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The hip  作者: かずっち
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3/6

第二章:師匠と弟子


「あいつについての説明をしよう」

「はい」

「まず伊織がリミッター解除と言った瞬間。格段に

 動きが良くなったのがわかったか?」

確かに、言われてみれば橘さんがそう言ってから

僕の攻撃が驚くほど当たらなくなり、当たっても

ほとんどダメージを受けていないようにみえた。

さらに移動速度もあがり、厄介だった。

「はい。わかりました」

「あいつは前半戦。致命的なダメージをおったとき

 や長期戦になると踏んだときに全力を出すんだ」

「なるほど………」

「そして次は後半戦だーーー。やつは全力を出し、

 攻撃できるタイミングを伺う」

「ほう…….」

「そして、相手が空中にいるときでも飛び、最大出

 力の攻撃する……。その名も『ロマン砲=空弾銃』

 だ‼︎」

「か、かっこいい〜」

つい、そう言葉が口からこぼれる。木村師匠による

と誰でもできることではないらしく。空中で最大

出力を出せるのは極めて稀少だそうだ。こんな敵を

も相手にしていかなくちゃいけない………。不安の

気持ちとは裏腹にどこかワクワクしている自分がい

る。

「前も言っていたがお前はまだ体が小さい。だから

 今は沢山食って寝ろ」

「わかりました」

「秋までには伊織を倒せるようにするぞ」

「はい」


          〜数日後〜

「ガチャリ」

僕は部室のドアを開けた。しかし、そこにはソファ

ーで寝転んで本を読んでいるだらしない姿をしてい

る師匠がいた。

「おう、きたか」

「今日はなにをやるんですか?」

「あー。今日暑いしな。やりたくないな」

「何言ってるんですか。もー」

「しょうがないな。じゃは今日は座学かな」

うん。この人が本当にできるのか心配だ。

「おー。できるんですか?」

「言い方ムカつくな。まぁいいや。この前、伊織の

 必殺技について話したな?」

「はい。『ロマン砲=空弾銃』のことですよね?」

「あぁそうだ。そこでだ………お前も必殺技を作ら

 ないか?」

「おぉー。具体的にはどんなものですか?」

「それはまだ決まっていないがお前の俊敏さと状況

 判断能力の高さを生かしたものにしたいと考えて

 いる」

「いいじゃないですか」

「で、どんなのにする?」

           ・

           ・     

           ・

そこからかれこれ一時間話し合った結果。このよう

な意見になった。まず、相手の動きをひるませる。

そこから体の正面、側面、背面、側面の四方向に

素早くかつ、強めに攻撃を仕掛ける。その名も……

『四極連撃』だ‼︎

「さぁ、ここからが問題だ。パワー系は『ロマン

 第一主義』。じゃあ楓はどうする?」

思わず息を呑む。考えたこともなかった。世間的に

は『ロマン第一主義』が一番強いと印象がある。

しかし、今ここで僕が新しい考えを生み出し、そし

て、ロマン第一主義者にも勝てるようになったら。

また、二つ名がつくようになり『ロマン第一主義』

に体が小さくても勝てると世間も知る。

「確かに……。瞬足……しゅんそく……しゅん……。

 瞬間至上主義なんてどうですか?」

「じゃあ必殺技は『瞬間砲=四極連撃』だな!」

こうして一時間以上の話し合いの末、無事に必殺技

の方針を決めることが出来た。実現できるあできな

いかは別だけど。

「今日はこのくらいにしておくか」

「はい、さようならー」


うちの学校では「自立心・責任感を養う」という

目的で寮生活である。そしてある日友達が興奮気味

でこんなことを聞いてきた。

「おい楓!なぜ猿と違って人間の女性はお●ぱいが

 膨らむか知ってるか?」

「しらね」

これを見ている読者の方々からしたら異常な光景

だろう。しかし、僕にとっては彼が日頃から「某

ロシア系アダルトサイトの秘蔵動画が見たいが会員

費2000円は高すぎる!」といっているのを見てい

るからどうと言うことはないんだ。

「実はな、人間が直立二足歩行になるにつれて男性

 を魅了するために目線に入りやすい『おっぱい』

 を大きく進化させたからなんだって」

「あっそう。どうせ適当でしょ?」

「そんなことないよ。実際に尻派か胸派かを世界に

 目を向けてアンケートをした結果。DNA的に猿

 に近い(問題発言)発展途上国は尻派が多く、

 先進国は胸派が多かったんだ」

「はい、そうだね。すごいすごい」

「なんで楓はいつもこうなんだよ」

怪物と闘う者は、その過程で自らが怪物と化さぬ

よう心せよ。お前が長く深淵を覗くならば、深淵も

また等しくおまえを見返すのだ。  ーーニーチェ


「今日は実戦だ。俺が相手してやる」

「ようし」

いつも通り師匠がいて、いつも通り活動が始まる。

「パンッ」

戦いの開始の合図として師匠が手を叩く。まずは

こっちからいかせてもらうーー。師匠との距離を

一気に詰める。そして、迎え撃とうとしてきた攻撃

をかわして後ろに回り込む。まずは…………一撃!

反射的のように攻撃してきたが、それもかわし次は

横から一撃!よし!崩せた。このチャンスは………

逃さないーー。空へ飛翔。狙いは顔面ーー。腕で

ガードされ威力は落ちたもののなんとかヒット。体

勢を整えられ反撃されるのを警戒し、一旦ここは

距離を取る。師匠がそれに合わせて詰めてくるので

腹に攻撃!

「くそ!」

確実に当たったと思った攻撃は擦れる程度にうまく

避けられ、師匠はその一瞬の隙を見逃さず重い一撃

を仕掛けてきた。

「ガンッ」

僕の体は宙を舞う。吹っ飛んだ方向と同じ向きに

師匠が走り、ロングアタック。(※ロングアタック

とは勢いをつけて進行方向むけてジャンプしヒップ

アタックをすること)

攻撃があたるタイミングは………ドンピシャ。

「ガンッーーー グハッ」

見事に空中で、もろにくらい大ダメージをおった。

すぐに……体勢を………と、思ったがなかなか体が

言うことを聞かない。なんとか立ち上がるもまた

喰らってしまう。この状況を打破するのはあれ

しかない!これまでに今回合わせて師匠と闘った

のは三回。今回は少し早いが………やれる。

ーーー未来予測‼︎隙を見てもう一度攻撃してくる

師匠をかわし、後ろからまずは一撃喰らわす。

一旦距離を置かれるが構わない。詰めずに次の

攻撃までの準備と回復を優先させる。ここでまた

師匠がロングアタックーー。なんとか腕でガード

し勢いを殺す。そして、回り込み横腹にアップ

アタック(※相手の近距離から主に腹などに向け

てジャンプし攻撃すること)スピード重視で攻撃

したため、あまり威力はつかなかった。だが、

相手の体勢を崩すには十分だーーー。師匠の体を

少しながら浮かすことが成功。それによって半ば

無理やり攻撃して崩れた自分の体勢を整える。

そして、地面を思いっきり踏み込み今度は強めの

アップアタックーーー。見事に吹き飛ばす。師匠

が着地した瞬間に一撃。しかし、体勢を崩しなが

らも向かい撃たれるーー。

「クソッ‼︎」

じゃあもういちげ……………⁉︎かなり体勢の悪い

ところからアンダーアタック(重心を低くし主に

足などに攻撃すること)を仕掛けてきた。僕は足

に喰らったのと、さっきのロングアタックの痛み

で動きが鈍くなる。

「ガンッ」

腹に一撃。

「ガンッ」

顔面にアップアタックで一撃喰らってしまった。

かろうじて立ち上がる。そして、距離を取る。

師匠が詰めてくるもかわしてまた距離を取る。

その繰り返しでなんとかとりあえずは回復する

ことができた。ここで決定打になるものは………。

そうだ!なんで今までやらなかったんだ。今日が

絶好のチャンスじゃないか!また、距離を詰めて

くる。そして、かわす。攻撃してこないだろうと

油断しているところでまずは足にアンダーアタッ

クーーー。よし!決まった!今は、相手がひる

んでいる。今しかないーーー。

「ぶっつけ本番の『瞬間砲=四極連撃』‼︎」

正面、側面、背面、側面ーーー。素早くかつ大き

な攻撃を……………。

「ガン ガン ガン ガンッ」

決まった………。

ハッキリとした意識であったのは………。太陽の

熱と高校生活初めての勝利の感覚だったーーー。

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