40. 話の忘れ物は大体主人公で決まる。
この話で一旦第4章は終わりたいと思います。次からは第5章へ続く!って形にしたいなぁと検討中です。
さて、リチ君にもそろそろオリジナルの武器を作ってあげたいな、なんて考えている今日この頃です。それでは、どうぞ!
そんなこんなで聖剣を取り返すための特訓が始まったわけなんだが、如何せん俺はまだ弱い。本物の剣を握ったのは、これが初めての経験だし、魔法だって、いくらキイロケイコークサで両手蛍光黄色になってまで手に入れた強力な魔力があっても、扱えなかったらただの宝の持ち腐れだとジュリアに言われた。だから、グランとの実践を兼ねた打ち合いでもまともの剣を振れない状況なわけで...。俺、異世界転移物の小説でもしかしなくとも主人公内最弱なんじゃないだろうか...?長所は逃げ足の速さです!って今なら自慢げに言えるぞ俺。
「聖剣は長剣の一種です。しかし、長剣の修行をしていると、クリさんの持ち味であるスピードやジャンプ力が損なわれているように感じますね。...少しだけ、長剣から離れてみましょうか?」
午前のセバスチャンさんによる剣の稽古中、セバスチャンさんの一言で、俺の持っていた練習用の木刀は取り上げられてしまった。俺は素手で戦うのか、と疑問に思っていたのだが、セバスチャンさんがクーラン少年にパシリをさせて持ってこさせたのは、籠手やグローブの類ではなく、二本の刀だった。
「これは双剣という武器です。近接武器の1つで、片手剣の盾を片手剣に持ち替えた、二刀流の超攻撃型武器です。使い方しだいで最強クラスの火力が出せ、手数の多さは他の追随を許さない。抜刀中の動きが俊敏かつ動きが派手で華麗ですが、それが短所でもありますね。攻撃コンボの一つとして扱えるため、腕次第では攻撃の手を一切休めることなく攻め続けられます。短所としましては、リーチが短い、攻撃範囲が広い上に良く動く為、位置取りを間違えると味方に迷惑がかかる、ガード不可、動きが派手な分、1つ1つの動きの隙が大きいくなってしまう。圧倒的な手数の分、斬れ味消費も激しいです。これらを踏まえて、この剣を使うかはあなた次第ですがね。」
その剣は、一本が光に当てても輝くことのない漆黒の刃を持つモノ、もう一本は逆に暗闇でも辺りを明るく照らし続ける真っ白な刃を持つモノだ。相対する色を持つ二本なのに、それらはお互いが揃って一つの武器であると言わんばかりの装飾が施されていた。ただ色が違うだけで、形や大きさは一部の誤差なく同じだったのだ。
「...俺、コッチの方が合ってるような気がする...。」
俺は、セバスチャンさんからその二本の刀を受け取りながら、無意識にそう呟いていた。理由は分からない。だけど、日頃は当たることのない直観が、今なら当たるような、そんな気がしたんだ。
「これはスピード重視高火力の武器です。これが使いこなせれば聖剣も同じく扱えましょう。その双剣は、それぞれ『Oscuridad del negro azabache』『Luz pura』という名の刀です。訳すと『漆黒の闇』『無垢な光』というものです。あなたにピッタリな二本でしょう?」
穏やかに微笑みながら刀を見つめるセバスチャンさんに礼を言い、俺はそれぞれの鞘から二本を抜刀した。
「さぁ、始めようか。」
俺の目は何時になく真剣で、この双剣と共に本気で強くなりたいという意志を、構えることで示した。教えられてはいないが、自然とできたその構えにセバスチャンさんは、目を見開いて驚きながらも、ニヒルに笑って『鍛えがいがありそうで何よりです。』と今まで感じたことのない強い殺気を放ちつつ、呟いたのだった。
今日も今日とて余談です!本編内に出てきた刀の名前『Oscuridad del negro azabache』『Luz pura』は、いずれもスペイン語です。意味は本編で触れた通りです。名前的にそのままと言いますか、チョット中二病患ったような名前になってしまいましたが、そこは大目に見て下さい。他に良い名前が思いつかなかったもので...(苦笑)。
それとですね!週別ユニークユーザ数が524人となりました!読んで下さった読者さん、どうもありがとうございます!これからもドンドン書いていきますので、どうぞよろしくお願いします!




