第二話『入学②』
「私はシュメール学園学園長を務める。元『蟹座元帥』の刻闢麗華よ。」
その声につられて生徒たちが顔を見上げる。
しかし、一部を除き体が固まってしまったかのように動かない。
「ふぅん。抵抗できたのが20人程度ねぇ。意外と豊作かしら。
まぁいいわ。この学園入学するということ。つまりは死ぬ覚悟がある者たちということでいいのよね?だってこの学校は軍属。いつ死ぬかわからないような戦場に送り出す兵士を育てる学校よ。死ぬ覚悟位は持ってもらわないと困るわ。」
学園長は続ける
「いま覚悟は必要ないとか思っているおバカさんはいないわよね。ここでも全然死人は出るわ。私の代でも百人前後は死んだわ。発狂、呑み込まれ、乗っ取られ、自傷。魔術にかかわるならそれくらいは普通にあるわ。今ここで恐怖を感じたものは帰りなさい。最後の決断よ。」
創学園長は告げる。幾分か周りの温度が下がったが、逃げかえるような人はいなかった。
「そう。それがあなたたちの決断なのね。それならそれでいいわ。それじゃあクラスを配布していくわ。学生証を更新したから、魔力を通して確認しなさい。」
おのおの学生証に魔力を通してクラスを確認する。
「冬音~何組だった?」
「私は1組だったわ。」
「やった!!ここ三人は同じだ!!」
「確認できたかしら。それじゃあそのクラスに行って待機してなさい。」
教室に入ると、そこは重い空気が漂っていた。純粋六精霊を従えてる子や、怖いオーラをまとっている子、さらにはものすごい量の呪いを抱えてる子。精鋭たちがそろっている感じがする。
そんな中、扉が開き、一人の年端もいかぬようなピンク髪少女が入ってきた。
みんなが注目を集める中、少女はゴーレムを引き連れて教壇に立つ。
「初めましてなのじゃ。儂はこの一組の担任で魔術工学第一講師を務める、小噺祈なのじゃ。年齢は七つ。おぬしらと大体九歳差じゃのう。じゃが、安心するがよい。儂はこの人生。魔術工学と、魔術陣学にしか触れてこなかったせいで、魔術も剣術も使えないが、魔術工学はおぬしらの数倍先を行くと自負しておる。これから一年間になるのかわからんが、よろしく頼むぞ。」




