20. 話の雰囲気は大体主人公で決まる。
さて、前回からあまり日を開けずに投稿できましたこと、嬉しく思います。しかし、これから更に忙しくなりそうなので、週一で更新も難しくなりそうです。ですが、頑張って書いていこうと思います!
今回もまた、新たなキャラの登場回にしたいと考えております。さて、その人物とは一体誰なのでしょうか...?それでは、どうぞ!
そんなこんなで俺たちは、特に何をするでもなく、ただ一日一日をのんびりまったりと過ごしていた。良く言えば平和で穏やかな生活、悪く言えば老後の縁側で茶を飲んでるような生活をしていた。そんな、ぼけーっとした若干引きこもりニートのような俺の日常を、突如ぶっ壊しにきた阿呆を、俺は一生許すことはできそうにない。
「頼もー!!ここにグラディール・サイフォンという名の勇者候補がいると聞いたのだが...お前か?」
突然ヴァーンと大きな音を立てて教会のドアを開けて大声で叫んだ男は、教会の床を綺麗に磨いていた俺を見て、お前がグランかと聞いてきた。男のバックから光が入るため、顔までは見えないが、スラリとした長身と貴族風の美しい装飾の凝った服装から、大層なお坊ちゃんだということが窺えた。ってか、普通高貴な身分の奴は、もっと優しく戸を開けるもんじゃないのか?それか従者が開けるとか...。何故わざわざ大きな音を立てないと入ってこれないんだ?最近のお坊ちゃんというものは、礼儀というものを知らんのか。これだから若いもんは...。っと、それはさておき。
「はぁ?俺があんな爽やか戦闘狂な訳あるか。」
俺は雑巾を左手に立ち上がり、呆れながら答える。戦闘狂と同一人物にされた瞬間、俺の何かが終わってしまいそうな恐怖に、知らず鳥肌の立つ両腕を擦る。すると、大声で叫んでいた男は一瞬ポカンとした後、大口を開けて笑い出した。
「確かにな。こんなひょろっこい女が『グラディール』なんて大層御立派な名前な訳ないか。」
「俺は男だ!!しかも、ひょろっこいは余計だこの野郎!!」
俺が抗議するもなお笑い続けるその男に殺意を覚える。俺が気にしてたことを、また言われた。グランに言われてから久しいが、やはり、言われるとかなりイラつく。
「ハー、こんなに笑ったのは久しいな。すまない、それでお前の名は何という?答えよ。」
ヒーヒー言いながら笑っていた男は途端、興味をグランから俺に向け、名を尋ねてきた。
「それは良かったな。笑ったらその分、脳に潜むがん細胞が消滅するらしいぞ?(風の噂で耳にしたから)詳しくは知らんがな。それから、答えよっていう言い方、止めろよ。それが人にモノを聞く態度か。」
俺は絶えず呆れながら言う。しかし男はキョトンとした顔をしたまま、何も言わない。俺は聞こえてなかったのかともう一度同じことを言おうとした。すると、この男は何とも不思議なことを言い出したのだ。
「それは俺のセリフだろう。貴様こそ、俺に対する口調と態度を改めろ。仮にも俺は、この国の第一王子だぞ?」
...What?今こいつは何て言った?この国の第一王子?つまり、次期国王陛下?こいつが?嘘だろ?
だが、言われてみれば、確かに、口調が何だか偉そうだ。何か、何様俺様王子様って感じだ。しかも、太陽の光に負けない、その燃えるような赤いサラサラの襟首までの髪に、宝石のエメラルドを連想させる緑色の切れ長の目は、どー見ても俺の血の繋がっていない従妹の第三王女そっくりだ。腕を組んで偉そうな態度をとっているが、そこはイケメン補正というやつで、嫌味なほど様になっていやがる。見てるだけで腹立ってくる存在だな。
「後、妹が最近学園帰りによく此処を訪れていると聞く。...手作りクッキーも食してくれるとな...。妹に代わって俺が謝罪しよう。あれは人を殺められる代物であろう。よく耐えたな。」
苦笑して言う王子は、俺の苦しみを分かってくれたのか!なんだ!こいつ思ってたより断然良い奴じゃん!腹立つとか言ってごめん!お前は今日から我が同志だ!!
「まぁ、そのおかげで俺はあの子のクッキーから解放されたのだ。感謝しているぞ。」
...前言撤回。こいつはやっぱり敵だ。
新キャラ登場でした。まさかの次期国王さんですよ。ちなみに、第三王女でギルの姪にあたるアリスとは実の兄妹です(彼はギルの甥っ子ですね)。名前は次回をお楽しみに!
...お気付きですか?この話主、始まってからもう二カ月になります。ブクマ件数は、前回より再び1件増え、計10件となりました。有難い、有難いです、本当に。感謝感激です。少しでも読んで下さる方がいらっしゃって、こうやって続きが気になりブクマをして下さる。ブクマはログインしてないとできませんから、ログインしていない方でも、この作品を読んで下さること、とても嬉しく思っております。これからもどうぞ、リチ君のほのぼのライフを楽しんで下さい!




