表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
D-m3  作者: wata
PR
143/165

第21章 不思議な出会い

「ジーク、戻って来たのか」

神風はバックモニターに映し出される姿を見て凍り付いた。

あちこちで怒号とも、罵声とも言える声が響き、ジークの満足げな顔が一段と大きく映し出されると、ぶつぶつと不満の声の中に、パラパラと拍手の音が響いていた。

「ジークだと、隣に居るのはまさか」

その名前を聞いた瞬間にココロが居るのかと、人をかき分けようやくステージの見える場所まで来ると、ジークに隠れるようにココロがうつむいて立っていた。

「まさか、ココロ、嘘だろう、嘘だよな、俺たちを裏切るなんて、嘘だよな」

何度も何度も神風は自問自答すると、信じれない気持ちでいっぱいになった。

「ココロ、なぜなんだ、おい、聴こえてんだろう」

神風は大衆のどよめきに開けないような大声を張り上げたが、ジークの影に隠れたココロには声が届かなかった。

大衆の躍動するなか一斉にどよめきが上がった。

D-m3を持ち帰ったのはジークという、コールが告げられたからだ。

「何だと」

神風はどよめく大衆をさらにかき分け、最前列へ歩み出ると、そこで見た物はジークが高々とあの赤い玉を持ち上げ勝利の雄叫びをあげた瞬間だった。

「やったぜ、俺様の勝利だ、そうだろココロ」

ジークは右手に高々と持ち上げた赤い玉をおろす事なく、ちらりと後ろを振り向き、ココロに怪しげな笑みを浮かべた。

「おめでとうよく持ち帰ってくれた、約束通り二十三番目のディザシティーの権利を与えよう」

施設省のトップがジークと固い握手を交わし、数ヶ月後に完成する二十三番目のディザシティーへの約束を交わす調印書を渡した。

「ココロ、ココロは何処だ」

既にココロは下がり姿は見えなくなっていた。

「クッソーなんで、なんであんな奴の為に、D-m3を」

神風は大衆のどよめきをかき分けると金魚屋へと戻って行った。

神さん、とりあえず無事戻れて良かった、でもまさかあいつが持ち帰ったなんて事情を知った凪が神風に慰めの言葉をかけた。

「ああ」神風はそう言うと奥の部屋へ黙って入ると椅子を引いてどっかりと座った。

「凪、悪かったな、コーヒー入れてくれる?」

「ああ、わかった」

「ココロの奴、本当にジークの仲間になっちまったのかよ」

コーヒーを一口飲むと先に凪が口走った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ