第13章 エアフラクターとの出会い
どうやってあの山へ近づくか?あの山には何があるのかを。
朝は奇妙な生き物の感触で目が覚めた。
正確には生き物の残していったものと言った方が正しいだろう。
「うわ、なんだこれ?」
「ベトベトじゃねーかよ」
「サブ、起きろって、これ、お前もひどいぞ」
凪が異変に気づき、みんなを起こした。
「うー、なんだよ朝から、うわ、きったね、何だよこれ?」
サブローが自分の手にねっとりとゼリー状の物がついているのに気がついた。
「神さん、起きてくれよ、神さんってば」
神風も、サブローに叩き起こされ、起き抜けに声を上げた。
「うえ〜、何だこりゃ」みんなの体はベトベトに粘液がついていた。
「何だろうこの液体は?」既に起きていたピーターが言った。
みんなは起き上がると、とりあえずその辺りの葉っぱをむしり取り、それで拭いたり、昨日の雨でできた水たまりで、手を洗いながら辺りを見渡すと、外壁に殻の大きさだけで三十センチはある大きなカタツムリがそこら中にくっついていたのだ。「こいつか、ネトネトの正体は」
ピーターが洗い終わった指をさして言った。
「ちっきしょー夜中じゅう這いずり回っていたんだよ、こいつら」
「うわ、気持ち悪り」コンクリートのカルシュームをエサにするカタツムリがあちらこちらにいた。
「こいつらのせいか、ビルがみんなボロボロになっていくのは?」
「きっとココロならあの殻持っていくだろうな」
ハハハッハ、四人は手を拭きながら笑っていた。
「シッ、静かに、かがめ早く」神風が声をかけ、一瞬緊張が走った。
遠くからボボボボーっという風を切る音が聞こえたのだ。
「神さんなんだよ、どうした?」
「し、サブちょっと黙ってきてみろ」
明らかに鳥の羽ばたく音や、カエルの泣き声とは違う、自然には起こらない音が遠くから聴こえてきたのだ。
音は次第に大きくなり、ようやく姿を現した。
それは、森の木立の間を縫うように三機のエアフラクターがすごい勢いで走ってきた。
「あれ、治安部隊の乗り物じゃねーか?」サブローが小さな声でつぶやいた。
「なんだれ、飛行機じゃねーな、後ろに扇風機みたいなものが着いてるぜ」
「シッ、また来る」神風はまた話し声を止めた。ボボボボーっと再び風を切る音が聞こえたと思ったら、また三機のエアフラクターが通過した。
「あいつら、墜落機に向かってんだ、クッソー先こされたか、急がねーとな」
神風が声を出すと、四人は小走りで後を追った。
六機のエアフラクターはあっという間に森の中を駆け抜けた。
「東に約二キロ地点に強い金属反応があります。
隊長、我々B班、C班は合流して墜落現場を確定し、そちらへ直行します」
「了解、周りには十分注意する事」六機は三機づつ、それぞれ間隔をあけて木立を縫うように走っていった




