↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Vtuberになったのに裏方をしてます  作者: 東海林


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
85/87

85話

『それでは、第一種目を開始します!』


画面に表示されたのは、四人協力型のアクションゲーム。

今回の競技は、制限時間内に複数のエリアを攻略し、最終地点まで到達するというものだった。


単純に敵を倒せばいいわけではない。

四人で役割を分担し、仕掛けを解除し、敵の攻撃を避けながら進んでいく必要がある。


さらに、途中にはランダムで発生する特殊イベントもあるらしい。


「結構、考えること多そうだな」


「そうだね。役割分担が大事そう」


レイが画面を確認しながら答える。


ユラもマップの説明を読んでいた。


「ギミックの解除と戦闘を同時に進める必要があるみたいですね。誰かが全体を見て指示を出した方がよさそうです」


「じゃあ、俺が全体を見る。レイは前衛、ユラはギミック担当。カナタは状況に応じて動いてくれ」


「分かった」


カナタは軽く頷いた。


「私、足りないところを埋める感じでいい?」


「そう。敵が増えたら援護、ギミックが詰まったらそっちを手伝ってくれ」


「了解」


『それでは、カウントダウン!』


画面中央に数字が表示される。


5、4、3、2、1。


『START!』


四人のキャラクターが一斉に走り出した。

最初のエリアは、遺跡のような場所だった。


前方には複数の敵。


左右には通路があり、中央には大きな扉が閉ざされている。


「まずは敵を処理しながら、扉の解除だな」


「敵は私が引き受けるよ!」


レイが前に出る。


「ユラ、扉の仕掛けを確認してくれ」


「はい。左右に二つの装置があります。二人で同時に操作する必要があるみたいです」


「じゃあ、俺とユラで片方ずつやるか」


「待って」


カナタが声を上げた。


「右側の装置、先に触らない方がいいかも」


「ん?」


「床に模様があるでしょ。たぶん、右側は罠と連動してる。先に左を動かした方が安全だと思う」


画面を確認すると、確かに右側の床には不自然な模様が描かれていた。


「……本当だな」


「じゃあ、左から行きましょう」


ユラが左側の装置に向かう。


俺は敵を処理しながら、カナタの動きを見ていた。


「カナタ、右側は?」


「ちょっと待ってね」


カナタは敵の攻撃を避けながら、右側の装置の周辺を調べていた。


「やっぱり。これ、装置を動かすと床が崩れる仕組みだよ」


「よく分かったな」


「昔、似たような仕掛けがあったから」


「懐かしいな、それ」


「クロと遊んでた頃にもあったよね」


「確かに」


そんな会話をしながらも、カナタの操作に無駄はない。

敵の攻撃を避け、味方の位置を確認し、必要なタイミングで援護に入る。


久しぶりのゲームとは思えない動きだった。


『SPECIAL TEAM、順調な立ち上がりです!』


実況の声が聞こえる。


一方、LIVENTOも順調に進んでいるようだった。

Re:Burstもかなり速い。


「他のチームも速いな」


「焦らなくていいよ。まだ序盤だし」


カナタが答える。


「そうだな」


左側の装置が作動する。

中央の扉が少しだけ開いた。


「よし、次は右だ」


「クロ、そこから一歩下がって」


「え?」


直後、右側の床が大きく崩れた。

俺が立っていた場所も巻き込まれ、キャラクターが落下しかける。


「危なっ!」


「だから言ったでしょ」


カナタのキャラクターが俺の前に入り、ギリギリで救助アクションを発動した。


「助かった。ありがと」


「どういたしまして」


「カナタ、今の反応すごかったね」


レイが感心したように言う。


「昔からこういうのは得意だったから」


「いや、昔より上手くなってないか?」


「それは褒めてる?」


「褒めてる」


カナタが嬉しそうに笑った。


扉が完全に開き、次のエリアへ進む。

第二エリアは、広い空間だった。

中央には大型の敵が一体。

周囲には小型の敵が複数出現している。


「ボス戦か」


「周りの敵から倒した方がいいですね」


ユラが言う。


「レイ、ボスを引きつけてくれ。ユラは後ろから援護。カナタは小型の敵を処理しつつ、俺と合流してくれ」


「了解!」


レイがボスへ向かう。


その瞬間、ボスが大きく腕を振り上げた。


「レイ、右!」


カナタの声が飛ぶ。


レイが横へ回避する。


直後、地面に衝撃波が走った。


「ありがとう! 危なかった!」


「まだ来るよ!」


カナタが続けて叫ぶ。


「ユラ、今のうちに後ろの装置を!」


「分かりました!」


ユラが装置に向かう。

俺は小型の敵を処理しながら、ボスの動きを確認した。


「カナタ、ボスの攻撃パターン分かるか?」


「うん。たぶん三回攻撃した後に大きな隙ができる。次の攻撃を避けたら、一気に攻めよう」


「了解」


予想通り、ボスは三回目の攻撃を終えたところで動きを止めた。


「今!」


四人が一斉に攻撃を仕掛ける。

大きく体力を削ることに成功した。


『おおっと! SPECIAL TEAM、見事な連携です!』


『カナタの判断早いな』


『復帰してないのにこの動きなのか』


『クロとの連携も自然すぎる』


コメント欄も盛り上がっていた。



その後も、カナタの指示によって危険な攻撃を何度も回避する。

特に、ボスの特殊攻撃が発動したときだった。


「全員、中央から離れて!」


カナタの声に、俺たちは一斉に移動する。

次の瞬間、中央の床が爆発した。


「うわっ、これ避けないと駄目だったのか!」


レイが驚く。


「予兆があったからね。床の色が少し変わってた」


「よく見てるなあ」


「昔から、クロに何度も助けてもらったから。こういうところは覚えるようになったんだよ」


「俺、そんなに助けてたか?」


「うん。結構ね」


「……そうだったか」


「ふふ」


会話の間にも、ボスの体力は減っていく。

最後はレイが前に出て、俺とカナタが左右から攻撃。

ユラの援護も加わり、ボスが倒れた。


『ボス撃破! SPECIAL TEAM、第二エリア突破です!』


「よし!」


レイが声を上げる。


「いい感じですね」


ユラも少し安心した様子だった。


俺はカナタを見る。


「カナタ、かなりいいぞ」


「本当?」


「ああ。判断が早い。助かってる」


「……そっか」


カナタは少し照れたように笑った。


「なら、もっと頑張らないとね」


しかし、画面にはまだ次のエリアが表示されていた。


残り時間も少なくなっている。


『SPECIAL TEAM、現在二位!』


「二位か」


「まだ逆転できるね」


カナタが画面を見つめる。


「次は少し難しくなりそうです」


ユラの言う通り、次のエリアには大量の仕掛けが待ち構えていた。

俺はコントローラーを握り直す。


「ここからだな」


「うん。みんなで行こう」


カナタの声は、どこか楽しそうだった。

久しぶりに一緒に遊んでいる。

それなのに、昔と変わらない。


いや、昔よりも頼もしくなっているのかもしれない。


「よし、次も行くぞ」


『SPECIAL TEAM、第三エリアに突入です!』


初戦は、まだ終わらない。

もし「面白かった」「続き読みたい」と思ってもらえたら、ブックマークや評価(☆☆☆☆☆→★★★★★)してもらえるとめちゃくちゃ嬉しいです!次の更新のやる気になります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。