十一}《b.貧困家庭》・《a.ペロ》
十一}《b.貧困家庭》・《a.ペロ》
ペロがかていのじじょうでごはんたべられない子供たちにごはん食べせてあげようとおもった
ペロがコンビニでおかしやおにぎりおべんとうをいっぱい買いこんだ
ペロが西巣鴨のじたくで子供たちをまった
ラメのいっぱいついたチョウチョウがじばくテロリストとまちがえられみつけしだいやき殺される
おまえはなんのためにいきていると六本あしの水道会社社員が言う
かわらにあらぶる水神をしずめるためにたてられたほこらのそくしんぶつが首一八〇度まわっている男に強姦されそうになっている
一五六本のビールびんがすべてあきらめておとなしくなった
ペロのじたくに一人の少年がきた
「ここでむりょうでたべものがもらえるときいたんですけど……」一人の少年が言った
「ああっ! きてくれたんですね! そです、そ~です。もういっぱいあるんだからおなかいっぱいたべてくださいね!」ペロが言った
ペロが一人の少年をしょくたくにつかせてたいりょうのおかしやおにぎりやおべんとうをおしつけた
「どう? おいしいですか? おいしいですか?」ペロが言った
一人の少年がおかしにかぶりついた
「おいしい、おいしい、おかし、おいしい」一人の少年が言った
「もっといっぱいありますよ~。おにぎりもおべんとうもあるんですから」ペロが言った
空になったたまごのきみがないていた
ほうどうきょくで大人が子供でじゃあくだったことをおもいだす
レギンスをはいたクマがディスコでこいびとをさがしている
リストラされた若者があしたからげんきになるじゅもんをつぶやいた
カメの顔をしたポストがじゅうのみつばいばしょにしていされた
アールヌーボーの死滅をいみした一個三七万円の人殺し箸が目にささる
一人の少年がおなかいっぱいになってえがおになった
「こんなにおなかいっぱいおかしをたべられたことなんてなかったよ! ありがとう……おねえちゃん!」一人の少年が言った
「まだまだたくさんありますからもっともっっっっっとたべていいんですからね?」ペロが言った
「ううん、もういいや。じゃあね。ばいばい、おねえちゃん。さいごにありがとうございました。げんきです」一人の少年が言った
一人の少年がペロのじたくからでていった
「う~ん。でもまだまだいっぱいたべものありますから、たくさんたくさんたべものありますよ~。みんなきてくださ~い!」ペロが言った
それいこうペロのじたくに子供たちがくることはなかった
ペロがおなかをすかした子供をさがしにそとにでた
「だれかぁ~。だれかぁ~。おなかをすかした子供をしりませんかぁ~」ペロが言った
ペロが板橋のほうまできた
「おなかすいてる子、いませんかぁ~」ペロが言った
にしゃせんのしゃどうのまんなかで女性がむかえをまっている
首つりをした人をぶらさげたまま行進している
でんちゅうたちがもくてきちをうしなってなかばきょうらんである
木製のギロチンが笑みをうかべながらおおいなる愛情のために子供を産もうとする
バスのこうぶざせきにすわっていた老人がろうすいで変態のときをむかえようとしている
ペロのまわりにおなかをすかせたホームレスたちがやってきた
「おおい、食いものくれんのか。なら俺たちにもくれよ」ニットぼうしをかぶったホームレスが言った
「ええ? でも……。ううん、きせんはとわずですよね! こまっている人はだれだってたすけなくちゃです! いいですよ! みなさんワタシについてきてください!」ペロが言った
ペロがおなかをすかせたホームレスたちをつれてペロの西巣鴨のじたくにもどってきた
「さあ! みなさんいっぱい食べてくだいね!」ペロが言った
酔っぱらったおやじたちがしょくたくにつく
「じゃあ、いただきま~す!」ペロが言った
「「い、いただきまぁ~す!」」おなかをすかせたホームレスたちが言った
おなかをすかせたホームレスたちがしょくたくの上のおかしやおにぎりやおべんとうを食らいつきはじめた
三つ首の少女のきけい児がゴミしゅうしゅう車の神になった
レンズまめのおまつりレンズまめのおまつり
あみだなでねているネコがぜんせのきおくをとりもどしたをさくれつ弾につめている
きぼうもぜつぼうも人間がにせものだ
ガラスがあかいろのきゅうりを経血とまちがえた
ペロとおなかすかせたホームレスたちがJR湖袋駅にきた
「だれかおなかのすいた人いませんかぁ~。おかしとおにぎりとおべんとうがありま~す」ペロが言った
「おい、だれもみむきもしねえぞ」ニットぼうしをかぶったホームレスが言った
ペロがせんじつおかしを食べにきた一人の少年を見かけた
「あっ! あの子! げんきしてるんですか? お~い!」ペロが言った
一人の少年がひとごみにまぎれてしまった
「おっかけてみましょう!」ペロが言った
ペロとおなかをすかせたホームレスたちが一人の少年をおっかけた
じてんしゃのばくはつがくさびがたもじだ
切られた額から十ドル札がでてきた
鳥たちが食材をだしあってフライドチキンをつくろうとしている
一人の少年がそうしきじょうにはいっていった
「あれ? おそうしき?」ペロが言った
「「おすしだ! おすしだ!」」おなかをすかせたホームレスたちが言った
れいりなキャンバスが人をのみこんでムササビじょうのかいぶつになる
かのじょをねとられたかれしがきんぞくバットになった
ペロとおなかをすかせたホームレスたちがこっそりとそうしきじょうにもぐりこんだ
すなばにかくされた麻薬をさがすジャンキーがけいさつの飼い犬だ
ウスバカゲロウが食べられて消化されてにんぎょうとしてこうじょうにしゅっかされる
そうしきのさんれつしゃがペロとおなかをすかせたホームレスたちをじろじろ見た
「なんだうるせぇ! 見せものじゃねえ!」部分入れ歯のおなかをすかせたホームレスが言った
ペロが遺影を見た
「あっ? あの子だ……? おかしばっかり食べて子……?」ペロが言った
ペロがさんれつしゃをおしのけて遺影にちかづいた
「ちょっと! なにしてるんですかあなたたちは! タカナリくんのおそうしきなんですよ!」五〇歳くらいのおばさんが言った
「ちょっとまえなんですけど、この子がワタシのいえにおかしを食べにきたんですよ。おなかがすいたっていって」ペロが言った
さんれつしゃがきゅうにざわつきはじめた
「もしかしてタカナリくんが自殺したのってあなたたちのせいじゃないの」めがねをかけた四〇歳くらいのおばさんが言った
さんれつしゃがペロとおなかをすかせたホームレスたちをにらみつけた
「おいおい! このねえちゃんはぜんいでこのぼっちゃんにおかしをあげたんだぜ! かんしゃされてもそういういいかたはないだろ!」ニットぼうしのおなかをすかせたホームレスが言った
しんぞくせきから一人の女性がたちあがってペロにちかづいた
俺のことなんてしらない俺のことなんてしらないもうかかわってもしょうがない
「あの子はタカナリはなんていってました?」しんぞくせきの一人の女性が言った
動物のまなざしが人間の先史ポストモダン動物の先史
「え、え~と、おにぎりやおべんとうもあったんですけどおかしばっかり食べていて、おなかがいっぱいになったみたいで、こんなにおなかいっぱいおかしたべたことはないっていって、ありがとうげんきですってわらいました」ペロが言った
「そう、あの子がそんなことを……。おかしすきだったんだけどいえではあんまりしゃべらなくなって……。ありがとうございました。しつれいをしてすみませんでした。おせんこうをどうかタカナリのためにあげていってください」しんぞくせきの一人の女性が言った
ペロとおなかをすかせたホームレスたちがおせんこうをあげた
「そうだ! この子がよく食べてたすきだったおかしをもってきてあげます!」ペロが言った
もやされていくいえたちがのろいのにんぎょうのせいぞうばんごうをメモしていた湖袋のそうしきじょうで人々がきょうもおだやかな合唱をした




