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話の流れは大体主人公で決まる。  作者: 櫻井 千桜
3章 物語の王道的展開は大体場所で決まる。
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29/69

29. 話の遭遇率は大体主人公で決まる。

前回に引き続き、湖エリアからお送りいたします!今回は、新キャラの予感が...!?

お楽しみに!


 この世界の生き物は、人間、魔物、魔族だけではない。ファンタジー世界にはテンプレとも言える、亜人、エルフ、獣人、そして、地球にもいた動植物も生きていた。早く魔物を見てみたい、と餓鬼のようにそわそわしていた俺は、そのことに気づくのが遅れ、白兎を発見しても、魔物ではないか!?と大騒ぎしていたのだ。それを見て、グランが大笑いしている、という繰り返しで、時間がゆっくりと過ぎていった。



 そろそろ歩き始めないと、日が暮れるまでに辿り着かないというグランの合図で、俺達は、湖を後にすることにした。だが俺は、誰かからの視線を感じ、立ち止まって後ろを振り返ってしまった。そこには、先ほどまで見ていた湖以外に何もない。しかし、視線は消えることなく、一層強くなっているように感じられる。


...気味が悪い。いや、俺はあくまで本物の魔物を見てみたかっただけで、別にホラーなものを期待していた訳ではない。そこははき違えないでもらいたい。俺は途端感じた覚えのない寒さに、両腕を擦った。グランも、俺の様子がおかしいということに気づいたようで、歩みを止め、俺の方を振り返った。そして、視線の正体を突き止めたようにある一点を睨むと、湖の先、俺達がいたところとは逆方向へと進んだ。俺は何も言えず、取り敢えずグランの後を追うことしかできなかった。




 グランが止まったので、俺はその横で静止した。そこは、木で囲まれた何もない場所だった。しかし、空から差し込む光が中心を優しく照らしており、神秘的な空間が出来上がっていた。グランは一歩前に出ると、睨むのを止めた。


「...そこに、いるんだな。」


何が?と言いたい。俺は、出来れば幽霊とかゾンビの類は見たくないぞ?別に嫌いとか苦手なわけではなく、もし、自分の目でそれを見てしまったら、何か引き返せなくなってしまいそうな気がするんだ。俺は自分の目で見たものしか信じない性分なんでな。




だが、俺の心配は杞憂に終わった。光の当たっていた場所に美しい光の粒子が集まって来たかと思ったら、そこから跪き祈りを捧げているような姿をした、美しい女性が現れたのだ。女性は、清楚な白いドレスを身に纏い、胸元には、シルバーのロザリオが光っていた。肌は白人のように真っ白で、傷一つ見受けられない。目は閉じられているが、まつ毛は長く、犯しがたい雰囲気を漂わせる美しい容姿をしていた。人間離れした、この世の物とは思えない美しさだった。髪の色は鴨の羽色をしている。光に当たるとより一層その色を鮮やかに見せている。そして、特徴的だったのは、髪の左右から見える、尖った長めの耳だった。



 俺は目を見開いたまま、その異様な光景を黙って見ていた。そして、彼女がゆっくりと目を開き、その若竹色の瞳が俺を貫いた時、俺が感じていた視線の正体がこの女性だと気づくことができたのだった。

突如現れた耳の尖った神秘的な女性...。この女性は一体誰なのでしょうか?そして、グランさんは面識があるらしいので、サブタイトルはこのようにしました。さて、この女性がリチ君達の今後にどのような影響を与えるのか、そして、前回の波紋の正体も、次回、明らかに!←前回から引っ張ってすみません。

そしてですね、前回から引き続き、ブクマ数が+1件され、22件になっておりました!ありがとうございます!涙が止まりません!これからも、よろしくお願いします。

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