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D-m3  作者: wata
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第6章 ブラック•ナインと遭遇

「だめだ!もう言う事を聞かない、くそ〜」

カイチはなんとがスロットルレバーを動かし、左右にふらつく機体を制御しようとしたが、機体に空いた無数の穴の一部から、オイルやら燃料やらが外へ飛び散って行くのが見えた。

ピーターの呼びかけにも余裕がなくなり、口数も少なくなっていった。

「あいつら、どこ行きやがった、とっとと死にやがれ」

セナは、必要以上に付けねらい、攻撃の手を緩めようとはしなかった。

「ククク!三人ともあの世行きだな、死ね」

雲が厚かった事が幸いし、ブラック・ナインたちは三機を見つける事ができなかった。

三機はコバンザメのように雲の下に張り付いて飛行していたおかげで、なんとか視界も確保しながら逃げ切る事ができた。

しかし、カイチだけは違っていた。

「もうだめだ、飛べない」

「なんとかがんばれ、落ちる前に脱出できるか」

ピーターが叫んだ。

「ああ、後ろに積んでるよ」

最後の手段はパラシュートで脱出するしか無かった。

なんとか持ちこたえてはいたものの、あちこちに銃弾を受けていた影響で、もう機体が持たない事はカイチにもわかっていた。

「ピーター、もうだめだ」

「カイチ!早く脱出しろ」

「・・・・」

ピーターが振り向くと、カイチの機体は白煙と黒煙が入り交じりながら、落下していくのが見えた。

「カイチー」右に旋回し、墜落していく機体を斜め下方に見える位置に来たとき、コックピットから抜け出すカイチが見えた。

まず小さなパラシュートが開いたかと思ったら、続いて大きなパラシュートが開き、風の抵抗を受けて、一気に二十メートル程上風へ跳ね上がった。

ピーターは、大きく腕をのばして、親指を立てた!

グッドラックと。

ピーターの目からは、大粒の涙あふれていた。

煙を上げながらカイチの飛行機は森の中へと消えていった。間もなく小さな炎とキノコ雲にも似た煙が立ち上がった。

「どうしよう、カイチ、助けられなくてごめんカイチ、無事でいてくれ」

とりあえず、パラシュートが開いた事に一安心したが、カイチは森の中へ不時着せざるをえなかった。

カイチをどうやって探したら良いかピーターは戸惑っていた。

凪は雲のなかから時折シューンと空気を裂く銃弾の音を聞きながら、二人は離ればなれの方向へ逃げていった。

「ピーターしつこいよ、こいつら、雲が厚くて先も見えないし、あいつらがどの辺から打ってくるかわからないんだ」

「とりあえず、応戦できないから逃げるしか無いよ」

「おい、ピーターどうした?」

「・・・ああ、いるよ、俺は大丈夫・・・でもカイチが・・・」

その後、言葉が詰まってしゃべれなくった。

「何だよ、カイチがどうしたんだよ」

「カイチが、カイチがやられた」

「何だって」

「でも、あいつなら大丈夫、飛行機は墜落したけどパラシュートでうまく脱出したよ」

「ほんとかよ、よかった〜でどこへ?」

「森ん中さ」

「あっちや〜どうしよう?」

「どうしようったって、今考えてんだよ」

「さっきまで頭がパニックでさ、どうしたらいいかわかんなくて」

またピータの目から大粒の涙がこぼれ落ちた。

「凪にはまだ奴らがくっついているか?」

「たまに雲を裂く銃弾の音がするけど、もうかなり距離が離れてると思う」

「うまく巻いたさ」

「どの辺だ、ピーター」

「俺もどこ飛んでんのかわかんないよ」

「下も上も出れないんだ」

「わかった」

「じゃー雲の下ぎりぎりで行こう、下でまた」

「できたらカイチが着地した位置を確認できるか?」

「それは、大丈夫だと思う」

「わかった、ジャー後でな」

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