エピローグ
エピローグ
その大地にはうっすらと生えた草木が咲き乱れ、大木は一本も見当たらなかった。
「ねえ、このシェルターの上って地上だったなの?」
翼は素朴な質問をすると、「確か第十六施設の下だったと思いますが」とハッチを開けた男が首を傾げながら言った。
「てことは、建物もみんなきれいさっぱり吹き飛んだって事かよ」
「そうみたいね」
「あのエネルギーがすべてを奪いさっていったんだわ」
後ろでネネの声が聞こえた。
神風はまた、風の声かと思いながらも振り返ると、そこには自分の足で歩くネネが立っていた。
「ネネ、無事だったの?」
「ネネ、生きてたんだ」
「良かった」翼も振り向きざまに一年半ぶりに見るネネの顔を見て、涙が溢れ出た。
「良かった生きてて」
私は無事よ、私には感じていたから先に隣のシェルターでゆっくりしていたの」
といいながら笑っていた。
「よかった本当に、あなたのお父さんも無事よ、もちろんお母さんもね」翼はそれを聞くとさらに涙が溢れ出た。
神風は遠くに見えるエンジンマウンテンを見つめていた。
雲一つない山は山頂まではっきりと見える事が出来た。
しかし一年半前に見た光景と違ったところが一つだけあった。
さらさらとさわやかな風が草原を揺らしたその時、真っ白いというより青白く照らし出された山は氷に覆われ、不気味な程に存在感を増していた。
廃材で覆われたどす黒い山の面影はなく、まるで北極海から流れ出た、巨大な氷山がそこに置かれているかのように見えた。
「あの中は凍っているのか煮えたぎっているのかどっちかな?」
ピーターが妙な事を言い出した。
「だってさ、ドライアイスって水の中入れると周りが氷で覆われるけど、中はまだ溶けきらないドライアイスが入っているでしょ、だからさ、まだあの中に熱いエネルギーがいるのかなって思ってさ」
「なるほど、お前まともだけど変な事言うな」
神風も関心しながら一年半前の出来事を思いさしていた。
「ココロ、また合に行くからそれまで待ってろよ」




