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第48話 開発計画

王国との停戦の目処がついたので、ようやく落ち着いて街の整備ができる。

カトリーヌ嬢とクリスさんたちにも俺の開発計画を説明することにした。


谷には幅2m足らずの細い街道があるが、これを幅10mまで拡張する。

この道に今後そこまでの需要が生まれるかはまだ未知数ではある。

だが、今のところは俺の領から王国に繋がる唯一の街道だ。

念のためさらに歩道を広めに取り、今後の拡張の余地を残すことにする。


街道の西側には幅3mほどの川が流れている。

川原を全幅30mほど確保して、街道側に石垣を作ることにしよう。

山脈を縦に走る谷という立地だから、雨の後の増水が怖い。

川辺の生態系をできるだけ壊したくないという意味もある。


谷の街道のすぐそばにある開拓村は、大雨のときに水没する危険がある。

また、街道脇の土地はホテルやレストランを中心にしたいという事情もある。

せっかく建てたところを申し訳ないが、少し標高の高い東の山側に移ってもらおう。


土地をすべて国有としたのはこういうときのためだ。

治水や大規模開発が土地の買い取り交渉のために停滞なんてことは避けたい。

管理者不明の山林や廃屋が放置されるなんてことも無くなるはずだ。

それに不動産の個人所有は貧富の格差を拡げるなんて話もあるか。


ただ、国民の・・・今は領民というべきか?

領民の資産形成の手段は何かしら用意しないといけないだろう。

個々の領民の経済的な安定は領全体の安定にも繋がるはずだ。


今はそれぞれ宝石や魔石など換金しやすい動産を貯めているようだ。

それもいいのだろうが、強盗などの危険も伴う。

国債とかの金融資産を用意してみるのもいいかな?

国債を買ったら10年で額面の11%*10回の分割返済なんてどうだろう?

こっちで債権者の管理をしておけば、盗まれる心配は減るはずだ。

受取人に子や孫を指定できるようにしてもいいな。


さて、話を元に戻そう。


開拓村にはカトリーヌたちの拠点となる屋敷を造ることになっている。

公爵家の別邸であり、クリスさんが代官として執務を行う場所になる。

カトリーヌさんは屋敷の管理人兼クリスさんの監査役という肩書きだ。

実質的にはカトリーヌさんが屋敷の主で、クリスさんが執事という所か。


屋敷を建てる土地については賃借ということで合意している。

10アールの土地の賃料10年分として金貨1200枚を受け取った。

辺境の地の借地の値段としては破格の数字になるらしい。

今後の発展への期待と、開拓への投資といったところだろう。


一樹「別邸の建設については、よかったらお手伝いいたしましょう。洒落た外装や内装は用意できませんが、骨組みだけなら短期間で強固なものを提供できます。それをタイルや壁紙で飾り付けるという形にすれば、工期や費用は大幅に削減できると思いますよ」


これはダンジョンの地上階層を作る要領で、ということだ。

自分のダンジョンの内部なら、俺は好きな場所を覗く事ができる。

つまり、彼女らは別邸の中では密談ができなくなるということだ。

ついでに言えば、彼女の風呂や着替えも覗き放題と言うこと。

知っているなら、適当な理由をつけて断ってくるだろう。


キャシー「あら、それは助かりますわ。では、浮いた分の費用はお支払いしますね」

一樹「いえ、そこはお気になさらずともけっこうですよ」


人型ガーディアンのことは人間族に知られているようだった。

ダンジョン内部を観察できることは知られていないのだろうか?

それとも彼女が知らされていないだけか?


キャシー「いいえ、こういうけじめはつけないといけません。それに、街の開発を進める上で資金はいくらあっても多すぎるということはありませんわ」

一樹「それもそうですね。では、ありがたく頂戴します。金額についてはお任せしますよ」


そういえば彼女は俺に体を捧げるつもりで来ているのだったな。

ならば、裸を見られるくらいのことは疾うに覚悟の上なのかもしれない。

密談は外でやったり暗号を使ったり、やりようはあるだろう。

見られることを分かった上で敢えてこの話を受けた、とも考えられるか。


探りを入れてみたつもりだったが、結局何の情報も増えていないのか?

やはり、俺は腹の探りあいなんてのは向いてないな。


俺の拠点は開拓村の北東、やや山側に位置している。

カトリーヌ邸はそのすぐ北側の隣での建設を提案し、同意を得た。

俺の拠点とそのカトリーヌ邸の西側にはまっすぐ南北に伸びる道を作る。

そしてカトリーヌ邸のすぐ北に、今度はまっすぐ東西に伸びる道を作る。

それに平行して、俺の拠点の東側の門からも街道に向けて道を作る。


カトリーヌ邸の東側には学校を作る。

これは標高も少し高くなるので、洪水時などの避難所としても使う。

当面は子供もそう多くはいないから、診療所も兼ねる事にしよう。


俺の拠点の南西、拠点と砦の間には百貨店兼ホテルを作る予定だ。

ダンジョンの地上部としておおよその形だけを用意する。

中はテナント形式にして、内装はある程度自由にさせるつもりだ。


百貨店と言っても、とりあえずは2階建てだけどね。

今の村の人口で店だけ増やしても立ち行かないだろう。

食糧生産や治安維持なんかを進めながら人口を増やそう。


街が発展して人や店が増えれば百貨店はもっと大きくする。

普通のビルなら2階建てを3階建てにするには一から建て直しだろう。

しかし、ダンジョンの地上部なら魔力さえ貯まれば増築で対応できる。

魔法ってのはその辺が楽でいい。


ひとまず第一の砦の北側、現在の開拓村の構想を説明して今日の会議を終える。

街を開発し運営する上で、独りでは手も頭も回り切らなくなるのは分かりきっている。

アウラエルが公爵家の協力を取り付けて来てくれたのは間違いなくありがたい話だ。


ただ、やはり人が増えるとどうにも気苦労も増える。

カトリーヌは何を考えているか分からない所はあるが、今のところ悪意は感じられない。

こっちの世界では人間族がずっと敵だったから、必要以上に猜疑心が強くなっているのか?

人を信用できなければ、組織の運用なんて出来はしない。


俺は迷いを振り切るように斧を振るい、鍬を振るった。

汗と泥にまみれながら、疲れることのない体を今は忌まわしく感じる。

日が傾きかけたのを見て、俺は作業を終えて風呂に入った。


ローズ’「ではご主人様、失礼します」

一樹「ああ、頼む」


ローズは俺の前から抱き着くようにして俺の背中をさすり洗う。

いつ頃からかこの形が定着してきたようだ。

胸に当たるおっぱいの感触が心地よい。


背中を洗い終えると、今度は後ろから胸を洗う。

やはり背中に当たるおっぱいの感触が心地よい。

ただ、やはり「当てている」というより「当たっている」感じではある。


ローズ’「ご主人様、手を洗うので座ってください」

一樹「ん?ああ、わかった」


俺が風呂場の椅子に腰掛けると、ローズはその膝に座った。

そして俺の右手をむにむにと洗い始めた。

おそらくこれはアルミの真似なのだろう。

アルミがやったときに俺が喜んだから、それに倣っているのだ。


しかし、少女タイプのアルミと違い、ローズはアダルトボディだ。

石鹸でぬるぬるのおっぱいが手首に当たり、違う意味で気持ちがいい。

ついでにローズのお尻が俺のモノをぐいぐい刺激してくる。

俺は堪らず空いている左手でローズ’の左胸を掴んで揉みしだいた。


するとローズは俺の両手にそれぞれ自分の手を重ねると、自分の胸にあてがった。

そして俺の手のひらをおっぱいに押し付けるようにして、自らの胸を揉みしだく。

俺は指先がおっぱいに当たるように軽く丸め、あとはローズの動きに身を任せた。

これはエロい・・・とうとうガーディアンの思考回路が進化したのか?

俺はしばしその柔らかい感触に酔う。


ローズ’「ご主人様、この方法ですと手のひらはよいのですが、手の甲が洗えません。そちらは元のやり方に戻してもいいですか?」

一樹「あ、、はい」


ローズはまた先ほどと同じように俺の右手をむにむにと洗いはじめる。

おっぱいに張り付いた俺の左手はそのままだ。

しかし、なんとなく揉んじゃいけない空気になってしまった。

俺は左手の指先だけで身じろぎする。

飽くまで「手を洗う」という認識なのね。


ローズ’「明日から手のひらはさっきの洗い方でいきますね」

一樹「そ、そうか」

ローズ’「はい」


ローズは洗い終えた俺の右手をぺたりと右のおっぱいに貼り付けた。

続けて左手を取ってまたむにむにと洗いはじめる。


ちょっとがっかりしちゃったのを気取られたか?

まあ、これはこれで気持ちいいからいいんだけどね。

手のむにむにも、手首に当たるおっぱいの感触もとてもよい。


ローズ’「終了です。では、近況報告に移りますね」

一樹「ああ、頼む」


ローズは俺の右手をやさしくおっぱいから剥ぎ取って立ち上がった。

どうやら報告のときは直立ということになっているらしい。

ひざの上のままでもよかったのに・・・。


ローズ’「東側の畑は現在100アールほどが開墾できました。鬼族避難民の食糧生産には十分な面積かと思われます。土もよく、水も豊富なので現状で特に問題はありません」


全裸のローズがいつも通りの笑顔で説明を始める。

隠そうともしない張りのあるおっぱいがよく見える。


ローズ’「鬼族が持ち込んだ種を植えたいと言っていますが、許可して大丈夫ですか?」


鬼族の本来の住処は俺の『領域』のすぐ北側だ。

外来種として警戒すべき植物は特にないだろう。


一樹「避難民の食べる分を作るのに必要な面積はどれくらいなんだ?」

ローズ’「60アールでぎりぎりくらいですかね。80アールもあればだいぶ余裕はあると思いますよ」

一樹「では80アールは鬼族に好きなものを植えさせよう。20アールは試験農場として、森の果実や山菜類を試してみよう」


避難民の本来の土地はすでに取り返したはずだ。

飽くまで仮住まいであることを再確認しておく必要があるかもしれない。

なあなあにしておけば収穫物の分配で揉める事になりかねない。

俺の領民として残ってくれるならそっちのほうが有難いがな。


ローズ’「了解しました。次に開拓村のほうですが、20アールほどの伐採が完了しました。ただ、石垣と水路の造成が難航してますね。この分ですと、住民の食料を賄えるだけの耕作面積が確保できません」


残った開拓民は鬼族の避難民より人数が少ないし、種族的に力も弱い。

肉体労働では作業効率に大きな差ができてしまう。


俺ももちろん手伝ってはいるのだが、あまり戦力になれていない。

樹をきったり切り株を引き抜いたり、「壊す」分には俺は100人力だ。

しかし、物を「造る」事に関してはやはり知識と経験が必要らしい。

まあ、重い石を現場まで運ぶとかではちゃんと貢献はしてるはずだけどね。


一樹「仕方ない。今年までは街道沿いの畑を使うことにしよう。道路と百貨店、学校、カトリーヌ邸の予定地とかぶらない畑は種まきの準備をしてくれ」


街道沿いの土地は店とホテルを作るつもりで居る。

そのため、今ある家屋と畑はほとんどが東側へ引っ越してもらう予定だ。

しかし、初年度からすぐにってわけにも行かないようだ。


ローズ’「了解しました。では、傾斜の関係で狭くなってしまった耕作地には先日のハムルを植えてもいいでしょうか?斜面の補強にもなると思います」

一樹「ではそうしてくれ」


アーネストさんが持ってきてくれた苗木のことだろう。

育てて油が取れれば、食用にも石鹸にも使える。


ローズ’「はい。今日のところはそのくらいですね。街路樹の受け入れ準備はまだ手がつけられていません」

一樹「問題ない。食糧生産を優先してくれ」

ローズ’「承知しました。では失礼いたします」


ローズが一礼して全裸報告会を締めくくる。

浴室のドアを全開のまま、ローズはゆっくりと体を拭き始めた。

この報告スタイルはおっぱいに目が行って集中するのが難しい。

止めろといえば止めるのだろうが、それはそれで惜しいのが悩みどころだ。


俺は体を軽く流して浴室を出る。

ローズは俺が見えていないかのようにゆっくりと体を拭き続ける。

それを眺めながら俺も体を拭き、脱衣所を出た。


栽培人型ガーディアンをもっと増やすべきだろうか?

そろそろメイド型ガーディアンも揃えないと領主として格好がつかない。

いや、その辺は領民の仕事として残しておくべきかもしれない。


俺が第一に考えるべきはダンジョンの安全、なるみの安全。

春が来るまでにはメインダンジョンの防備も強化しないといけない。

開拓村の砦の防備も今のままではまだまだ心許ない。

やるべきことは山ほどある。


それに領主という立場を考えれば、俺の仕事は大枠の設定だろう。

基本的には俺は区画設定のみ、細かいところは領民たちに任せよう。

『人間族』はずっと敵だったから、どこまで信用していいか分からない。

だが、信用して仕事を任せるのも、上に立つものの器量というものだろう。

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