第18章 挑戦
「あいつに何かあったんだ、森の中で。ジークって野郎に脅されているのかわかんないけど今はあいつらの所にいるってことだろう。俺も助けたくてもどうしていいか一瞬迷った事に後悔してる、クッソー必ず助け出さないと」
神風は少し目頭が熱くなり、あの場でココロを助けてあげられなかった事を後悔した。
そこにいた全員も同様の気持ちでいっぱいだった。
その後ココロをのぞく五人は、ココロを助け出す事や、エネルギーをどうやって探し出すかを話し合った。
三十日という期限を切られた日数で、Dエリアをすべて探す事など到底無理だった。
また、Dエリアまでたどり着くだけでも、かなりな難度が予想された。
砲撃に対してどう対処していかなければならないか、Dエリアは今だ謎のエリアで、誰も足を踏み入れた事のない、何が待ち構えているかわからないエリアだけに、神風たちもいつもとは違った雰囲気を感じ取っていた。
それは今から探し出しても、明日からでも良い、決められたスタートがある訳でもなく、戦略も何を使って探し出すかなど、何も制限があるものではなかった。
自分の知恵と経験を生かして探し出すしか無いのだ。
政府のやり方は今回たとえ探し出せなかったとしても、また新たな人員を投入して探し出せば何の問題もなく、またデスホールの厄介者への飴と鞭によって凄惨が課せられる事の方が、かえって効率が良いと考える議員もいる程だった。
「まずは何処からスタートするかを考えようぜ、何処から探るかだ」
「盗んだエアフラクターがまだ丘の上に置いてあるはずだ、あそこはおそらくそのまま誰にも見つからずに放置されてるだろうから、俺かサブのどちらかがDエリアの地点に降下して、どちらかが迎えに行くしかないな、拠点を作りながらポイントを探していこう。
健三郎ってあのおやじ、エンジンマウンテンから逃げてあの廃墟にいるってことは、どこかに山まで通じているルートがあるってことだろう」
神風は今までに出会った人の話を思い出しながらルートを考えていた。
「まずはその逆を探すんだ、人が歩いて来たって事は安全な道のりがあると考えるのがベストかもしれない。
夜は動けないだろう、あの説明でもあった通り、リージェントCって蜘蛛型のロボットに襲われたらひとたまりもないからな」
「神さん、リージェントCってD-m2を回収するんだろ、それなら夜エアフラクターを駆動させて、回収させる罠を仕掛けたらどうかな、俺たちは回収した後をつける、俺たちがそのD-m2を持っていなかったら狙われる事もないんだろ」
「そうだな、それよりまずはネネってばあさんを捜すんだ、それから健三郎のおやじに詳細をもう少し聞き出せれば糸口がつかめるかもしれない」
神風は決心を固めるとこう言った。
「なー、飲茶でも喰いに行こうぜ」
五人は笑顔になり、いつもの飲茶街へと繰り出して行った。
その後、五人そろって飲茶を食べながら時間の限り作戦の実行について語り合った。
出発はよく晴れた日に実行する事にした。
既に二日のロスはもったいなかったが、神風たちは深い谷の丘まで飛ぶための飛行機を持っている事と、そこから移動できる乗り物を確保している事で、多少の優位性を感じていた。




