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Vtuberになったのに裏方をしてます  作者: 東海林


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67話

クロの家。

リビングのソファ。


クロはスマホを眺めていた。


「……」


隣に真琴が飲み物を飲みながら言う。


「まだ送ってないんですか?」


「送ってません」


「珍しいですね」


「今回は最後の一人ですから」


「結局誰なんです?」


クロは画面を見た。

連絡先。


《???》


「……」


「皆んなに言わないんですか?」


「まだ」


真琴は少しだけクロの顔を見る。


「本当に意外な人?」


「多分」


「ふーん」


それ以上は聞かなかった。

スマホでクロがメッセージを打つ。


『久しぶり』


送信。

数分後に既読。

しかし返信はない。


「無視ですか?」


「そんなことはないと思います」


「じゃあ寝てるとか?」


「それはありそうです」


真琴が笑う。

すると数分後。


通知。


『誰』


「……」


「雑ですね」


「いつもこんな感じです」


クロが返信する。


『クロ』


数秒。


『分かるわ』


『久しぶり』


「知ってました?」


「知ってる人ですから」


「いや、本名とかじゃなくて」


「……?」


クロは首を傾げた。

真琴は少し笑う。


「それで?」


クロ。


『大会出ない?』


すぐに。


『何の』


クロが大会ページを送る。


『Re:BurstとLIVENTO』


『第三勢力』


『今七人』


『最後の一人探してる』


「……」


真琴もスマホを見る。


そして。


『いやなんで私』


『ゲーム上手いから』


『雑すぎない?』


「断られそうですか?」


「まだ分からないです」


すると。


『メンバー誰』


クロ。


『しずく、レイ、ユラ、冬月、Riot、シオン』


『あと俺』


『は?』


「?」


『ちょっと待って』


『何そのメンバー』


『クロ、何した?』


「何もしてないです」


クロがそのまま送る。


『何もしてない』


『絶対嘘』


『なんでシオンいるの』


『俺が誘った』


『なんで誘ったら来るの』


「俺もそう思いました」


真琴。


「誰と話してるんです?」


「まだ秘密です」


「ずるい」


「秘密です」


そしてスマホ。


『……』


『日程は?』


「お」


真琴が反応する。


「前向き?」


「多分」


クロがスケジュールを送る。

数分後返信。


『いける』


『ゲームは?』


『まだ全部発表されてない』


『ふーん』


さらに。


『まあ』


数秒。


『いいよ』


「……」


「決まりました?」


「決まりました」


「え」


「最後の一人です」


真琴がスマホを覗き込もうとする。


「誰です?」


「まだ秘密です」


「伊織」


「発表まで秘密です」


「ずるくないですか?」


「ずるくないです」


クロはグループへメッセージを送る。


《SPECIAL TEAM》


『八人目、決まりました』


『えっ!?』


『誰!?』


『早いですね』


『まさか』


『知り合い?』


『Who is it?』


全員聞く。

クロは。


『まだ秘密です』


『えええええ!?』


『なんでですか!?』


『焦らすタイプだったんだ』


「違います」


『違うの?』


「発表された方が面白いかなと」


その瞬間通話。


『あ』


『クロ、普通に企画側みたいなこと言った』


「?」


『裏方適性』


『出てるね』


『クロさん、Vtuberですよね?』


「そうです」


『微妙』


「なんでです?」


『LOL』


グループが騒がしくなる。

クロはスマホを置いた。

これでSPECIAL TEAMは八人。

最大人数。

全員、別の場所から集まった。

他事務所、個人勢、海外勢。

そしてまだ誰にも知られていない。

最後の一人。


「……」


真琴がクロを見る。


「本当に言わないんですか?」


「はい」


「私にも?」


「はい」


「担当マネージャーなのに?」


「関係ないです」


「ありますよ」


真琴が少し不満そうな顔をした。

クロは笑う。


「発表まで待ってください」


「……分かりました」


大会まであと少しそして、SPECIAL TEAM最後の一人の正体はまだクロと本人しか知らなかった。

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