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D-m3  作者: wata
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第18章 挑戦

「あいつだよ、ジークって、オオカミの生まれ変わりだって噂は聞いてたけどよ、そのまんまだったな」

「ありゃー野獣だぜ」

「あいつら森を知り尽くしてるって噂だぜ」

「厄介な奴らが加わったもんだな」それぞれのチームがそれぞれの噂を口にした。神風たちはジークより、ココロの事が心配でならなかった。

数週間前に一人で墜落した飛行機を探しにいったココロが、なぜジークと一緒に行動しているのかも少しずつ解き明かされていった。

エネルギーを持ち帰る話は十五分程度で終わり、そのまま解散となった。

二人はしばらくの間、二階席からスタジアムを見渡すと外部へつながる通路を観衆と共に帰ろうとした時、背後から「おい、お前らまだ生きていたのか?」っと声をかけられ、振り向くとそこにはセナとケイのふたりが薄笑いを浮かべながら背後に立っていた。

「いいか小僧、次顔突き合わせたら必ず仕留めてやるからな、粉々に墜落だ」

セナはそういうと右手の指先をナイフに見立て、首の右側から左側へと振り下ろし、首を切るポーズを見せた。神風も目をそらさず「お前こぞ森の肥やしにしてやるよ」

と言い返すと、ケイが殴り掛かろうとしたが、セナが「ここでは止めとけ、後の楽しみがなくなる」

と言ってうすきみの悪い笑顔を浮かべると、ケイがサブローの足下にペッと唾を吐いた。

「いくぞ!」

二人はそのまま観衆と共にその場から立ち去り、誘導口から外へと出て行った。「クッソー、あのやろー、絶対にぶっ殺す」

とサブローが拳を握りしめたまま、二人の背中を睨みつけていた。

神風も同様に二人をにらみ続けていたが、ココロの事が気になって今はセナとの対局を考える余裕などなかったのだ。

二人は帰り道に金魚屋へ向かう途中、今日の出来事について話し合った。

「神さん、絶対に俺あいつら許せねー、必ず撃ち落としてやる、森の中で合ったらあのもう一人のでかい奴はカエルの餌にしてやる、しっかし腹の虫が治まらねーよ、気持ち悪りーんだよ全く」

サブローは歩きながら何度も何度も同じ事を繰り返しながら、セナとケイをどうやって叩き潰すかをずっと話していた。

神風はその話を聞きながらたまにうなずいたり、「そーだよな」と相づちを打ったが、頭の中はココロの事ばかりでいっぱいだった。

会場から出るときも、辺りを探しながら歩いたが、ジークとココロの二人の姿は何処にも見当たらなかった。

「クッソー、ココロのやつ、なぜ逃げないんだ、変わっちまったのかあいつ、なんで、なんでなんだ、いったい何してるんだあいつらと、何をする気なんだ、なぜ?」

ずっと、神風はココロの動向を考え、どうどう巡りを繰り返した。

金魚屋ではみんなで話し合った。

「なあ、ココロがいたんだって」

凪が中に入るや否や声をかけた。

「おー、ココロだと思うんだよ、ココロって言ってたし、はっきりと顔は見れなかったけど」

「初め八区が棄権したから十一組目がいるなんて知らなかったんだけど、呼ばれたアナウンスがジークとココロって言っんで神さんと、顔を見合わせてまさかって思ったんだけど、その人何処にもいなかったんだ。

しばらくするとみんなが騒ぎだしたら、突然二階の席からオオカミみたいな男が「ここにいるよ」って言ったんで、周りのみんな凍り付いてたよ、あまりにすげー顔でさ、そしたらその後ろにあのおかっぱの頭が少しだけ見えたんだ、確かに丸い眼鏡をしているココロが居たんだよ、あれは、絶対にココロだよ」

サブローは興奮しながらジェスチャーを交え、みんなに状況がわかるように語った。

「あーココロに間違いない」神風が口を挟んだ。

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