表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
D-m3  作者: wata
PR
124/165

第21章 不思議な出会い

同時に土煙も上がりヘリコプターが上昇するときのように、辺りに風がまい、二機のエアフラクターはまるで台風の目の中にいるような気分だった。

「行くぜ」

神風のかけ声とともに、フロント側の風力弁を閉じると、フロントが持ち上がりながら、二メートルは跳ねがった。

その光景は、強力な波に押されたサーフボードが一気に加速して波を滑るようすに似ていた。

ブォー、崩れた小さな岩の上を軽々と飛び越え、大きな一枚岩の上へ乗っかると、さらに加重をかけた。

「一気にいくぜ」

二機はぴったりと寄り添うように、平行に駆け上がると、一気に岩の上を滑るように走り去った。

その時かすかに左前方の岩がパカっと割れるのが見えた。

「気をつけろよ、来るぞ!」

神風が叫ぶと、同時に赤い小さな光りが二機めがけて飛んでくる。

しかし、フル加速した二機のエアフラクターは狙いを定めた位置よりコンマ数秒程早く走り抜けたため、すぐ左後方の岩へ赤い光が当たると、ボムッという音とともに岩が砕け煙が上がった。

一瞬の出来事だった。

計十発近く発射されたと思われたが、すべてを一瞬の差でかわし、直撃を免れると、一気に駆け上がり生い茂る森の上空へとまるでスキージャンパーが踏切台から滑空するように空高く舞い上がった。

「行ったぜー」

遠くに見えるエンジンマウンテンの頂きへ、そのまま突き刺さる勢いで木々の生い茂るD地区の上空にでた。

「ウッヒョー、最高だぜ」

サブローが久しぶりの笑顔を見せた。

一瞬だが開けたD地区の上空をまじかに見た四人は、そのまま弧を描くように森の中へと滑空して行った。

「気をつけろ、うまく木の間を抜けろ」

神風はフロントの出力を最大にあげながらリヤのファンをしたに下げるとランディングの衝撃を和らげた。

バキバキバキ、生い茂った木々の中へ突っ込むと、木立を押しのけ何とか無事に着陸する事ができた。

バランスを失いながらも体勢を整えると、少し開けた場所へ滑るようにスライドさせ、「ふー、やったぜ、見ろよ飛び越えたぜ」と雄叫びをあげるとやっと四人は安堵の顔を伺わせた。

「最高ね、スリル満点!やるじゃんピーター」

翼も一瞬凍り付いた表情を見せたが、無事着地できた事に喜びを隠せなかった。

ピーターも笑ってはいたが、心臓は今にも爆発寸前の勢いで、鼓動が指先にまで伝わってくるのを感じた。

「良かった」

と一言発したが、あまりの出来事にそれ以上の言葉は出てこなかった。

「これからが本番だ、行くぜ」

神風の目が輝きを増し、出発の合図を掛けると二機はそのまま森の中を走り出した。

「見ろよあれ」

神風が叫んだ。森の木々が突然開け、円形にくりぬかれたような大きな空地に戦車の二倍はある大きな大砲が二台大空を威嚇するように構えを見せていた。

「すっげー、これだよ神さん、あのエネルギー砲」

サブローが興奮した様子で目を丸くした。

「これがおそらく飛行機を墜落させたやつだぜ」

ピーターは目を丸くしながら目の前にある巨大な砲台を見つめていた。

サブローが近づき、砲台の階段を上がると「このヤロー」っと砲台のたもとにけりを入れた瞬間ビビっと放電が走り、サブローが砲台から三メートル程吹っ飛ばされた。サブローはそのまま大の字にひっくり返り身動き一つしていない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ