第22章 D-m3
「大丈夫か、ココロ、どうした、何があった」
「僕は、僕は本当にごめんなさい、皆さんを裏切ってもう帰る所もなくて、でも勝手に足が、気がつくとここに来ちゃったんです」
「わかった、それはわかった」
「で、おまえジークから逃げて来たのか?」
「いえ、いなくなったんです、オイラ出発の日に一番最後になって、夕方に付いたら既に朝には着いているはずのジーク達から閉め出されたんです。
しょうがなく次の日までゲートのしたで寝ていたら警備の人に起こされて、とっとと消え失せろって言われたんです。
でも昨日この中へ入った人が居るんですがって聞いたら、そんな奴はいないって、そんなはずはないって言ったんですが、三十台近いエアフラフターが運び込まれたけど、人はいなかったって言われて、それでどうしていいかわからないままずっと森の中とジークのアジトをうろうろしていたんです」
「まさかあいつら消されたとか?」
ピーターがあごに手を当てながら険しい目つきでココロを見つめた。
「わからない、でもオイラみんなに謝りたくて、本当にごめんなさい、ゴメンナサイ」
ココロは目を真っ赤にはらしながら何度も何度も床に頭をこすりつけながら泣きじゃくった。
「ココロ、もういいよもう終わったんだ、また一から出直そうぜ」
みんなもそれ以上ココロを攻める事はなかった。
「ココロ、これからもずっと仲間だぜ、な」サブローもいつの間にか笑顔に変わっていた。
「ありがとうみんな、本当にありがとうございます。
オイラ、でも悔しくてみんなにあんな事してまであの玉を盗んじゃって」
だからもういいって、な、ココロ、俺たちだって弱みがあれば言う事を受け入れなくちゃならないときだってある、誰だってそうさ」
「そう言ってもらえるとありがたいけど、あいつ、オイラの妹に手を出すって言いやがって、絶対に許せなかった、でも今からでもオイラあの玉を取り返します」
「おい、何を言い出すんだよ、もうジークから手の届かない所にいっちまってるさ」
「あの山の中に行けば、あるはずです。
ジークの奴らもスノーヴィをあの山の中の人たちに売っていたんですから、きっとあのエネルギー使って何か新しい事してるんですよ、悔しいです本当」
「そうだな、俺たちだって一度は手に入れたんだ、あのエネルギーを勝手に使わせはしねーぜ」
「ああ、あそこまでがんばったんだ、あのエネルギーの為に自分の死と交換した奴に申し訳がたたねーだろ」
サブローの表情も重々しくみんなの気持ちも静まり返っていた。
「ねえ、神さん、なんとかならないかな?また健三郎さんの所に行ってみようよ」
ピーターも重たい空気を背負いながらなにか胸につかえていたわだかまりを取り払いたかった。
「そうだな、みんなで久しぶりに一飛びして、ぱーっと丘まで飛ぶか?」
「いいじゃんそれ」
「翼〜」
突然話の中に女性の声がまざり、みんなが一斉に振り向くと、学校の制服を着たままの翼が立っていた。
「なんで翼がいんだよ」
「へへ〜、今日から秋の試験休み、まー一週間だけどね!
みんなにつきあってあげてもいいわよ」
「だからなんで上から目線なわけ、おまえ」
神風は内心久しぶりに会えた翼に喜びを感じていた。
「んん、ま、行きたいって言うなら連れて行ってもいいけどな」
「あ、なんか気に入らないわ、それ私の台詞じゃない」
翼が神風にお株を奪われそうになると、みんなが一斉に笑った




