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D-m3  作者: wata
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第6章 ブラック・ナインと遭遇

ブラック・ナインと遭遇

「急げ!」

大きく伸びきった雑草をかき分け、廃墟となった飛行場へたどり着くと、やはりココロの機体だけが見当たらなかった。

「やっぱり、あいつ一人で行きやがったか」

「どうする?神さん、探すか?」

サブローが息を切らせながら怖い形相をしていた。

「そうだな、あの丘まで飛んで探すしかないだろ」

神風も息を切らせながらみんなの顔を見た。

「そうだな、そうとなれば行くまでよ」

「おぉ」

五人は一斉に飛行機に乗り込みエンジンをかけると、ゆっくり砂利の散らばる滑走路を走りぬけ、大空へと舞い上がっていった。

相変わらず、エンジンマウンテンに近づくに従って雲が厚くなっている。

朝方は日差しも差し込むような天候だが、山の周辺はあっという間に天気が変わる。

一年を通して晴れる日は数える程しかない。

「今日も下はみえねぇ〜な、こんな中一人で行くなんて」

雲の上を飛びながら神風はふと、墜落機の場所の事を考えていた。

丘の近くまで来ると、かすかに北東の方角に黒い点が見えた。

神風の頭の中は、ココロは墜落機を見つけたのだろうか?

もう探しにいっているのだろうと、想像する事に集中しすぎていて、その黒い点を気にも留めていなかった。

がしかし、十秒も経たないうちに不意に前方下、雲の中から目の前をよぎる真っ黒い戦闘機が現れた。

「ブラック・ナインだ!」

後方を飛んでいたサブローが大声で叫んだ。

「急いでみんな散れ!」

返答も無く一斉に五人は雲の中へ散った。

「サブ何機だった?」

「多分、三機だと思う」

自分たちも、雲の中にいるのでやつらがどこを飛んでいるのかわからない。

「あいつらまた来るぞ、しつけーやろーだからな!」

「みんなぁ砲弾は何発積んでる?」

「俺はマガジン一個」サブローが答えた。「俺は、最近使わないから持ってきてないや」、凪が答えた。

「ピーター、カイチは?」

「俺らも突然だったもので・・・」

「凪、ピーター、カイチは戻るんだ」

「え、でも」

「奴ら、こっちが打ってこないとわかったら落とすまで狙ってくるぞ」

「わかった」

「悔しいけどこのまま戻るよ、神さん気をつけて」

「サブも」

五人は、その場でバラバラになって三機と二機に分かれ、一旦態勢を整える事にした。

神風とサブローがそっと雲の上に出るかでないかの際をキープしながら飛行し、辺りの様子をうかがった。

「あいつら見てろよ」しばらくすると、十時方向の雲の中からす〜っと二機が現れた。

バババババ!

突然機銃音が聞こえたと思ったら、数発が機体をかすめ七時の方向の雲の中へす〜っと消えていった。

一瞬の出来事だった。

「サブ、割れろ」

「わかった」

二機はまた雲の中へ入り、一旦雲の下へ抜けたあと一気に下から雲を突抜け、フラップを上げ宙返り旋回しブラック・ナインの後方へ回った。

「なめんなよ、俺たちを」

十一時の方向に黒い豆粒の大きさに見える機体が一機。

「って、一機かよ、後二機はどこだ」

雲の境を飛びながら気がつかれないように徐々に距離を詰めていき、一発食らわした。

バババッ!七ミリ機銃を弾が少ないので小刻みに確実に放つ。

気づいたブラック・ナインの一機は左に旋回し、また雲の中へ消えた。

神風も続いて雲の中へ入る。

「サブ、こっちはいいから他の二機を探せ」

「おぉ、わかった」サブローの機体も雲の中へ消えていった。

「どこだ、ヤロォ〜」

雲へ潜り、一気に下へ抜けると、先ほどの一機が雲の下のラインに張り付くように飛んでいた。

「いたいた」バババババ!手応えがあった。

尾翼に数発当たったが、致命的な傷を負わせる事はできなかった。

飛び散った小さな破片がパラパラと空に舞っているのが見えた。

ブラック・ナインの奴も逃げるのに必死で、すぐに雲の中へ隠れるとまた姿を消した。


 

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