21. 話の予測は大体主人公で決まる。
長らくお待たせ致しました。この一週間、色々とバタバタと忙しくしていましたので、中々こちらに手が回りませんでした、すみません。しかし、今日からまた、再開します。再開が新章突入と同じとは、我ながらキリが良いと思っております。それでは、どうぞ!
「それで、次期国王陛下がグランに何の用なんですか?それに、グランが勇者候補ってどういうことですか?」
俺は口調を改めた上で目の前でふんぞり返る第一王子に尋ねた。王子は「そうだな...」とつぶやいたきり、何から話そうか悩んでいるようだ。俺はグランから以前聞いていた話を王子にしてみた。
「グランが言ってました、『勇者は、普通異世界から召喚される奴以外に、なれる訳がない』と。それに、こうも言ってました、『異世界からの召喚はもう禁止されてる』と。グランがやけに真剣な表情だったので、多分、間違いないと俺は思ってるんですけど、そうすると、この世界に勇者は現在存在しないってことになりませんかね?」
それか、勇者がいる場合、それは強制的に俺ってことにもなるはずだ。何せ俺は異世界からやってきたんだからな。召喚されたかどうかは定かではないが、絶対違うと断定はできないだろう。
「いやに頭が冴えているな。あぁ、確かにお前の考えは正しい、理に適っている。だがそれは、あくまで民が信じているトゥラウン教の教えの話だろう。序文に『異世界からの使者は、この世界に潜む混沌の闇を払い、かの地に平和と繁栄をもたらす』と記されている。だが、それは所詮教えに過ぎん。
...俺は、〝聖剣オラシオン”を手にした者が勇者となれる、と考えている。」
「〝聖剣オラシオン”...?」
俺は王子の言葉を無意識に反復した。聖剣ってやっぱり存在するんだな。聖剣についてのことはギルが以前話していた。
〝聖剣オラシオン”。異世界からの使者である初代勇者の愛刀にして、史上最強の剣。その一振りで数多の敵を葬り去り、血に汚れぬ白銀の刃は正義の象徴とされている。苦しむ仲間に生気を与え、共に悪を打ち砕く力を授けるともいわれている。しかし、初代勇者は魔王撃破後は隠遁生活をしてその生涯を閉じたため、その聖剣は、彼が生活していた場所にぶっ刺されている。それを抜くこと叶うのは、代々異世界から来た人間のみである。だから、異世界からの使者=勇者って式が成り立っているんだそうだ。
その話からなおさら、俺が勇者候補筆頭だろ?という疑問が消えないのだが。グランが勇者候補と呼ばれるなら、それはグランもまた、俺と同じ、異世界から来た奴ってことになる。どういうことだ?
その悩みを解決するのにそう長く時間はかからなかった。何故なら、第一王子が自分から喋ってくれたからだ。
「グランが勇者候補と呼ばれる所以は、ひとえに『初代勇者の血を受け継ぎし直系の子孫』だからだ。」
...マジかよ...。
今更ですが、王子様の名前を出しておりませんね。すみません。多分、次回以降、出すと思います。
そして、グランさんがまさかの初代勇者の子孫ということが判明いたしました。これからリチ君はどうなるのでしょうか...?次回の話主もお楽しみに!




