↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Vtuberになったのに裏方をしてます  作者: 東海林


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
70/86

70話

大会の話が一段落した、ある日の昼。

クロは自宅で一人、PCの前に座っていた。

大会までまだ少し時間がある。


今日は配信の予定もない。


「……暇だな」


そう呟いた直後、スマホが鳴った。

画面を見ると、しずくからのメッセージだった。


『クロさん、今日ってお家にいますか?』


クロは少し考えてから返信する。


『いるけど』


すると、すぐに既読がついた。


『遊びに行ってもいいですか?』


『いいよ』


『ありがとうございます!』


数分後。


『今から行きますね』


「……今からかよ」


クロがそう呟いている間にも、しずくは既に家へ向かっていた。

それからしばらくしてピンポーン。


「クロさーん!」


玄関の外から、聞き慣れた声がする。

クロが玄関を開けると、そこにはしずくが立っていた。


「こんにちは、クロさん」


「ん。いらっしゃい」


「お邪魔します」


しずくは軽く頭を下げてから、靴を脱ぐ。

そのまま慣れた様子で部屋へ入っていった。


「……もう完全に慣れたな」


「え?」


「いや、なんでもない」


「そうですか?」


しずくは首を傾げながら、ソファへ座る。


「クロさん、今日何してたんですか?」


「何もしてない」


「何も?」


「配信もないし、大会関係も今日は特にないから」


「じゃあ、私が来てよかったですか?」


「うん」


即答だった。

しずくが少しだけ目を丸くする。


「……よかったです」


「何が?」


「いえ、なんでもないです」


そう言って、しずくは嬉しそうに笑った。

クロも向かい側に座る。


「で、今日は何する?」


「特に決めてないです」


「じゃあゲームでもする?」


「はい!」


しずくの返事だけは早かった。


「クロさん、一緒にやりましょう」


「何やる?」


「クロさんが決めてください」


「俺が?」


「はい。クロさんと遊びに来たので」


「……そっか」


なんとなく照れ臭くなって、クロは視線を逸らす。


「じゃあ適当に探すか」


「はい」


二人でゲームを探し始める。


しずくはクロの隣に移動して、画面を覗き込んだ。


「これ面白そうじゃないですか?」


「それ?」


「はい」


「前にやったことあるけど」


「じゃあ、私もやってみたいです」


「分かった」


ゲームを起動する。

しずくはコントローラーを受け取ると、少し緊張した様子で握った。


「……クロさん」


「ん?」


「これ、難しくないですか?」


「最初はちょっと難しいかも」


「大丈夫でしょうか……」


「まあ、俺が教えるから」


「本当ですか?」


「うん」


「じゃあ安心しました」


しずくは小さく笑った。

そしてゲームが始まる。


数分後。


「クロさん! 待ってください!」


「いや、もう始まってるから」


「待ってくださいって!」


「しずく、操作逆」


「えっ」


キャラクターが壁に突っ込む。


「……あ」


「ほら」


「今のは違います」


「何が?」


「コントローラーが悪いです」


「それは無理があるだろ」


「……すみません」


しょんぼりするしずく。

クロは少し笑ってから、


「まあ、最初はそんなもんだよ」


「本当ですか?」


「うん」


「じゃあ、もう一回お願いします」


「はいはい」


何度もやり直しているうちに、いつの間にか時間が過ぎていった。

しずくがふと時計を見る。


「……もうこんな時間なんですね」


「ほんとだ」


「楽しいと時間が早いですね」


「そうだな」


「クロさん」


「ん?」


「また遊びに来てもいいですか?」


「もちろん」


「……ありがとうございます」


しずくは嬉しそうに笑う。

そして少しだけ間を置いてから、


「次は、もう少し上手くなってきますね」


「期待してる」


「はい!」


しずくは満面の笑みを浮かべた。

クロはその様子を見ながら、


「……まあ、また暇なとき呼べばいいか」


と、何気なく呟いた。


「え?」


「いや、なんでもない」


しずくは何となく嬉しそうだった

もし「面白かった」「続き読みたい」と思ってもらえたら、ブックマークや評価(☆☆☆☆☆→★★★★★)してもらえるとめちゃくちゃ嬉しいです!次の更新のやる気になります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。