第21章 不思議な出会い
「すごいよ、神さん、これがD-m3なんだ、本当にすごいや」
「ココロも持ってみろよ」
神風はそっとココロに赤い玉を手渡すとD-m3が一瞬ふわっと手から逃げるように浮いたが、またココロの両手に納まると、その量感はまるで羽毛を手に取ったように重さを全く感じなかった。
「これなんですね、すごいや、きれいな赤色ですね、本当にきれいです」
ココロの両目は、寄り目になるぐらい顔を近づけ、満足そうな顔つきで見つめていた。
「どお、すごいでしょ」
腰に手を当てた翼が口元をギュッと上げてココロに話しかけた。
「あなたがココロね、良かったわね、無事に戻れて」
ああ、どうも始めまして、ココロです。
あの、本当にすごいですね、一緒に見つけにいったですか?」
「そうよ、大変だったんだから!、私は翼、よろしくね」
翼はちょっと怖い顔つきで、横たわるセナを見てココロに目で合図するように見返した。
セナは二人の男に開放されながらなんとか息をしている状態だった。
「この人は私たちがD-m3を見つけた場所に突然現れて、もめ事になったらサブローさんが撃たれて、もうみんな殺されるかと思ったんだけど、その後に神風君と一緒にブラックスノーヴィがいる場所まで降りて、その後・・私は気を失って・・・気がついたらもうこんな状態に」
「翼ちゃん、それでそのブラックスノーヴィを見たの?」
健三郎が話をわって入ってきた。
「それなら俺が話すよ」
神風が言った。
「古い史跡の後のような場所を見つけたんだ」
「やはりそうか、地下につながる階段がある場所か?」
「そうだよ!」
「おそらくそこはあのエンジンマウンテンを作る人々が暮らしていたと言われる場所だろう。いや、すまん、続けてくれ」
「そこはとんでもなく広い迷路のような道になっていて、その場所へ降りるとペンダントの赤い玉が異常な程に輝きを見せたんだ。
それで、きっとこの下には何かあるって、でもそこにいるセナともう一人ケイっていう奴と出くわして、お互いがD-m3の在処をどちらが先に見つけるかって状況になった、そしたら俺たちが先に見つけたのさ、彼らもその後同じ場所にたどり着いてそこから奪い合いが始まり、サブローがセナに撃たれ、D-m3を取りにいったケイって奴がブラックスノーヴィのいる地下の氷の広場へ近づいたらあっという間に凍って、俺たちその姿を見たら訳が分からなくなっちまって、そしたらセナが仲間を助けに下へ降りて行ったんだ。
ケイを助けようと触れた瞬間、セナも同じようにふるえだして、それからこんな姿に」
「その仲間は、寄生されてしまったって事か?」
「ああ、たぶんそうだと思う」
「大変なところに出くわしたものだ、まず彼らは二十四時間で新たな分身を再生させる、つまり人間の脳に寄生してから半日は昆虫で言うと、幼虫期、それを過ぎるとさなぎって言えばわかりやすいかな、彼らはエネルギーを寄生した直後に体の中に注入するんだ、セナは寄生直後の友人に触れてしまったと考えるのが正しいだろう。




