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第20話 サブダンジョン

鬼族に提供する住処の準備を始める。

約束は2週間、鬼族は嘘を嫌うというから締め切り厳守だ。


最初の1週間は『領域』拡張に全振りする。

鬼族から拡張を許された小山は標高約600m、3000ヘクスほどだ。

鬼族の警戒域内の山なので他のダンジョンと競合する心配はない。


1週間かけて拡張できた『領域』は約300ヘクス。

東側の麓を少し押さえられた程度だが、今回は十分だろう。

広げた『領域』の西端、一番高い位置にサブダンジョンを新設する。


なるみ「ここでいいの?」

一樹「ああ、やってくれ」


今日のなるみは白のハイレグワンピースの上からショールを羽織っている。

大粒の宝石をあしらったチョーカーと腕輪が特徴的だ。

地球でやったちょっとエッチなゲームの巫女がこんな感じの衣装だったか?


なるみが掲げた手に光が灯り、そして一気に広がった。

白一色の景色の中、ぽつりとテーブルが置かれている。

その上には見慣れたディスプレイとキーボードとマウス。

マウスを動かすと、画面にいつものパンチラ画像が現れた。


一樹「この壁紙、そろそろ変えないか?」

なるみ「じゃあ今度は睦月ちゃんたちのぱんつにしてみる?秋風ちゃんのでもいいよ?」


何でパンツ縛りなんだ?


俺はダンジョン管理アプリを開いて、すぐにスタートボタンを押した。

俺の四方に白い石造りの壁が現れ、5m四方ほどの空間を作り出す。

後ろにはベッドとシャワールーム、メインダンジョンと同じものだ。

前方の部屋の中央には台座があり、水晶のようなダンジョンコアが乗っている。

さらにその向こうには、重厚な木製の両開きの扉が見える。


扉を開くと、直径30mほど、高さ3mちょっとの広い空間が現れる。

土壁に囲まれた空間は、全体的になぜかうっすらと明るい。

正面突き当たりに開いた2mほどの穴からは外の光が差し込んでいる。

ここは山の斜面に空いた洞窟の中ということのようだ。


まずはダンジョンのフロア面積を4ヘクスまで広げる。

その上で下に2層拡張し、全3層にした。

1層の入ってすぐのところは食堂や集会場所として使う予定だ。

そのまままっすぐ進むと2層への階段だが、ここは立入禁止と書いておく。


エントランスの両脇に階段を設け、下部1ヘクス分を倉庫として提供する。

倉庫は2層の他のエリアとは壁で完全に隔てられている。

さらに魔力が溜まるのを期限ぎりぎりまで待つ。

4*5メートルのワンルームを1層に80部屋作ることができた。


約束のちょうど2週間目のその日、鬼族のカシが確認にやってきた。

部屋ができていることを確認すると、明日にでも入居したいとのこと。

部屋割りはあちらに任せることにして、入居を了承する。

一番奥の階段には決して入らせぬように約束してもらった。


翌日やってきたのは焼け出された村人64人と世話役の4人だ。

世話役はカシとカエデ、加えて新顔のケヤキとキキョウ。

4人の世話役は村人の警護役も兼ねており、戦闘もできるらしい。

カシとカエデは太刀、ケヤキは太刀と長巻、キキョウは弓と薙刀を使う。


部屋作りを最優先にしたので2層と3層はただ広い穴が広がっているだけだ。

鬼族を疑うわけではないが、とりあえず迷路っぽく改造をしておく。

ガーディアンがいないのは心もとないが、鬼族の剣士たちもいる。

それにここはサブダンジョンであり、なるみの本体があるわけではない。

仮に突破されたとしても、痛手ではあるが致命傷にはならないわけだ。


ミカエルとガブリエルはすでに切り株や石の撤去を終え、柵を作っている。

だが、畑として整備するには別に専門のガーディアンが必要なようだ。

部屋作りのために先延ばしになっていた栽培人型ガーディアンを召喚しよう。

開拓民を装うために、容姿はやはり西側の人間族風を選択した。


ターンッと中指の腹でリターンキーを弾く。

中空に光の繭が現れ、女の裸体が浮かび上がる。

胸を見せ付けるようにゆっくりと半回転しながら胸に虹色の光が走る。

ブラジャーが完成すると、今度はヒップを見せ付けるように半回転。

腰回りを虹色の光が走り、ショーツが構築される。

続けて半回転しながら、虹色の光は服を完成させた。


やはり弥生の召喚以降、演出が変化してきている。

妙にエロくなってきているのはなるみの趣味なのか?

まあ、別に困ることもないからいいのだが・・・。


一樹「お前の名前はローズにしよう。よろしく頼む」

ローズ「よろしくお願いします」

一樹「川上の小屋の前の畑を整備して欲しい。とりあえず、森で採れる芋や果実、山菜なんかの栽培ができないか試してみてくれ」

ローズ「わかりました」

一樹「力仕事についてはミカエルとガブリエルに声を掛けてくれ。俺からも手伝うよう言っておく」

ローズ「ありがとうございます。さっそく畑を見てきますね」

一樹「よろしく頼む」


そういえば鬼族に作物の種か苗を分けてもらうこともできるか?

住民も増えたことだし、それはそれで別に畑を作るか。

森に自生する植物を栽培できれば、ここの特産品にできるかもしれない。

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