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Vtuberになったのに裏方をしてます  作者: 東海林


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48/56

48話

LIVENTO 3D SPECIAL LIVE


配信開始から三十分。

視聴者数はかなり多い。


『うおおおお!!』


『アリスかわいい!!』


『3Dライブ最高!』


『ルナ歌うま』


コメント欄はかなり盛り上がっていた。

その中、少しずつ増え始めるコメント。


『……あれ?』


『クロは?』


『今回も居ない?』


『クロまた不参加か』


スタッフ席。

モニターを見ながら、俺は小さくコーヒーを飲む。


「言われてますね」


隣、真琴。


「毎回です」


「まあ登録者トップですし」


「それ関係あります?」


「ありますよ」


白石まで頷いていた。


「クロさん、箱の顔みたいな部分ありますし」


「なのに居ないから目立つんですよ」


「……」


そんなもんか。


配信側、MCパート。


『今日は皆さんありがとー!!』


アリスが盛り上げる。


『盛り上がってるー!?』


『うおおおお!!』


コメント欄加速。

その中。


『クロは?』


『また編集してる?』


『裏で居そう』


『なんか会社には居そう』


「鋭いなぁ……」


普通に居る。

数メートル後ろ。

完全私服で。


その時、ルナがコメントを見る。


『あー!』


『またクロ居ないって言われてる』


コメント欄爆発。


『触れたw』


『やっぱ言われてるの気付いてた』


『クローー!!』


スタッフ席。


「おい」


嫌な予感。

案の定。


『クロねー』


アリスが笑いながら言う。


『普通に会社居るよ』


「言うな」


コメント欄停止。


『は???』


『居るの!?』


『なんで!?』


『出ろよ!?』


爆速。

真琴が吹き出していた。


「ほら」


「笑ってる場合じゃないんですよ」


配信側。


『いやだってクロ、今回暇だから』


『スタッフ席で見てる』


『しかも真琴さんと』


「余計な事を」


コメント欄。


『真琴さん!?』


『また一緒!?』


『もうセットじゃん』


『夫婦』


「違います」


誰にも届かない否定。

その時、ルナが更に言う。


『さっき見たけど、普通にコーヒー飲みながら見てた』


『なんで出演しないんだよ!』


『ほんとそれ』


『クロ3D見たいんだけど!?』


スタッフ席。

白石が笑いを堪えていた。


「クロさん、愛されてますねぇ」


「面倒なんですよほんと……」


でもコメント欄の空気はかなり柔らかかった。


『クロらしい』


『裏に居るの草』


『むしろ安心する』


『スタッフ席似合いすぎる』


褒められてるのか分からない。

その時、アリスがカメラ外を見る。


完全にこっち。


『クロー!』


「……」


『手振ってー!!』


「嫌です」


当然。

でもスタッフ席全員が笑っていた。


「伊織」


真琴が隣で小さく言う。


「人気ですね」


「またそれですか」


「だって皆探してますよ」


モニター。

コメント欄。


『クロー!』


『出てこい!』


『スタッフ席映せ』


『真琴さんも!!』


カオスだった。

俺は小さくため息を吐いて。


そして。


「……ほんと騒がしいなぁ」


少しだけ笑っていた。

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