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Vtuberになったのに裏方をしてます  作者: 東海林


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62/82

62話

翌日、LIVENTO本社。


会議室。


「――というわけで」


運営スタッフが資料を映す。


「Re:Burst VS LIVENTO対抗戦、正式始動です」


モニターには大会ロゴ。

かなり本格的。


「ゲームタイトル候補はこちら」


「おぉー」


アリス達が盛り上がる。

FPS、協力ゲーム、レース。

色々並んでいた。


「で」


蓮が笑いながら聞く。


「誰出るんです?」


「現在調整中です」


その瞬間、空気。

少しだけクロへ向く。


「……なんです?」


「いや?」


「別に?」


「見てませんよ?」


「絶対見てる」


真琴が横で小さく笑っていた。


「実際」


運営スタッフが言う。


「久瀬さん問題がありまして」


「問題」


「クロさん、Re:Burst側とも交流深いんですよね」


「まあ」


大会やイベント。

通話、普通に仲良い。


「だからSNSでも」


《クロどっち側?》

《裏切り者枠?》

《スパイ?》

《そもそも出るの?》


「扱いが酷い」


アリスが笑う。


「クロならあり得るのが悪い」


「なんで」


その時、真琴が静かに手を上げる。


「はい?」


「第三勢力作ればいいのでは?」


一瞬、会議室停止。


「……はい?」


運営が固まる。

真琴は普通に続ける。


「Re:BurstでもLIVENTOでもない」


「クロ単独勢力です」


「何言ってるんです?」


「例えば」


真琴。

ホワイトボードへ。


《クロ》

《しずく》

《その他問題児》


「やめてください」


アリスが吹き出した。


「待っておもろい」


「第三陣営!?」


「なんかボス感ある!」


「嫌すぎる」


でも周囲スタッフが少し考え始める。


「……いや」


「話題性はある」


「かなりあるな」


「SNS絶対盛り上がる」


「やめてくださいって」


クロだけ本当に嫌そう。


「しかも」


真琴が続ける。


「伊織、どっち側でも違和感ありますし」


「それはそう」


ルナが頷く。


「LIVENTOなのに箱企画ほぼ居ないし」


「Re:Burstとも仲良いし」


「なんか中立なんだよね」


ノアまで笑っていた。


「野良ボス感あります」


「なんですかその扱い」


ジンがニヤニヤする。


「大会中に乱入してきそう」


「FPSだけ異様に強い枠」


「絶対嫌です」


でも空気が少し変わっていた。

冗談だったはずなのに運営側は、普通に考え始めている。


「……待って」


スタッフが口を開く。


「第三勢力ありでは?」


「え?」


「クロさん+個人勢+他事務所交流枠」


「箱対抗なのに!?」


「逆に面白い」


アリス達は爆笑。


「ほんとに第三勢力になりそう!」


「クロ軍団!?」


「嫌ですって……」


その時、真琴が小さく笑う。


「伊織」


「はい」


「もう諦めません?」


「なんでです?」


「こういう時、絶対巻き込まれるので」


「……」


否定が出来なかった。


その頃、SNS。


《第三勢力クロ説》

《クロだけ独立して欲しい》

《むしろラスボス》

《しずく入りそう》


勝手に盛り上がっていた。

クロはスマホを見ながら、本気で疲れた顔をしていた。

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