地図だぞ。とは言っても、徒歩30分位の隣町だから、重度の方向音痴でもない限りでは迷う心配もない一本道だ。その名も《王都へのさんぽ道》だ!」


...いや、そこでどや顔されても、どんなコメントを返していいのか分からない。それに、そのネーミングセンスのない道はどうにかならないのか?私はジト目でリアムを見た後、渡された地図を覗き込んだ。王都を中心として、八本の枝がそれぞれシンメトリーかと言いたげに広がっている。そして、その道の一本一本には名前が付けられ、どれも《王都への~》という名前だ。


「え~っと、北から、《王都への小道》《王都への参道》《王都への迷い道》《王都への砂漠道》《王都へのさんぽ道》《王都への砂利道》《王都への直線道》《王都への水道》...。って、小道とさんぽ道と砂利道って同じじゃないの?」


ツッコみどころ満載なのは大変ありがたいが、ありすぎてどっからツッコんでいいか分かんなくなってきた。呆れる私をよそにリアムはそれぞれの道についての解説を始めようとしていた。


「小道は他の道に比べて明らかに小さく、距離も短い道のことだよ。さんぽ道は散歩するのに最適な距離と整備が整えられているんだ。砂利道は名前の通り砂利道っていう違いがある。」


腕を組み、『俺様凄い博識だろう?』と言わんばかりのどや顔に、思わず『アホだろ』と言わずにはいられない、サツキ・アリスガワ、それはこの世界に来て日も浅い春の出来事だった。


はい。お気付きの方もいらっしゃいますでしょう。《王都への小道》は、リチ君達が王都から初代勇者の館へと進んでいった道であり、ジュリアさんと出会った場所でもあります。懐かしいですねぇ...。


ということで、次回の話主は遂にサツキちゃん旅に出る...?です。お楽しみに!

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