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D-m3  作者: wata
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第17章 アジト

「全員注意してさがれ」

内部の一団は既に撃つのをあきらめ、奥へと逃げ帰っていた。

「我々の目的は、ジークとの交渉だ、いいな」

しばらくにらみ合いが続いたが、しびれを切らしたジークが森の中から声を上げた。

「おい、お前らいい度胸してんじゃーねーか、人の家に土足で立ち入ろうなんて、皆殺しにするぞ」

森の中で叫ぶ声は木々に反響し、簡単に居場所を特定する事はできなかった。「とっとと消え失せろ」

また、森の中に何発かの銃声が響き渡った。

「隊長、あそこです、おそらくジークかと思われます」

「わかった」

隊長は身を隠しながら建物の大きな柱の陰から、森へ向かって叫んだ。

「いいか、もう止めるんだ、お前に条件を与える、これ以上我々はお前達に危害は加えない。

そのかわり一週間待ってやる、一週間後お前ともう一人、二人で第二十三施設へ来い、知っているだろう、何度も来てるだろうから、そこであるエネルギーの捜索に関わってもらう。我々はその事を伝えるために来た、いいな、これ以上の血は流したくない、わかったら返答をしろ」

「うるせーな、誰が騙されるかそんな戯言に、とっととうせろ、また仲間数名が柱の方へ向かって自動操銃を乱射した。

「もう一度言う、我々はこれ以上の犠牲者を出すのはお互いのためにならない、いいな、一週間だ、わかったな」

ジークは無言で、天に向かって何発かの銃弾を放った。

それが仲前への停止合図だった。

ジークと他の四人は来た道をもどり、裏手からアジトへと戻っていった。途中ジークだけが隊長のもとへ一人で出向こうとしたとき、「ボス、行くのはやばいですよ罠かもしれない」っと手下に止められたが、「いいからお前らは戻れ」と一言だけ言うと隊長と背後にいる大勢の隊員の前へ出て行った。

「おいおまえ、どういう事だ」

ジークは大木の陰から身を乗り出すと、隊長らしき中心人物に向かって声を張り上げた。「君がジークか?私はエリック、この隊を率いている。

我々は君たちを一掃しにきたのではない、交戦になった事はしかたあるまい、しかしだ、君に伝えたいことがあってここを探し出した。

エゾ様からD-m3エネルギーを探せとの命令が下った。

お前も知っているだろう、D-m3というエネルギーがある事を。

しかし我々もそれがどんな物で何処にあるのかは知らない。ただわかってるのは広大なD地区にあるという事だけだ。

君たちから二人、他にもデスホールの十一区から二名を選出し捜索に当たってもらう。もちろん、君たちが持ち帰れば今後の生活の保障を好条件で約束する。

たとえ叶わなくとも、森で行っている君たちの仕事は今後大目に見よう。いいか、一週間後だぞ、君もわかっていると思うが末にあのエンジンマウンテンはエゾ様の支配下だ、約束を破れば今後の保証はない」

ジークが話を聞きながらさらに大木を背に、一歩前へ出た時、エリック隊長の背後にいた隊員が銃を構えた。

その瞬間、ジークの右手の手首が素早く反応し、一発の銃声が響いた。

弾はその隊員の防弾チョッキにめり込み、隊員は後ろへ転がるように倒れ込んだ。「止めるんだ」周りを取り囲んでいた全隊員が一斉にジークに向けて銃を構えた時隊長が叫んだ。

「いいかジーク、これ以上は君たちに関わる事はしない、だから止めるんだ、いいな」

「お前らこそさっさと出て行け、行くか行かないかは俺が決める。

いいな、俺がルールだ、お前らには決めさせない、わかったらとっとと帰れ」

「わかった我々はこれから退散する、いいな一週間後だぞ、忘れるなよ」

ジークは最後の言葉には返事をせずに森の中へと消えていった。

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