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話の流れは大体主人公で決まる。  作者: 櫻井 千桜
3章 物語の王道的展開は大体場所で決まる。
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28/69

28. 話の道具説明は大体主人公で決まる。

2話投稿しました。

かくして、グランとの旅が始まったのですが、リチ君大丈夫ですかね(苦笑)。今回の旅も、何やら一波乱ありそうな予感が...!

...と、フラグを立ててみました。それでは、どうぞ!


 王都を出て早2時間経過。魔物出現数ゼロ。特に目新しいものがあった訳もなく、ただ、似たような風景が続くこのダンジョン。...そう、此処は何処にでもありそうなごく普通の林のような場所だが、一応ダンジョンなのだ。ダンジョン名は『王都への小道』。


...こんな名前のダンジョンが存在しても良いのか?名前そのまんまじゃねーか、ならわざわざ名前付けなくてもよかったんじゃないか...?しかも、小道っていうような距離じゃない。普通の『道』の方が良いようにも感じられる。...やっぱりこの世界って、ちょっと変わっていると思う。


「少し休憩するか?歩きっぱなしで疲れただろう?」


グランの一言で、俺達は小道から少し外れた小さな湖のほとりで休憩することにした。童話にも出てきそうな、ほのかに薄暗い林の中にひっそりと存在する湖。太陽の光を受けて、より神秘的な雰囲気を醸し出している。俺は割とこういうファンタジーのような空間好きだな。


 グランは、自身の魔法鞄から水の入った瓶を取り出して飲み始めていた。グランの魔法鞄は、少し大きいサイズのウエストポーチ型の物だ。何でも、彼の大剣は、その大きさゆえに腰に下げられないのだとか。だから、俺と初めて出会った時も大剣を後ろに下げていた、という訳だ。


俺も、ギルに頼んで作ってもらった特製オレンジジュースの入った瓶を出して飲んでみた。この世界には、果実をジュースにして飲む、という習慣は無いのだそうだ。果実はそのまま食べるか、保存用にドライフルーツにするのが一般的なんだとか。オレンジジュース愛好家の俺は、そんなのが耐えられるはずもなく、ギルにお願いして、ようやく果実100%使用のオレンジジュースを作ってもらうことに成功したのだ。オレンジ特有の酸味と甘みが、瓶一杯に詰まっており、口に広がる爽やかな香りは、喉の潤いを予感させ、時折感じる実のつぶつぶ触感は、僅かではあるが、空腹を満たすことも可能。オレンジジュース最高!!


 俺が歓喜したことは、オレンジジュースの他に、もう一つある。それは、ギルがアリスのように破壊的な料理センスの持ち主ではなかったということだ。寧ろ、予想を遥かに上回る上手さに、俺は食事中何度泣いたことか...!ギル曰く、壊滅的な料理の腕は、彼のお姉さん、つまり、アリスの母親であり、現国王の奥様に似たんだ、と。旦那さんも、愛する彼女の手料理に、何度失神したか分からないそうだ。王様、御愁傷様です。



 余談はここまでにしておこう。


 暫く休憩する、というグランさんの指示に従っているのだが、俺は、あまりの暇さ加減に嫌気がさし、グランに頼んで、少し湖周辺を探索することにした。このあたりは、魔物も出てこないらしく、グランの見ている範囲でなら、自由に行動しても良いのだそうだ。俺、今完璧保護者付きの子供だよな。後2年位したら、成人になる予定なのに、不服である。






 だが、その時俺は気づかなかったのだ。小さな湖の中心部に、僅かではあるが、波紋が広がっていたことを。

先日、自転車で小道を急いでいたら、大通りに出る直前の道を工事しておりまして、迂回せざるを得ないという状況がありました。そのときの光景から、この小道の話に繋がりました。余談でした。

次回の話主は、湖の波紋がリチ君のこれからを左右するかも知れない!?です。お楽しみに!

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