第六話 そろそろボケも尽きてきた
「姫様…魔王だけでは心許ないですので、剣聖と契約しておきました。」
「さすが、ワタシのマリス。して、その剣聖とは?」
「出でよっ、剣神ジンジャー!」
魔方陣に入って杖を振り、壁の異空間へ召喚魔法をかけるマリス。
ボンッ!モクモクモクモク〜!
「ゲホゲホッ…」
むせながら、片目で鎧の戦士ジンジャーが現れる。
「姫よ、この俺様に何を望む?」
カキカキ
[忠誠を…]
(言葉にすんの恥ずいんで、書いてやったわ)
「仰せのままに。」
ムンズッ!
いきなり、マリスを掴み上げるジンジャー。
そのまま、持ち上げ…その後頭部を掴み、王女の側まで運ぶ。
「お止め下さい…騎士様。」
言いつつ、どこか嬉しそうなマリスの唇が、エリザのソレと触れる…
ブッチュ〜!
無理矢理口に、キスさせられるふたり。
「チューせい。」
剣聖のセリフにハッとなるエリザ。
(ハイハイ…忠誠とチューせいね。)
ドカ〜ンッ!
ワイワイ言っている王女の部屋に、壁をぶち破り…勇者ネイビー夜空を先頭に、お付きのエルフと魔王秘書オメマが続く。
「ハッ、魔王様。」
ハゲヅラに、チョビ髭をつけられ…教頭先生風のウィズが、そこに。
「オメマか…コレは違うんだ。」
「魔王様、ネイビー夜空を連れてまいりました。」
何気にバレていた勇者。
「フフ…敵は、4人か。」
①魔王②オメマ③エリザ④マリスと、計算する夜空。
「5人だ…」
奥から立ち上がる、隻眼の剣聖ジンジャー。
カキカキ…
[ネイビー夜空は、最強だ!]
(よし、改変完了…これで、誰も勝てまい。)
「なんだ、頭痛て。」
ムキムキムキ…
夜空の鼻先から、巨大な角が生え…手足が蹄に変わる。
ふと、目の前の剣士を見ると…大きな鳥居に変化した。
「良いお参りで…」
巫女姿のオメマがそう言うと、後のエリザとマリスもそうなっていて…魔王は神主姿で、大麻(お祓い棒)を振っていた。
「神社か?」
夜空はノリに付き合い、おみくじを引く。
ガランガランッ
おみくじボックスから、棒を取り出しオメマに渡す。
「どうぞ…」
手渡された紙には、【凶】と書かれてあった。ふと自らを顧みると…その姿は、サイの様である。
「何で俺…犀?」
スマホを見ながらエリザが、忠告する。
「バカね、自分が犀・凶…だって気づきなさい。」
「そう、俺は最強だって、おいっ!ヌオ〜!」
サイ男は、カラダからオーラを発し…覇気を上昇させる。
「え〜っと、このボケは…コイツの名前、ネイビー夜空よね。」
エリザは考えつつ、マリスに尋ねた。
「ネイビーは紺色ですよ、姫様。」
ヒントを与える侍女。
「紺色の夜空が、覇気を発する?」
確信に近づく王女…
「コン、夜空、覇気…」
オウム返しするオメマ。
三人の女子が声を揃える…
「あ〜…婚、約、破棄かいっ!」
「お前ら、え〜加減にせいっ!」
あまりのオチャラケに、思わず突っ込む魔王だった…




