32話
2話連続投稿してしまった為次回は25日です。
翌日、昼。
クロ切り抜き。
【初箱内コラボ】
【相手がマネージャー】
【距離感が夫婦】
終わっていた。
「なんでだよ……」
俺は自宅で頭を抱える。
再生数、異常、コメント欄。
『自然すぎる』
『マネージャー強すぎ』
『クロ、身内だと照れるの草』
『七瀬さん理解度高すぎる』
『夫婦じゃないなら何なんだ』
「最後やめろ」
スマホ通知。
Discord、雨音しずく。
『見ました!!!!』
嫌な予感。
数秒後、通話着信。
「はい」
『クロさん!!!!』
うるさい。
『見ました!?』
「お前が見たんだろ」
『めちゃくちゃ良かったです!!!』
テンションが高い。
高すぎる。
「そんな騒ぐほどでした?」
『距離感おかしいですよ!?』
「最近皆それ言うな」
『だってほんとに自然すぎるんですもん!』
しずくが笑いながら続ける。
『あとクロさん、思ったより楽しそうでした!』
「……」
またそれだ。
『Re:Burstの時とも違いましたよね!』
「まあ……気楽ではありました」
『ですよねぇ!』
嬉しそうだな。
『それでですね』
しずくの声色が少し変わる。
嫌な予感。
『私もコラボしたいです!』
「早いなぁ」
『だって羨ましかったんですもん!』
「なんで」
『真琴さんとめっちゃ自然だったし!』
「そこ?」
『あと普通に見たいです!』
なるほど視聴者側でもあるのか。
「いやでも」
俺は少し考える。
「俺、基本コラボあんまりやらないですよ?」
『知ってます!』
「じゃあなんで誘うんです?」
『最近してるからワンチャンあるかなって!』
鋭い。
実際、Re:Burst、真琴。
最近ちょっと増えてる。
自覚はある。
『ダメですか?』
少しだけ不安そうな声。
犬っぽいな本当に。
「……内容次第で」
一瞬、沈黙。
そして。
『やったぁぁぁぁ!!』
「まだ決まってない!」
『でも可能性ありますよね!?』
「まあ」
『うわ嬉しい……』
そんな喜ぶ?
普通に驚く。
「ちなみに何やりたいんです?」
『雑談でもゲームでも!』
『機材相談配信でもいいです!』
「需要あるかなぁ……」
『あります!!』
即答。
すると。
『あ』
「?」
『でも』
しずくが少し笑う。
『クロさんって、私とも普通に距離近いですよね』
「……そうです?」
『最初から割と』
言われてみればたしかに自然だった。
後輩、懐いてくるら変に気を遣わない。
だからかもしれない。
『クロさん』
「はい?」
『最近、人と遊ぶの楽しそうですよね』
静かな声だった。
一瞬、少し考える。
でも。
「……まあ」
小さく笑う。
「悪くないですね」
『ふふ』
しずくが嬉しそうに笑った。
『じゃあ絶対コラボしましょうね!』
「圧が強い」
『逃がしません!』
元気だなぁ。
でも少し前の自分ならたぶん、ここまで人を家へ入れてこんな風に話していなかった。
そう思うと最近、本当に変わったのかもしれない。
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