第16章 森の捜索
「おーまだこんな旧式使ってんのかよ」
サブローがにやりと笑いを浮かべながらヘリコプターを見た。
ゴン!
「旧式はよけなお世話だ」
サブローの後ろで誘導をしていた隊員がサブローの頭を拳で殴ると言い返した。「痛てーなこのヤロー、テメーぶっ殺すかんな、覚えておけよ」
さらに、サブローは暴れたので隊員二人にボコボコにされ、グッタリとすると暴言を吐くのを止めた。
四人は輸送機に乗せられると、しばらく待たされその間も押し問答はつきる事がなかった。
数分後、翼と俊平と車椅子に乗せられたネネがやってきた。
彼ら三人は毛布をまとい、丁寧な扱いを受けながら前方のシートへ座らされた。「なんだよ、俺たちは荷物扱いか、もっと人間扱いしろってんだよ」
神風が訴えた。
その状況を見て、翼が笑いながら「君達しょうがないわね!かわいそうだけど、着くまで我慢するのね」っと笑顔をみせた。
神風はその言葉を聞いて余計に腹が立ってきた。
「お前に俺の気持ちがわかるか、くそー離せったら」
四人は輸送機で搬送されている間ずっと暴言を吐き続けていた。
到着後、そのままディザシティー保安省管轄の第一施設まで搬送され、ようやく手錠が外されると、今度は他の犯罪者と別に小さな小部屋に四人は一斉に通され尋問をされた。
「うん、では、早速始めるとしよう、君達は〜今到着したのかね」
審議官らしき男がちょこんと椅子に座り、渡されたメモに目を通しながら眼鏡越しにちらりと上目使いで四人を見渡すと、「名前と生年月日、それと返事をしなさい、返事を」と言うと、四人は「へえ」とか「はあ」とか気のない返事を繰り返し、だらだらと質問に答えた。
「よかろう、え〜君達は三日程前に飛行機の墜落現場へ無許可で立ち入り治安部隊が所有する乗り物で、エアフラクターという名称の乗り物を盗んで逃走したとあるが間違いないね」と、年寄りの審議官が訪ねた。
「ああ、そうだったけかな?なあサブ」
「ん〜ちょっと借りただけだし、問題ないんじゃねーかな?」
四人はそれぞれまともに質問には答えようとしなかった。
「まあいい、それよりもだな、え〜君たちの住むデスホールの十一区全区に強制執行命令が出ている、内容は後ほど詳しく説明があると思うが、各区から二名づつ選出し、一週間後に建設中の施設設備局第二十三に集まれとの事だ、この強制執行から逃れる事はできない、今日の罪は大目に見てやっても、君たちの中から必ず二名を選出して、命令の執行を受けなくてはならないのだよ。
もちろん十一区の君たち以外、一区から十区の人間も同じ条件だそうだ、いいな、一度戻り区長からの話があるだろう、一週間後だぞ、忘れるなよ」審議官はそう告げると、四人を外区へ退去させ、彼らはようやく釈放された。
「なんだよ、あのよぼよぼジジイ、ふざけやがって!」
「あー痛て、まだ手錠をはめられた腕がいてーよ」
サブが手首をさすりながらふてくされた顔をした。
「でもさ、何だよその強制執行命令っていうのは」
「さーな、わかんないからとりあえずも戻るしかねーだろ」
四人はその場で別れ、凪はディザシティーの金魚屋へ戻り、三人はデスホールの家へと戻っていった。「じゃーまた明日、凪のところで!」




