第14章 エネルギー
あの山の中心部の核はスノーヴィの集合体になっているわ。
私が管理を任されるようになってからは、さらにエスカレートしていったわ。
森の中にばらまかれたという、D-m1, D-m2 , D-m3というエネルギーとあわせる事でより強力なエネルギーを作り出そうとしているのよ」
「何なんですか、そのD-m1,2,3っていうのは?」
「詳しい事はわからないわ、残念ながら、私もすべては知らない、すべてを知ろうとする者はエゾによって阻止されたり、新三郎さんが言うように、すぐに違う場所へ移動させられたわ。
そのエネルギーを盗もうとする人もいたけど、二度と戻る事はなかったわ。
そこまでしても集める価値のあるエネルギーってことなのよ。
私が知っているのはそのぐらいの事よ。
まだ、彼らは独自に研究室をもっていて、エンジンマウンテンから取り出されるエネルギーをさらにより強力な物に変えているという噂は聞くけれど、本当の事はだれも知らないのよ。
知る事もできない。Dエリアにはまだ、未知のエネルギーがたくさんあることだけは確かなの。
「D-m1, D-m2って一体どんなスペックなんですか?それって、まだそのDエリアにあるんですか?」
「もうほとんどは回収されていると思うけど、今回の墜落でもしかすると、D-m2は再び森の中へ散ってしまったかもしれないな」
さらに健三郎はDについて話しだした。
「その、CD-ROMの中にDについての設計図が入っていたのさ」
「それぞれは強烈なエネルギーで、墜落した飛行機の反重力装置に使われているのが、D-m2というエネルギー体だ、構造はDNAの螺旋状の形状をしているんだが、一つ一つの球体状になっていて、その球体一つで治安部隊が乗っているエアフラクターという、地上から数メートルまで動くことができる乗り物一台動かせるのさ。大きさにして二ミリ程の球体でだ。
おそらく、今回の事故で三分の二は森の中へ再び散ったってわけ。
このエネルギーは強力な磁気を帯びているから、同じD-m2があれば反応すると思うが、この広大な森だ、直径二ミリの散らばった球体を探し出すには時間もかかるだろう。
「その、エアフラクターってやつ、俺達もいただいてきたんですけどね」
「アハハ、それは治安部隊の奴らに見つかったら大変だな」
「そうなったら今度は地上戦を繰り広げるまでよ」
「で、Dの他のエネルギーもまだ森にあるってことですか?」
神風はさらに突っ込んできた。
「D-m1というのは時間コントロールができるエネルギーらしく、時間といっても過去や未来に飛んでいけるってものではなくて、成長を早めたり、遅くしたりして、生命の時間をコントロールできるらし。
詳しい事はおそらくエゾと、エゾに近い人にしかわからないだろう。
そのCD-ROMに入っていた内容はここまでだ」
「D-m3は?じゃー何だかわからないってこと?」
「そうだな、だれも本当の事は知らない、噂で語り継がれている事しか」
「その噂って何なんですか?」
「私も詳しくは知らないし、人の話している事だから。」
「人の話でもいいので、教えてもらえませんか」
「参ったな、そんなに知りたいなら教えてやるよ、それは人の心を動かせるエネルギーらしい。
つまりだ、エゾがそのD-m3を手に入れたらこの世はおしまいってことだ。
しかしまだD-m2も使い方が難しくて手こずっているって話だけどなそれが今回の墜落の一端だろう、エネルギーの話はこんなとこだ」
健三郎は話を終えるとネネにもまた、次回話をする事を伝え、青白いリンが燃える廊下の奥へ歩いていった。
「ネネさんありがとう、なんか面白くなってきそうだぜ、でもう一つ聞いていいですか?そのスノーヴィって奴は何処にいるんでしょうか?」
「そうね、森の中の何処にでもいるわ、薄暗くて光の入らないような所なら何処でも」
「なるほどね、ありがとう」神風はエネルギーの話に興味を持ち始めた。
「Dエネルギーか?一体どういう物なんだ?」
スノーヴィもエネルギー体の生き物だって?森の中にいるって?この目で確かめたくなってきたぜ」
神風はみんなの居場所へ戻ると、今の話をサブロー、ピーター、凪に話して聞かせた。




