44. 話の以下略は大体主人公で決まる。
お久しぶりです。久々に時間がありましたので、投稿させていただきます!
さて、今回はこれからの行動についての話し合いを続ける回としております。あまりシリアスな展開にはなっておりませんが、楽しんで読んで下さい!それでは、どうぞ!
この一カ月で分かったことは、聖剣を持っている人物《黒勇者》の存在と、彼女の姿だ。それから、彼女がこれから向かうであろう進路の予測も、フラン王子のところで調べはついているらしい。
「彼女が最後に発見されたのは、先ほども言ったように《ムアイヤの森》の最奥部だ。そこからの道は一本しか存在しない。...彼女が向かったのは、おそらく《カミーユ海岸》。」
カミーユ海岸。そこは、この国一の貿易港と名高いカミーユ港のある海だ。その水面の美しさは他を圧倒するという。また、同時に、貿易港ということで、海賊や盗賊の類のたまり場としても有名なんだとか。だから最近は、海上警備に割く人材の不足に頭を悩ませているのだ、とフラン王子は続けた。
「カミーユ海岸ですか...。そこからのルートとしては、外国の方へ行くか、はたまた魔王城へ行くか、の二通りしか考えられませんね。」
ジュリアの言葉に、俺は懐かしいものを感じた。何てったって、この世界に初めて来た時、俺が立っていた場所はその名も《魔王城前》なのだから!...とは言っても、魔王城までは歩いて3日、一番近い人間の町までは5日かかるっていう恐ろしく長いチュートリアルを兼ね揃えているのだが。その場所で、俺はキイロケイコークサを触って両手蛍光黄色になっちゃったり、グランに会って殺されかけたり、コーランディアから熱烈に慕われちゃったり、と、色々あった、思い出深い場所だ。
「だが、彼女が魔王城に単身で向かうっていう線は無いと思います。いくら何でも無謀過ぎます...。」
王子の手前、敬語で話しているグランだが、彼がセバスチャンさんお手製の焼き菓子から手を放していない様子を見ると、いつも通りと捉えて差しさわりは無さそうだ。
「...単身で魔王城に赴くなんて、かなりの死に急ぎ野郎か自分の力を過信しているか、だろうな。」
俺も、熱々の紅茶を冷ますまいと、カップを口に運びながら呟く。グランが無謀だ、と言うということは、つまりはそういうことだろう。
「お前も最初に会った時には、魔王城前にいただろう?」
ニヤニヤと厭味ったらしく笑って言うグランの足を無言で蹴りつける。以前のようにへなちょこキックではなく、最近はセバスチャンさんの教育よろしくかなりの威力があったようだ。...二回蹴ったらノックアウトした。
「さて、それではどうしますか?『死に急ぎ覚悟で魔王城へ向かう』か、『外国への船に乗るか』。私としましては、外国は果てしないですので、前者を押しますが。」
セバスチャンさんが困ったように眉を寄せて選択肢を絞った。俺達はお互いに顔を見合わせ、誰が先を言うか気になっていた。
「「「魔王城『外国』だろう(でしょう)が!?」」...って何でこういう時に揃わないんだよ...。」
ま、外国って言ったの、俺なんだけどさ。魔王城って言ったのは、グラン、フラン王子、ジュリアだ。三人はあり得ないって顔して俺を見る。なので、俺は此処に居る全員に向かって言ってやったのだ。
「だって、今の俺の強さで魔王城に行ってみろ?聖剣取り返す前に倒されて即おじゃん、が目に見えているだろう?」
その言葉に満場一致で激しく頷かれたことに対して、俺は目から塩水が流れたのは言うまでもない。
はい。まぁ、予想通りと言いますか、そうですよね、という感じで終わりました。まだまだリチ君は弱小です。一カ月で最強になれるのは、元々チート能力を持っている方のみですので、悪しからず。リチ君にはそんなチート能力一切持ち合わせておりません。強いて言うなら、キイロケイコークサによってチョット他人よりは魔力が沢山あって強い、位のものですから。
そんなこんなで、次回も不定期更新にはなりますが、どうぞお楽しみに!




