第21章 不思議な出会い
「何だよあいつ、散歩でもいったか?」
神風は特別気にかける事もなくやっと起きてきたピーターとサブローにも頼んで、部屋の片付けてもらったが、赤く輝くD-m3は見当たらなかった。
急いで健三郎に声をかけ、一緒に辺りを探してもらったが、赤い玉は何処にも見当たらなかった。
「そういえばココロ君はどうした」
「たぶん、その辺をうろうろしてると思うけど」
「もしかしたら外に持ち出したのかもしれな」
健三郎がそういうと、今度はみんなで外にココロを探しに出た。
「おーい、ココロ、何処だ?」
叫びながらみんなで建物の周りを探しまわるが、ココロの姿は見当たらなかった。
「なんだ、あいつどっか行っちまったのか?」
サブローが階段に腰掛けたときだった、健三郎が、口ひげを生やした目つきの悪い男と階段の上から降りてくると、「どうやらココロ君は日か上がると同時に慌ててエアフラクターに乗り、何処かへ行ったらしいんだ、彼がちょうど水汲みに出たところで出くわしたんだそうだ、声をかけると、ココロ君は何も言わずに森の中へ走り去って行ったという事なんだが」
「それって、どういう事だ?」
慌てて、みんなはエアフラクターの止めてあった場所へ行ってみると、ピーターが乗ってきた一台がその場からなくなっていた。
「あいつ、何にか用事でもできたのかな?」
サブローは相変わらず、人を疑う事もなく首を傾げていた。
「ねーやっぱり、部屋中探したけど何処にもないわ、健三郎さんも一緒に思い当たるところを全部探してくれたけど、見当たらないの、ココロさんが持って行ったとしか考えられない」
翼が、がっかりした表情で腕組みをしていた。
「どうしたんだあいつ、黙って持って行くなんて、何考えてんだ全く」
とにかく俺たちも戻るんだ急いで後を追おう」
神風は健三郎にお礼を言うと、すぐに支度を始めた。
ココロの乗って行った一台の代わりに別の一台を借りると、そのまま森の中を走り、コンパスに頼りながらディザシティーへと向かった。
「だめだ、このスピードじゃ正午までには間に合わない」
「わかった、神さん、一人で先に行ってくれ、俺たちはなんとか三人で後からいくよ」
サブローはそういうと、神風に一台を預け、後から来たピータと三人で乗り込むと、
「平気、私たちも何とかつけるようにがんばるから、後で会おうよ」
「とにかく、急いで神さん」みんなはそれぞれ声をかけた。
「分かった、きっとあいつも何か事情があっての事だと思う、話せば分かるさ」
神風はそう言うと、森の中へと走り去った。




