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第81話 検問

男「宣誓!私ジャックは法令を遵守し、秩序を乱さぬことを誓います。また、ゴミは適切に分別して所定の場所に捨てること、ならびに、領地や施設においてはそれぞれの管理者やその代理人の指示に従うことを誓います。職業、冒険者。氏名ジャック」

門衛「よし、今度は問題を起こすなよ」


二人がいるのは第2の砦の手前脇にある簡易事務所だ。

門のIDチェックでイエローシグナルの出た男を門衛が呼び止めたのだ。

対応しているのは少し前から雇っている狼人族の傭兵だ。


ジャック「ゴミを川に捨てたってだけでここまでやらすのかよ。罰金なら払っただろ?」

門衛「記録によれば、ゴミを拾うようにとの警邏隊の指示に対し反抗的な態度を取ったとあるが?」

ジャック「ああ、あの姉ちゃんかよ。まさか毎回これやらされるんじゃねぇだろうな?」


あの姉ちゃんというのは私服巡回をやっているジュリエッタ達の事だろう。

こいつが反抗したせいで全身タイツの機動部隊で取り押さえたんだったかな?


門衛「安心しろ、今回だけだ。お前が問題を起こさない限りはな」

ジャック「勘弁してくれ」

門衛「ゴミは指定の箱に入れろというだけの話だろう。お前のおつむではその程度のルールも覚えられないのか?」

ジャック「へいへい、簡単な事ですな。やりますよ、やりますとも」

門衛「よし、その商隊通ってよし!」


細々としたルールは最初はこういった混乱が起きるのも仕方ない。

だが、この情報が商人たちに伝わればいずれ収まるだろう。

狼人族と鬼族の門衛は砦の門をくぐる人々を次々と捌いていく。

基本的には認証ゴーレムにIDをかざして通るのを見守るだけだ。


門衛「その商隊待った!荷を検める」

商人「は、はい?」

門衛「全員通路脇に寄れ」

商人「わかりました」


商人が素直に指示に従って馬車を端に寄せる。


門衛「お前だな、懐の中身を出せ」

冒険者「は?何も持ってねぇよ」


鬼族の門衛が後ろからガシリと冒険者の腕を掴む。

その隙に狼人族の門衛が冒険者の懐から包みを取り出した。


門衛「ご禁制の薬物だな」

冒険者「は?王都で普通に売られてるタバコだぜ?」

門衛「王都ではよくともここでは駄目だ。門の前に書いてあっただろう」

冒険者「わーったよ。捨てりゃいいんだろ?」

門衛「門を通る前に自主的に捨てたならともかく、隠し持ったまま通ったからには話は別だ。とはいえ初犯で少量だ。罰金は最低額の銀貨2枚にしておいてやる」

冒険者「はぁ?んな大金持ってねぇよ!」

門衛「そうか。では責任者である商会に請求するとしよう」

冒険者「待てって!そんなことされたら仕事取れなるなるだろうが!払うよ!払えばいいんだろ!」


冒険者はしぶしぶ罰金を払った。

狼人族は嗅覚が発達しているらしいからね。

持ち込み禁止物や病人の臭い等を確認してもらおう。


門衛「この事は商会情報に付記しておく。今回は個人の仕業という扱いにしておくが、続くようなら商会の密輸への関与を疑わねばならん。注意するように」

商人「わかりました」

門衛「お前もだ。次は銀貨2枚では済まんぞ」

冒険者「へいへい」

門衛「通ってよし!」


タバコみたいな依存性薬物は一度蔓延ると後が大変って事は地球で痛感した。

いくら喫煙マナーを呼びかけても辺り構わず吸い散らかす輩は後を絶たない。

それに喫煙マナーの呼びかけや禁煙マークが街中に溢れているのも鬱陶しい。

景観もよくないし、その情報発信リソースにもっと有効な使い道は無いのか?


加えて言えば喫煙所の設置費用・維持費用の負担にも不条理を感じる。

個人の嗜好品なのだから、「受益者負担の原則」により喫煙者が払うべきだ。

しかし、しばしば税金という国民の共有財産から支出されている。

商業施設の分だって、テナント料を経由して一般消費者が負担している。

本来は設置費用も維持費用も販売額に上乗せして煙草業界が負担すべき所だ。


しかし、その辺の理屈が通じないのが依存症というものなのだろう。

だから俺の領では最初から全面的にシャットアウトする。

ま、王都では吸えるみたいだし、吸いたい奴等はそっちに行って貰おう。

「嫌なら出て行け」が通用するのは最初のうちだけだろうしね。


さて、懸案事項だった最初のダンジョンのサーバを隠す事にしよう。

サーバと言っても外観は2.5倍スケールの美少女フィギュアだけどね

あそこは別の『魔族』のダンジョンって態で行く予定だ。

そこに『経済特区』のID認証ゴーレムと同じ姿があるのはまずい。

虚言を嫌うと言う鬼族はいい顔はしなかったが、幸い口は堅そうだ。


とりあえず隠し部屋を作ってそこに納めようと思ったが駄目らしい。

密室では熱が篭ってしまうので排熱の関係でよろしくないとの事だ。

仕方が無いので1ヘクス分、フロアを拡張することにした。

地下水脈から冷たい風が入り込む吹き抜けの空間だ。

そこに格子状の床を設置し、サーバを置く事にした。


なるみが完全に隠すのは嫌だと言うので、エレベーターもそこに移動する。

サーバの両脇のエレベーターの昇降時に美少女フィギュアを眺められる訳だ。

風が吹いている分、負荷の大きいときでなくともパンチラするようになった。

ついでに置き位置が少し高くなったので、下層階からは普通にパンツが見える。

いや、ゴーレムのパンツが見えたからどうなんだ、って話ではあるけどね。


ちなみにエレベーターは2つあり、1つは普通にボス部屋に繋がっている。

ボス部屋まで辿り着く冒険者が居た場合に、俺が応援として駆けつける為だ。

もう片方は『えろえろダンジョン』区画の立体アスレチックの影に繋がる。

これはローズと秋風がキノコや地下プールのコインや魔石を補充する為だ。

冒険者を装うため、二人はエレベーター内で全裸になってから作業に当たる。


いずれも操作パネルなどはなく、俺か俺のガーディアンで無いと使えない。

入り口も隠されており、念のため固定型単機能ゴーレムも配置した。

何からの方法でエレベーター用の縦穴に入った者への対策もしてある。

今回はサーバがあるんで炎は使わず、氷結魔法と鋼の矢でお迎えする方式だ。


あちこちで鋼の杭が飛び出して格子を作るようにもなっている。

侵入者を足止めしつつ、氷結魔法と鋼の矢の餌食にしようと言う趣向だ。

すり抜けようとすれば、タイミング次第では鋼の杭で壁に貼り付けられる。

同様の仕掛けはメインダンジョンのエレベーターにも仕込んである。


メインダンジョンも更に地下に1層拡張した。

ボス部屋はそのまま1層沈み込み、開いた空間は研究室の拡張に使う。

雪風の担当エリアは位置はそのままに水場の水深をぐっと下げる。

水深4mほどになったそこには、魚型ガーディアンを配置する予定だ。

鬼族居住区の真下の地下5層目は雪風の石柱エリアになる。


2つのダンジョンの改装で廉価版ゴーレムを計800体召喚した。

小さな車輪付きのボーガン装備のゴーレムは300体追加で計400体。

エレベーターの縦穴用を含め、各種固定型単機能ゴーレムを500体だ。

3mの乙女の裸像タイプは、鎖分銅タイプをボス部屋側面に4体追加した。


雪風の担当エリアが増えたので彼女の分身も100体追加して計120体。

さらに地下2~4層の迷路部の子供サイズの忍者も増員しておこう。

夏風、冬風、海風、島風の分身を各10体追加して総員66人体勢だ。


最後にボス部屋直前の水槽にも戦力を補充しよう。

巨大魚型を100体、人食いウナギを800匹、触手モンスターを50匹。

ここは石柱の間を縫うように通路があるが、それ以外は水場になっている。


巨大魚は水中からダイブして通路上の冒険者、主に後衛を浚う。

それを人食いウナギが仕留めるという組み合わせだ。

放物線を描く巨大魚を警戒して遠くを見ていると、足元を触手が襲う。

もちろん床からはボウガンの水平射撃、頭上からは雪風も攻撃してくる。

壁面からは固定型単機能ゴーレムも攻撃してくる。


鬼族のお陰でメインダンジョンへの冒険者侵入は今のところは未だ無い。

だが、用心をしておくに越したことはないだろう。

今後も順次防備を強化していくことにしよう。


座長「指で遊んでもらうのもいいんですが、具合を確かめるなら御腰のモノを実際に入れてみた方が分り易いのではありませんか?若いばかりの小娘よりずっと楽しませる自信はありましてよ」

一樹「いや、そういう検査ではないんだ」

座長「お口での御奉仕もご満足いただけると思いますわ」


そういって裸の女は俺の股間に手を添えた。


一樹「そ、そうか。いや、だからこれは健康診断だからな?」


今居るのは『経済特区』に設置した病院の一室だ。

人口増加に伴い、色街で働く女の流入も増えてきた。

合法的に堂々と出来るし、健康管理や引退後の就職支援などもしている。

今回は色っぽい踊り子たちが一座で丸ごと引っ越してきたようだ。


座長「うちの娘たちの面倒はこちらで見ておきますので、今日はこのまま御奉仕させていただけませんか?きっとお楽しみいただけますわ」

一樹「いや、そういうわけにはいかない。この検査の主旨はすでにきいていると思うが、健康状態の確認以外にも暴行や虐待の痕跡を確認する意味もあるんだ。娘たちの体はこちらでチェックさせてもらう。お前たちを疑うわけでは無いが、例外を作るといろいろ面倒なんでな、協力して欲しい」

座長「あら、残念。きっと満足させて見せますわよ?」


座長は改めて挑発的に肢体をくねらせる。

色街で働く女達には2ヶ月に1度の健康診断を義務付けている。

暴行や性病などがないかを確認するためだ。


だが、新規登録者はまず最初に検査しないとどこで問題が起きたか分からない。

そして、相手の了承を得た上で俺も一部の検査を担当している。

健康診断は生体操作系魔法の基礎訓練の一部でもある。


一樹「魅力的な提案だが、今回来てもらったのはあくまで検査のためだ。それ以上のことはまた別の機会に頼むよ」

座長「そう?じゃあ、今日は本当に誰も抱かないのね?」

一樹「ああ、そうだ」

座長「わかったわ。好きよ、真面目な人って」

一樹「そりゃどうも」


検査やら検問やらにかこつけてセクハラする役人も多いのかね?

それどころか、目こぼしの対価としてただでやらせろ、とか?

この座長は身体を張って踊り子達を守ってきたわけか。

そういう事ならこの一座は虐待とかの心配は要らないかな?

いや、虐待を隠蔽するための色仕掛けと言う線もあるか?

いずれにしても、例外を作ると後が面倒だ。


一樹「身体は問題ないようだな。仕事について細かいことは色街の踊り子ギルドできいてくれ」

座長「わかりました」

一樹「では次の娘と交代だ。検査は全員受けてもらう。例外は無しだ」

座長「承知しました。優しくしてあげてくださいね」

一樹「ああ、分かっている」


入れ違いで若い踊り子が薄い検査着を羽織って入ってくる。

ちなみに振り分けについてはアウラエルにお願いしている。

領主で『魔族』の俺がきいたのではほとんど強制みたいなもんだからね。


一樹「そこに座って。まずは上半身から見せてもらおうか」

踊り子「は、はい」


若い踊り子は検査着の襟を開き、控えめな膨らみをさらし出した。

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