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D-m3  作者: wata
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第14章 エネルギー

凪もそっと身を引き、ようやく神風に追いつくと、二人はエアフラクターに乗り込み、エンジンをかけるとライトは点灯させずにファンの音をだけを、大きく森中にこだまさせた。

タリーとレッドは慌てて事の一大事を把握し、急いでスノーヴィを捕らえた場所へ戻った。

「クッソー、誰かいるぞ、二個も割りやがって、見てろよぶち殺してやる」

その時、少し離れた場所からファンの風を切る音が聞こえた。

「レッド、あの音、エアフラクターの音だぜ」

「ほんとだな、じゃー治安部隊の奴らがガラス管を割ったのか?」

「ぶっ殺してやる」

レッドはカンカンになり、音が聞こえた方へ向かって、パンパンパン、っと数えきれない程の発砲を繰り返した。

弾丸は木をかすめ、ボーリングのピンがきれいにはじき飛ばされるように、樹皮のはじける音がこだました。

弾丸は木の幹の一部を吹き飛ばす程度で、神風達の場所まで届く前に、木々に当たってめり込んだ。

「お〜お〜、あの二人相鶏冠に来ちまってるぜ、ザマーミロ、そろそろ追っかけっこのお時間ですよ」

神風はにやついた顔で、遠くでうごめく人影を見つめていた。

ブォーという音を立ててゆっくりと木々をわざと縫うように、サブロー達が待っているポイントまで走っていった。

「レッド逃げていくぞ!」

「クッソー、ぶち殺してやる!」

レッドは同じ言葉を何度も吐き捨てると、重いガラス管の積んであるエアフラクターに、さらに二人が乗り込み、ゆっくりと旋回すると割れた一個のガラス管と二本の松明を残し、二人は神風達のエアフラクターを追った。

「くっそー三つも積んでるから重くてしかたねーよ」

おい、タリー割れている奴は捨てちまえ」

走りながらタリーがスノーヴィの入った割れたガラス管を、ラックに固定してある留め金をはずしスノーヴィごと横になぎ倒した。

ガシャンっという音とともに木々の間に割れたガラスが飛び散った。

一瞬の出来事だったが、もう二つの何も入っていないガラス管を見つめながら「クッソ、せっかく捕らえた獲物だったのに」

とレッドがつぶやいた。

「タリー何モタモタしてんだ、あいつら何処だ」

「クッソ〜ぶち殺してやる」

神風と凪の乗ったエアフラクターは距離を詰められる事無く、離れる事も無く、かろうじて相手から見えるように走行した。

「いまだ、凪、リンを燃やせ」

凪は持ってきたリンのネバネバの液体を右のサイドステップに塗り付けるとライターの火花だけを発火させ火をつけた。

ボッっと鈍い音とともに風になびく青い炎がたなびいた。

「いいぞ、これでふらふら走ってあいつらを寄せ付けるんだ」

タリーの操縦するエアフラクターは大きなガラス管を落とした事で多少スピードをあげる事ができたが、ヘッドライトをつけても迫り来る木々でスピードを上げる事ができなかった。

三十メートル先ぐらいに、微かに木々の間からちらちら見える青い炎が見えた。「おい、タリーあいつら燃えてるぜ」

「へへへ、本当だ、ザマーミロ、弾が燃料タンクに当たったな」

「よし、もうすぐあの世に送ってやるから待ってろよ」

二人は神風の作戦にのってふらふら走るエアフラクターを追った。

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