表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
チェリーエレクション  作者: 今できる犬
29/40

開き直りと覚悟

「人生は雨の日、曇りの日、晴れの日の非連続の繰り返しである」


自然の天候はコントロールできないし、人生もまた生まれた場所や時間によって支配できない面も多くあるのが一般的である。


唯一、コントロールできるのは自分の心の天気だろうか。


それでも、社会の中で生きる人間には他者との関わりが避けられず、そのコントールすら許されないことがよくある。


「常識」、「世間体」という言葉は、日本社会のリミッターとしてたくさんの人の心の天気を支配してきた。時にはそれは雷、台風、地震のように一瞬にしてダメージを与えることでたくさんの命を奪ってきたことも事実であろう。命までとは言わずとも、復興不可能な傷を負った人々は社会に溢れているのかもしれない。


もちろん、それらのリミッターに恩恵を受けた既得権益が今も存在していることも残念ながら事実である。


もし、それらの頑丈な鎖付きのリミッターに対する対抗策があるとしたら、「開き直り」という境地なのかもしれない。


開き直りというのは悪い意味で捉えられることが多いのも事実である。

何事も客観視をせず、自分勝手な解釈とか、自分のことを棚に上げて反省なしの言い訳とか。


ここでいう「開き直り」というのは、そういう意味ではない。

犯罪、不法行為、債務不履行という法律的に他者や社会に迷惑をかけている事実を無視して開き直ることを良しとしているのでももちろんない。


それは、「常識」とか「世間体」とかは、時代と共に変わるという真実を鑑みること、自分の置かれている立場や状況と変わりつつあるリミッター、もしくは既に変わっているリミッターを客観視して、自分が生きるため、より良い人生を送るため、社会的使命を果たすために最善の道を

見つけ、「常識」や「世間体」というリミッターからあえて距離を置いて行動するための「開き直り」である。


例えば、今まさに超高齢化社会が進む中で、年金、介護、医療制度の根拠なき永続的思考する人達がいる。もう高度経済成長期ではないだから、誰もが一律の決められた制度の中でレールをまっすぐ生きられるわけではない。それぞれ、状況や環境によって最善の道があるはずだ。いやむしろ、今までも決められたレールなど始めからなかったのかもしれないし、ひたすらメディアを通して個別具体的な道を画一的なオブラートに包んできた結果なのかもしれない等はさて置き、従来の「常識」や「世間体」は通用しなくなっていることを認めて自ら行動するのである。


いかに時代遅れのリミッターというナイフにたくさんの人たちが犠牲になり、現在も犠牲になっているかを考える時、自分の心の天気を自由にするためには、今こそ「開き直り」思考が必要なのかもしれない。


この境地は「覚悟」とも言えるのかもしれない。


「常識」や「世間体」というのは大勢であり、社会で生きる以上はそれらが時代遅れのぽこちんでも決して無視することはできないのであるから、それらから自分からあえて距離を置くのには、「覚悟」が必然と伴う。


そして、一太郎の無謀な挑戦はこの「開き直り」思考が原点である。


「何事もやってみなければわからない」


ただ、一太郎の「開き直り」思考をもって自らの心の天気は全天候型に設定している。


雨の日もあれば、風の日も、嵐の日も、曇りもの日も、晴れの日もある。それこそが様々な環境や立場にいる人達の「想い」を知り、尊重して少しでもこの社会や人の心に雨ではなく、晴れの日を増やすお手伝いをする政治家という職業の役割であると信じているからである。


「明日心の天気になぁれ」


一太郎は覚悟をもってトイレで踏ん張りながら呟いた。


「ブリブリ」


こちらの天気も快調であった。




次回

「未来市歌」







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ